昨日の木曜日に、82歳男性が呼吸困難で救急搬入された。その日大学病院から来ている先生の呼吸器外来に、間質性肺炎・気管支喘息で通院していた。
救急当番は神経内科医だったが、救急搬入依頼を受けてそのまま呼吸器科に診療を依頼していた。間質性肺炎なので、難しいと思ったのだろう(労力を省いただけかもしれないが)。
胸部CTで右胸水貯留を認めたが、胸膜に沿った溜まり方からみて単なる浸出液ではないようだ。白血球6700・CRP25.5と炎症反応が上昇していた。(血沈も測定していて114mm/時)
入院治療が必要だが、当院では難しいと判断されて、地域の基幹病院呼吸器内科に搬送していた。この先生は当院の呼吸器外来に毎週来ているが、月に1回基幹病院にも感染症に指導に行っている。先方の先生とは親しいのだった。
この患者さんは1週間前に呼吸器外来を受診していた(定期受診)。フォローの胸部CTが撮影されていて、右肺にわずかに胸水貯留があり、以前のCT(3月)と比べると新規の変化だった。後から見ればだが、この時から始まっていたようだ。
抗菌薬(たとえばスルバシリンABPC/SBT)投与だけなら当院でもできるが、間質性肺炎が基礎にあるので、その点を考慮しての搬送なのだろう。
それにしても、この2回のCTを見ると、胸膜炎そのものということになるようだ(肺炎・胸膜炎や肺炎随伴性胸水ではなく)。
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