※「西武ホールディングスと筆頭株主が全面対決」の記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「サーベラス、地獄の番犬 ~ハゲタカ外資が本性を現す時~」の記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。
本日、西武ホールディングスが筆頭株主であるサーベラス社のTOB(株式公開買い付け)に対し、正式に反対を表明しました。
これにより、サーべラス社が行おうとしていることは名実ともに「敵対的TOB」となります。
「敵対的TOB」とは、会社(この場合は西武HD)が反対しているのに無理やり株の買い増しを強行する行為のことで、つまり企業の乗っ取りや企業への影響力を高めることを目的とした株の買い増し行為です。
サーベラス社の場合は現在西武ホールディングスの株式を32.4%保有していて、「敵対的TOB」によってこれをさらに4%買い増し、株主総会での影響力が一気に強まる「株式保有率3分の1超え」を狙っています。
株式全体の3分の1以上を持つ株主は株主総会で特別決議を否決できるようになります。
なおこの「敵対的TOB」は成立が確実な情勢のため、焦点は6月末の株主総会となります。
サーベラス社が「敵対的TOB」を仕掛けてまでして何をしようとしているかですが、これは単純明快で、「金を儲けるため」の一言に尽きます。
社名のサーベラス(ギリシャ神話の”地獄の番犬ケルベロス”の英語読み)からも分かるように、ハゲタカ外資とは大抵そういうものです。
サーベラス社は現在1千億円超の西武HDの株式資本を持っていて、これをいかにして高く売り飛ばして利益を得るかを考えています。
なぜサーベラス社がそれほどの株を持つ筆頭株主になっているのか、詳細は「サーベラス、地獄の番犬 ~ハゲタカ外資が本性を現す時~」の記事をご参照ください。
サーベラス社が西武HDに対して要求してきたのは西武鉄道の赤字路線(西武秩父線、西武山口線、西武多摩川線など)の廃止や特急電車「レッドアロー号」の値上げ、さらにはプロ野球・西武ライオンズの球団売却といったこと。
余計なものを排除し、企業価値を高めて株の値段を上げたいというのがサーベラス社の思惑ですが、いずれも会社側から見れば無茶な要求ばかりです。
会社側としては公共性が高い社会インフラである鉄道路線を一気に三つも廃止にしたらどのくらい影響が出るんだということを考えますが、ハゲタカ外資・サーベラス社はそんなことは全く考えていません。
考えているのはあくまで「株を高く売って金を儲ける」の一点のみ。
ここにおいて「会社」と「筆頭株主」で決定的に考えが違っています。
西武HDもとんでもないハゲタカヘッジファンドに狙われたものだなと思います![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ase1.gif)
鉄道路線を一気に三つも廃止にしようとするのがいかにも金儲けの修羅となったハゲタカの思考で、株の値段を吊り上げるためなら手段を選ばない外道ぶりには吐き気がします![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_shock2.gif)
また、サーベラス社が提案した元金融庁長官の五味広文氏ら3人を西武HDの社長や取締役に選任することにも、西武HDは本日正式に反対を表明しました。
サーベラス社が推薦する人達が社長や取締役に選任されるということは現経営陣が追い出されるということで、事実上の乗っ取りなのでこれは当然の表明だと思います。
しかもサーベラス社の場合は長期的な展望がなく、あくまで西武HDが東証一部に再上場した後に保有している1千億円超の株式を高値で売り飛ばして利益を得るのが狙いで、その後のことは知ったことではないというのが本音だと思います。
鉄道路線を一気に三つも廃止にしたらその沿線で暮らす人達の生活はどうなるんだとか、鉄道がなくなり人の移動が鈍ることで地域経済はどうなるんだとか、そういったことは全く考えていませんし、考える気もないでしょう。
それがハゲタカというものです。
なので6月末の株主総会で西武HDとハゲタカ外資・サーベラス社のどちらが勝つのかは極めて重要な意味を持ちます。
もしここでサーベラス社が勝った場合は現経営陣は追い出され、サーベラス社が推薦する人達が社長や取締役として入って来るかも知れません。
そうなった場合は鉄道路線の廃止も現実味を帯びてくるかも知れません。
なのでこのハゲタカの暴走を食い止めるには、関係する地域(東京都と埼玉県)の地方自治体の人達がどんどん声を上げてハゲタカにプレッシャーをかけていくことではないでしょうかね。
さすがにあちこちの自治体から猛反発の声が上がればハゲタカ外資・サーベラス社といえど多少は及び腰になるのでは。
そうなれば「落としどころ」というものも見えてくるかも知れません。
