なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

胆管癌ではない?

2018年04月29日 | Weblog

 内科クリニックからMRCPの画像検査だけ依頼された89歳男性は、胆管疑いと診断された。その後に改めて当院消化器科外来に紹介されてきた。閉塞性黄疸は当院では基本的に受けていないので、対応できる他院紹介を勧めているが、今回は消化器科医が受けた。

 腹部造影CTが行われて、総胆管中部に造影される腫瘤を認めた。これは胆管癌でいいと思っていたが、黄疸が改善しているという。MRCPで見るともっと黄疸がひどそうだが、実際は総ビリルビンが3.2mg/dlだった。それが再検して1.4mg/dlまで下がっていた。

 さらに腹部エコーで総胆管を見ると、腫瘍があると思われた部位はdebrisエコーのように描出された。そしてそこにはドップラーで血流がなかった。総胆管内に腫瘤様にdebrisがたまる病態なんてあるのか?。予想外の結果でわからなくなってきたが、やはりERCP(+内視鏡処置)が必要な気がする。

 

 「ケースで学ぶ不明熱の診断学」は興味深かった。最後の2症例が典型的な伝染性単核球症(EBV)・偽痛風で、症例の順序はちょっと変かもしれない。

 ケースで学ぶ 不明熱の診断学

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1 コメント

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今日は (シロート)
2018-04-30 14:48:57
エコーのコメント良いですね。
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