なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

頸部リンパ節炎

2018年04月28日 | Weblog

 早朝に32歳女性が40℃の高熱と頭痛で救急搬入された。当直はここ2年くらい来てもらっている他の病院の先生(バイト)で、かなりの頭痛を訴えたので髄膜炎かと思いました、と言っていた。頭部CTは異常がなく、鎮痛薬を使用すると頭痛は軽減した。意識清明で髄膜刺激症状もないので髄膜炎ではないようです、という申し送りだった。頸部リンパ節の腫脹と疼痛・圧痛があり、頸部~胸部のCTも施行していたが、リンパ節腫脹だけだった。咽頭痛はない。

 4日前の火曜日から右頸部痛を自覚していた。水曜日には最初37℃台の発熱で、夜間には38℃台になった。頸部痛と高熱が続き、金曜日に内科クリニックを受診して抗菌薬(ジェニナック)NSAID(ロキソプロフェン)を処方されていた。咽頭・扁桃はまったく異常がない。右頸部リンパ節が腫脹して圧痛がある。甲状腺は腫脹も結節もなかった。咳・痰はなく、胸部CTで肺炎像はなかった。頭痛は治まっていて、ふだんから時々頭痛があるそうで、発熱で増悪したらしい。

 インフルエンザ迅速試験は陰性で、血液検査で白血球数は正常域でCRPは軽度に上昇している。肝機能・腎機能は正常。菊池病だろうか。急性の経過で結核性やリンパ腫は考えにくい。NSAIDで経過をみるのも考えたが、内科クリニックからロキソプロフェンが処方される前から、自分で市販の同じものを飲んでいたが効かないという。今日から連休に入り(明後日の30日に日直で病院に行くが)、緊急でなければ通常は5月1日に再検査になる。プレドニン30mg/日を3日間使用して、その結果をみることにした。

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