先日、安倍晋三首相がTPP(環太平洋経済連携協定)への交渉参加を表明し、日本はTPPへ交渉参加をすることになりました。
※詳細は「安倍晋三首相、TPPへの交渉参加を表明」の記事をご参照ください。
このTPPですが、メリットとして輸出企業にとって追い風になるのと同時に、デメリットとして以前から「日本の農業が壊滅するのでは」と懸念されてきました。
なので安倍晋三首相も先の日米首脳会談で「聖域なき関税撤廃が前提ではないことを両国で確認した」と表明したのち、その後の国内調整を経てからTPPへの交渉参加を表明という手順を踏んでいました。
ここで言う「聖域」が農業のことです。
国内調整では、関税撤廃の例外(聖域)として以下の5品目が指定され、政府に決議文として提出されました。
米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物(砂糖)
なので日本政府はこの5品目を「守るべき聖域」としてTPP交渉に参加していくことになります。
また、TPPの交渉参加国は以下のようになっています。
シンガポール(ASEAN)
ブルネイ(ASEAN)
チリ
ニュージーランド
アメリカ
オーストラリア
ベトナム(ASEAN)
ペルー
マレーシア(ASEAN)
カナダ
メキシコ
日本
ここで疑問が出てくるのですが。
私はこれらの国を見た時、「日本の米」が負けるとは思えないんですよね。
日本の米は間違いなく世界最強の美味しさです
実際、93年に冷夏で米が大不作となり、海外の輸入米に頼らざるを得なくなった時にそれを実感しました。
当時小学生だった私も子供心に「日本の米のほうが良いなあ」と思ったものです。
なので日本の米農家の方はもっと自分たちが作る米の美味しさに自信を持って良いのではないかと思います。
一応「聖域」となっていますが、こと「米」については上記の国から安い米が入ってきたとしても十分勝てると思います。
また牛肉も松坂牛や神戸牛など、日本ブランドは素晴らしいものがあります。
関税が撤廃された場合海外から安いものが入ってくるというリスクはありつつも、反対に関税が撤廃された場合は日本ブランドをこれらの国々に売り出すチャンスだと思います。
日本和牛ブランドは必ず勝てると見ます。
一方、明らかに負けそうなのが「麦」で、今の時点でも大量に輸入していて海外に頼りまくりなので、TPPで関税撤廃となればさらに押されて日本の麦農家は壊滅するかも知れません。
これは「聖域」として守り抜く必要があると思います。
よく分からないのが豚肉、乳製品、甘味資源作物(砂糖)で、これは万が一「聖域」から陥落して海外から安いものが入ってきた場合、勝てるのかどうか不明です。
「聖域」として指定された以上はそれなりに負ける可能性があるということですかね。
以上、牛肉・豚肉を別として分けた場合、私の予想は2勝1敗3不明となります。
不明が全部敗戦確実と仮定した場合は2勝4敗となり、あまり分の良い数字ではないですね。
そんなわけでこれらを「聖域」として守るべき対象にしているのかと思います。
とはいえ、「聖域」の中に確実に勝てそうなものがあるのは大きいのではないでしょうか。
これを「聖域カード」として使って交渉をするという戦術もありなのではないかと思います。
例えば、聖域5品目全て守るのを基本として交渉を進めつつ、大詰めで「これを譲歩するので、そちらのその聖域の譲歩は可能か?」のような感じで。
多国間の国益と国益がぶつかり合う外交交渉なので、最後はそういう場面も出てくるのではないかなと思います。
聖域をどう守り、攻めたい分野をどう攻めるか。
私はこの手の国益がかかった外交交渉は3年4ヵ月に渡った民主党政権では全く期待出来ないと思いますし、安倍晋三首相率いる自民党政権のほうが余程期待出来ると思いますよ。
日本の農業従事者の年齢はどんどん高齢化しているし、このまま内向き志向でいたのでは衰退していくのは確実。
TPPに入らなかったとしても、今のままではやがて滅びるのは避けられないと思います。
それよりはTPPで打って出たほうが未来への可能性があると思うんですよね。
日本の農作物は上記の聖域5品目以外にもたくさんあり、それらは素晴らしい可能性を秘めています。
野菜も果物も、日本の農作物の美味しさは世界最高峰だと思います。
TPPでは関税の撤廃を目指しているため、上記の交渉参加国に日本の農作物を今までより安く輸出出来るようになります。
これは明らかに日本ブランドを売り込むチャンスだと思います
青森県や長野県にはリンゴ、山形県にはさくらんぼ、北海道にはメロン、栃木県にはイチゴ、愛媛県のみかん、山梨県にはブドウ、桃など、日本が誇る美味しい果物は海外でも絶対に勝てます
こういった輸出拡大、日本ブランドによる新たなマーケットの構築などの魅力があれば、農業に興味を持つ若者も増えてくるのではないでしょうか。
