なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

蜂窩織炎のCT・MRI

2023年02月20日 | Weblog

 2月初めから顔面蜂窩織炎の67歳女性が入院していた(2週間の入院)。2日前から右眼瞼が腫れて、痛みを伴っていた。腫れが左側にも広がって受診した。

 午後に受診して、午後の飛び込みの受診を診ていた腎臓内科医が診た。血液検査で、白血球15900・CRP17.7となかなかの上昇を呈していた。

 画像検査として頭部(顔面)のCTを施行していた。放射線科の読影レポートは「左眼科周囲から頸部にかけての蜂窩織炎」となっていた。

 入院は新規に赴任された先生(基礎医学の研究者で臨床に戻った先生)が担当となった。頭部(顔面)MRIも施行されて、「T2強調画像で高信号を呈して炎症によるものと思われます」となっていた。

 抗菌薬はスルバシリン(ABPC/SBT)とレボフロキサシン(LVFX)を併用して、すぐに解熱して順調に軽快していた。炎症反応も軽快して、疾患的には長めの治療だったかもしれないが、元気に退院していった。

 

 顔面の蜂窩織炎や丹毒で、画像をとることはこれまでしていなかった。無用の検査のようでもあるが、部位的には「眼球や眼窩内への炎症の波及を示唆する所見はみられません」というのが、大事なのかもしれない。

 自分で撮るかというと、たぶん普通はとらない。壊死性筋膜炎(壊死性皮膚軟部組織感染症)を疑って、時間的に余裕があればMRIをとるかもしれない。(抗菌薬もセファゾリン1剤で治療)

 珍しい?画像検査を見た、という話でした。

 

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