今日は日直で病院に出ている。31日~1日に新規入院した6名はまあまあ落ちついている。病棟で若い先生(地域医療研修の内科専攻医)が診ている患者さんのことで病棟看護師さんから相談されたりしている。
爆発的ではないが、インフルエンザ(A型)が流行している。昨年末は、医局でゾフルーザを使ってみたいという声が多かったので、臨時購入扱で使用した。よく効いたのかどうかはわからないが、自分が罹患したら内服してみる予定だった(罹患せず)。
小児科学会では昨年度ゾフルーザの使用は見合わることにしたので、小児では使用されなかった。今年度(2019-2020)は(成人のインフルエンザに)ぜひゾフルーザを使いたいという声もないので、当院では購入していない。
当院の小児科医(ベテランというよりはおじいちゃん)は今年出たイナビル懸濁液を早速採用して、専用のネブラーザーも2台購入していた(小児科外来と救急外来用)。
その先生のインフルエンザ治療私案は次の通り。
1)生後2か月~乳児: タミフル6mg/kg/日を分2で5日間、またはイナビル懸濁液吸入
2)1~6歳 タミフル: タミフル4mg/kg/日を分2で5日間、またはイナビル懸濁液吸入
3)7~9歳: イナビル1容器(20mg)吸入、またはタミフル4mg/kg/日(最大量150mg/日)を分2で5日間
4)10~19歳: イナビル2容器(40mg)吸入、またはタミフル4mg/kg/日(最大量150mg/日)を分2で5日間
タミフルの10歳代への投与は2018年夏に「推奨せず」から「推奨」に変更された(しかし、なんとなく使用しないつもりと)。
小学生~未成年者では、薬剤の種類を問わず(無投薬でも)、少なくとも発熱2日までは異常行動による転落などを防ぐ対策をとるよう保護者に伝えることとある。
内科だと、タミフル内服ですか、イナビル吸入ですかと訊いて、どちらかを出している。食欲がなくて外来で点滴をする患者さんと、インフルエンザそのものあるいは肺炎併発で入院になる患者さんでは、ラピアクタ点滴静注を使用している。
インフルエンザ肺炎あるいはインフルエンザ+細菌性肺炎で重症の時は、ラピアクタ注(数日繰り返して投与)とゾフルーザ内服(内服できない時は経鼻胃管で注入)となるようだが、そういう患者さんは当院では診れないので救急搬送になる。