少なくとも内向き志向でいるよりはそのほうが余程日本の農業の未来に期待が持てるのではないかと思います。
※詳細は「安倍晋三首相、TPPへの交渉参加を表明」の記事をご参照ください。
このTPPですが、メリットとして輸出企業にとって追い風になるのと同時に、デメリットとして以前から「日本の農業が壊滅するのでは」と懸念されてきました。
なので安倍晋三首相も先の日米首脳会談で「聖域なき関税撤廃が前提ではないことを両国で確認した」と表明したのち、その後の国内調整を経てからTPPへの交渉参加を表明という手順を踏んでいました。
ここで言う「聖域」が農業のことです。
国内調整では、関税撤廃の例外(聖域)として以下の5品目が指定され、政府に決議文として提出されました。
米、麦、牛肉・豚肉、乳製品、甘味資源作物(砂糖)
なので日本政府はこの5品目を「守るべき聖域」としてTPP交渉に参加していくことになります。
また、TPPの交渉参加国は以下のようになっています。
シンガポール(ASEAN)
ブルネイ(ASEAN)
チリ
ニュージーランド
アメリカ
オーストラリア
ベトナム(ASEAN)
ペルー
マレーシア(ASEAN)
カナダ
メキシコ
日本
ここで疑問が出てくるのですが。
私はこれらの国を見た時、「日本の米」が負けるとは思えないんですよね。
日本の米は間違いなく世界最強の美味しさです
実際、93年に冷夏で米が大不作となり、海外の輸入米に頼らざるを得なくなった時にそれを実感しました。
当時小学生だった私も子供心に「日本の米のほうが良いなあ」と思ったものです。
なので日本の米農家の方はもっと自分たちが作る米の美味しさに自信を持って良いのではないかと思います。
一応「聖域」となっていますが、こと「米」については上記の国から安い米が入ってきたとしても十分勝てると思います。
また牛肉も松坂牛や神戸牛など、日本ブランドは素晴らしいものがあります。
関税が撤廃された場合海外から安いものが入ってくるというリスクはありつつも、反対に関税が撤廃された場合は日本ブランドをこれらの国々に売り出すチャンスだと思います。
日本和牛ブランドは必ず勝てると見ます。
一方、明らかに負けそうなのが「麦」で、今の時点でも大量に輸入していて海外に頼りまくりなので、TPPで関税撤廃となればさらに押されて日本の麦農家は壊滅するかも知れません。
これは「聖域」として守り抜く必要があると思います。
よく分からないのが豚肉、乳製品、甘味資源作物(砂糖)で、これは万が一「聖域」から陥落して海外から安いものが入ってきた場合、勝てるのかどうか不明です。
「聖域」として指定された以上はそれなりに負ける可能性があるということですかね。
以上、牛肉・豚肉を別として分けた場合、私の予想は2勝1敗3不明となります。
不明が全部敗戦確実と仮定した場合は2勝4敗となり、あまり分の良い数字ではないですね。
そんなわけでこれらを「聖域」として守るべき対象にしているのかと思います。
とはいえ、「聖域」の中に確実に勝てそうなものがあるのは大きいのではないでしょうか。
これを「聖域カード」として使って交渉をするという戦術もありなのではないかと思います。
例えば、聖域5品目全て守るのを基本として交渉を進めつつ、大詰めで「これを譲歩するので、そちらのその聖域の譲歩は可能か?」のような感じで。
多国間の国益と国益がぶつかり合う外交交渉なので、最後はそういう場面も出てくるのではないかなと思います。
聖域をどう守り、攻めたい分野をどう攻めるか。
私はこの手の国益がかかった外交交渉は3年4ヵ月に渡った民主党政権では全く期待出来ないと思いますし、安倍晋三首相率いる自民党政権のほうが余程期待出来ると思いますよ。
日本の農業従事者の年齢はどんどん高齢化しているし、このまま内向き志向でいたのでは衰退していくのは確実。
TPPに入らなかったとしても、今のままではやがて滅びるのは避けられないと思います。
それよりはTPPで打って出たほうが未来への可能性があると思うんですよね。
日本の農作物は上記の聖域5品目以外にもたくさんあり、それらは素晴らしい可能性を秘めています。
野菜も果物も、日本の農作物の美味しさは世界最高峰だと思います。
TPPでは関税の撤廃を目指しているため、上記の交渉参加国に日本の農作物を今までより安く輸出出来るようになります。
これは明らかに日本ブランドを売り込むチャンスだと思います
青森県や長野県にはリンゴ、山形県にはさくらんぼ、北海道にはメロン、栃木県にはイチゴ、愛媛県のみかん、山梨県にはブドウ、桃など、日本が誇る美味しい果物は海外でも絶対に勝てます
こういった輸出拡大、日本ブランドによる新たなマーケットの構築などの魅力があれば、農業に興味を持つ若者も増えてくるのではないでしょうか。
少なくとも内向き志向でいるよりはそのほうが余程日本の農業の未来に期待が持てるのではないかと思います。