水曜日に61歳男性が救急搬入された。ふらふらと自宅周囲を歩いていて、息切れがすると近所の人に訴えて救急要請してもらったそうだ。
搬入時、酸素飽和度は99%(室内気)で問題はなかった。詳細はわからないが、3日前に地域の基幹病院を退院していた。当院への診療情報提供書が出ているらしい。
中断を繰り返して、当院の消化器科に通院していた既往がある。病名は糖尿病と慢性アルコール性膵炎だった。最終受診は4年前になる。DPP4阻害薬とメトホルミンでHbA1c7.6%だった。
救急当番は神経内科医だった。血液検査で血糖372mg/dl・HbA1c13.7%と高血糖を認めたので、内科新患担当の先生に入院を依頼した。
腹部CTで膵臓全体に石灰化を認める。慢性アルコール性石灰化膵炎で、膵性糖尿病だった。肝機能などからみて(AST>ALT、γ-GTP高値、MCV高値)、飲酒は続いているのだろう。
以前の当院受診時も、基幹病院入院時も、支払いをしていないそうだ。先方から直接転院依頼がなかったのも、それで遠慮されたのかもしれない。
当院向きの患者さんで、転院でもよかった。さっそく地域医療連携室が関わって、生活保護申請の手続きに入るようだ。
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