なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

帯状疱疹

2020年01月28日 | Weblog

 昨日の午後に87歳女性が内科外来を受診した。内科クリニックに右側腹部で受診して、腹部エコーで異常がなく、アセトアミノフェンが処方されていた。

 なんでも2週間前から症状が続いているという。一人暮らしの方で、年齢の割にふだんは元気で過ごしているようだ。ご本人はクリニックを再受診するつもりだったそうだが、知り合いの方が心配して当院に連れて来た。

 嘔気や便通異常はなく、発熱もなかった。痛みは右側腹部に感じる。持続痛ではなく、ごく短い間隔での間欠痛だった。ピリピリ、ビリビリした電気が走るような痛みかと訊くと、そうではないという。

 腹部は平坦・軟で圧痛はなかった。右肋骨弓に沿って3個の発疹があり、中心部は水疱になっていた。左側臥位になってもらうと、背中側には5個の同様の発疹がある。帯状疱疹のようだ。

 皮膚科の扱いになるので、連絡すると診てくれるという。発症から時間が経っているが、抗ウイルス薬は投与するのだろうと思った。

 月曜日で病棟を指示出しが長くかかって、その後夕方からの構成市町の議員さんと病院側との話し合いに出るよう言われていたので出席していた。

 今朝皮膚科医に訊くと、帯状疱疹でいいそうだ。一人暮らしで付き添いの方が心配しているので、入院にしていた。最初患者さんは家で飼っている猫の世話があるのでと、入院をしぶっていたらしい。家族や付き添いの人が入院を希望して、患者さん本人は渋るというのは案外あることだ。まあこのくらいで、どちらかというと社会的な入院にするのは当院の特徴ではあるが。

 

 今日は高血圧症で通院している71歳女性が、左側胸部がチクチクして、押すと痛いと言って外来を受診した。これまで帯状疱疹に2回なっているそうだ。肋骨に沿って電気が走るような痛みで、そこに圧痛があった。皮疹はなかった。

 帯状疱疹の痛みで、おそらく1~2日で発疹が出ると思います、と伝えた。通常は発疹を確認して抗ウイルス薬を処方しているので、とも伝えた。

 ただし、無疱疹性帯状疱疹といって発疹が出ないで経過することもあるので、その時は症状の推移で判断しますと言った。

 余計なことまで言ってしまったかもしれない。患者さんはひどくなる前に薬を下さいと希望した。ちょっと躊躇ったが、結局処方してしまった。

 

 昨日の議員さんとの会合は、院長と管理者が説明していたので、ただ出席して聴いているだけだった。4月から整形外科がなくなることなどを追求されて、苦しい答弁をしていた。

 大学と相談して医師を連れて来るようにしますと答えていた。議員さんは、連れて来るといってもそう簡単にはいかないこと、それよりもむしろ今いる医師がやめないように配慮してほしいと言っていた。案外事情がわかっているのだった。

 来年度は外科系内科系ともに救急対応できるかどうかわからないのと、病院経営自体が財政的に厳しいので、医局の先生方はそうなった時の身の振り方も少し考えながら様子をみている。意見を求められたらそう答えることにしていたが、何も訊かれなかった。

 

 

 

 

コメント
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