CareNeTVで岡秀昭先生のCOVID-19特講最新版(Ver.5)が始まっている。COVID-19では中等症まではウイルス性肺炎なので、重症でなければ抗菌薬の併用は不要といってきたが、最近は違うという。
高齢者では、コロナ自体の肺炎というよりは、通常の肺炎(誤嚥性肺炎など)が悪化の原因になっているので、抗菌薬の投与が必要になっている。
特にコロナの炎症期の悪化では抗炎症薬としてステロイドを使用することになっていたが、通常の細菌性肺炎にこれをすると悪化していしまうので注意するように、ということだった。
先週は土曜日が日直で出ることになっていたので、金曜日は夏休み分で休みにしていた。コロナ患者の入院があれば入れてくださいといっていたが、連絡が来て89歳男性が入院になった。
6月20日から7月10日まで肺炎で入院している患者さんだった。抗菌薬投与で軽快して退院している。8月3日に発熱で救急外来を受診していた。腎臓内科の若い先生が診て、明らかな肺炎はないとして帰宅としていた。
胸部CTで右肺下葉背側に浸潤影が軽度にある。コロナらしい陰影ではなく、後日の放射線科の読影レポートは「誤嚥性肺炎疑い、鑑別としてコロナの肺炎」となっていた。
土曜日に病院に来て確認すると、レムデシビルの点滴静注だけだったので、抗菌薬も追加した。週明けの今日は解熱していたが、もともと嚥下障害で経口摂取が難しくなってきている。はたして食べられるのだろう。