なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

単球増加、好中球減少

2022年08月27日 | Weblog

 8月13日(土)に日直の時に、89歳男性が発熱%で救急搬入された。新型コロナの検査(抗原定性試験)は陰性だった。胸部CTで両側肺下葉背側に淡い陰影(右>左)があった。

 放射線技師さんに腹部の腸間膜脂肪織に淡い陰影(CTでは白っぽい)があるのではと指摘された。腸間膜脂肪織炎の症例が以前に何例かあったが、今回は腹痛はまったくなく、圧痛もない。

 血液検査で白血球減少(3100)があり、好中球36%と低下していた。リンパ球は39.0%と低下はなく、単球が22.0%と増加していた。Hb11.8g/dlと以前より低下していたが、血小板は29.0万と正常域だった。

 個室入院として、肺炎を想定してスルバシリン(SBT/ABPC)で治療を開始した。翌週になっても発熱が続いていた。8月16日に白血球1500とさらに低下して、好中球が11.0%と低下した。単球が54.0%と増加していた(%の問題で個数はさほど変わりない)。

 新型コロナのPCR検査を行ったが陰性だった。胸部CTを再検すると、両側肺下葉背側に見られた陰影はなく、右肺には軽度の胸水貯留(それに接する肺に無気肺軽度)があった。CRPが入院時の12.8から19.6になっていた。

 肺炎・胸膜炎?として、好中球減少もあり、抗菌薬を緑膿菌カバーのカルバペネム(メロペネム)にして、G-CSFのグラン注を併用した。

 2日間解熱がみられた。白血球3900~4700、好中球17~20%と思ったほどの効果が出なかった。少しいいかと思ったが、また発熱が続いた。

 グランを中止すると、白血球1300~1700・好中球8~19%・単球46.0~59.0%で推移した。骨髄穿刺をしてみたが、血球貪食像や単球性の芽球の増加はなかった。(外注検査になるが、技師さんが見慣れている)

 グランを使用していたこともあり、骨髄球系が増加している。血液検査担当の技師さんにこれが末梢血に出ないのは不思議といわれた。

 大学病院の血液内科に先生(教授)が来た時に、骨髄像を見てもらったが、やはり血球貪食像も慢性骨髄単球性白血病の所見もないといわれた。少し異型があり、あるとすれば骨髄異形成症候群(MDS)だが、骨髄像だけでわかりにくい時もありますという。

 骨髄穿刺後にプレドニンの投与を開始して、見かけ上の解熱が続いた。食事摂取も増加してきた。根本的な治療ではないので、緩和ケア的なものになる。

 感染症の検索を続けること、膠原病のマーカー提出を勧められた。治療はとりあえずは今の治療継続で、抗真菌薬も考慮してということだった。

 家族に来てもらって、診断・治療に困っていることをお伝えした。短時間病室で面会してもらったが、認知症があり、重症感は伝わりにくいか。

 

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