株を高く売り飛ばしたいという金儲けの欲望が絡んだ話なので簡単には解決しないと思いますが、私としては西武HDにぜひ頑張ってほしいと思います。
※「サーベラス、地獄の番犬 ~ハゲタカ外資が本性を現す時~」の記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。
本日、西武ホールディングスが筆頭株主であるサーベラス社のTOB(株式公開買い付け)に対し、正式に反対を表明しました。
これにより、サーべラス社が行おうとしていることは名実ともに「敵対的TOB」となります。
「敵対的TOB」とは、会社(この場合は西武HD)が反対しているのに無理やり株の買い増しを強行する行為のことで、つまり企業の乗っ取りや企業への影響力を高めることを目的とした株の買い増し行為です。
サーベラス社の場合は現在西武ホールディングスの株式を32.4%保有していて、「敵対的TOB」によってこれをさらに4%買い増し、株主総会での影響力が一気に強まる「株式保有率3分の1超え」を狙っています。
株式全体の3分の1以上を持つ株主は株主総会で特別決議を否決できるようになります。
なおこの「敵対的TOB」は成立が確実な情勢のため、焦点は6月末の株主総会となります。
サーベラス社が「敵対的TOB」を仕掛けてまでして何をしようとしているかですが、これは単純明快で、「金を儲けるため」の一言に尽きます。
社名のサーベラス(ギリシャ神話の”地獄の番犬ケルベロス”の英語読み)からも分かるように、ハゲタカ外資とは大抵そういうものです。
サーベラス社は現在1千億円超の西武HDの株式資本を持っていて、これをいかにして高く売り飛ばして利益を得るかを考えています。
なぜサーベラス社がそれほどの株を持つ筆頭株主になっているのか、詳細は「サーベラス、地獄の番犬 ~ハゲタカ外資が本性を現す時~」の記事をご参照ください。
サーベラス社が西武HDに対して要求してきたのは西武鉄道の赤字路線(西武秩父線、西武山口線、西武多摩川線など)の廃止や特急電車「レッドアロー号」の値上げ、さらにはプロ野球・西武ライオンズの球団売却といったこと。
余計なものを排除し、企業価値を高めて株の値段を上げたいというのがサーベラス社の思惑ですが、いずれも会社側から見れば無茶な要求ばかりです。
会社側としては公共性が高い社会インフラである鉄道路線を一気に三つも廃止にしたらどのくらい影響が出るんだということを考えますが、ハゲタカ外資・サーベラス社はそんなことは全く考えていません。
考えているのはあくまで「株を高く売って金を儲ける」の一点のみ。
ここにおいて「会社」と「筆頭株主」で決定的に考えが違っています。
西武HDもとんでもないハゲタカヘッジファンドに狙われたものだなと思います
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_ase1.gif)
鉄道路線を一気に三つも廃止にしようとするのがいかにも金儲けの修羅となったハゲタカの思考で、株の値段を吊り上げるためなら手段を選ばない外道ぶりには吐き気がします
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_shock2.gif)
また、サーベラス社が提案した元金融庁長官の五味広文氏ら3人を西武HDの社長や取締役に選任することにも、西武HDは本日正式に反対を表明しました。
サーベラス社が推薦する人達が社長や取締役に選任されるということは現経営陣が追い出されるということで、事実上の乗っ取りなのでこれは当然の表明だと思います。
しかもサーベラス社の場合は長期的な展望がなく、あくまで西武HDが東証一部に再上場した後に保有している1千億円超の株式を高値で売り飛ばして利益を得るのが狙いで、その後のことは知ったことではないというのが本音だと思います。
鉄道路線を一気に三つも廃止にしたらその沿線で暮らす人達の生活はどうなるんだとか、鉄道がなくなり人の移動が鈍ることで地域経済はどうなるんだとか、そういったことは全く考えていませんし、考える気もないでしょう。
それがハゲタカというものです。
なので6月末の株主総会で西武HDとハゲタカ外資・サーベラス社のどちらが勝つのかは極めて重要な意味を持ちます。
もしここでサーベラス社が勝った場合は現経営陣は追い出され、サーベラス社が推薦する人達が社長や取締役として入って来るかも知れません。
そうなった場合は鉄道路線の廃止も現実味を帯びてくるかも知れません。
なのでこのハゲタカの暴走を食い止めるには、関係する地域(東京都と埼玉県)の地方自治体の人達がどんどん声を上げてハゲタカにプレッシャーをかけていくことではないでしょうかね。
さすがにあちこちの自治体から猛反発の声が上がればハゲタカ外資・サーベラス社といえど多少は及び腰になるのでは。
そうなれば「落としどころ」というものも見えてくるかも知れません。
株を高く売り飛ばしたいという金儲けの欲望が絡んだ話なので簡単には解決しないと思いますが、私としては西武HDにぜひ頑張ってほしいと思います。