なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

インフルエンザの後に

2024年03月11日 | インフルエンザ

 3月7日(木)に外科外来に来てもらっている先生から電話が入った。以前は当院に勤務していた先生で、現在は別の病院に勤務している。週1回の外来応援は続いている。

 33歳の息子さんが、5日前から発熱が続いているので診てほしい、ということだった。発熱外来の扱いで来てもらうことにした。

 3月2日(土)から38℃の発熱があり、市内の医院を受診した。咳と鼻汁もあった。コロナとインフルエンザの迅速検査は陰性だった。3月3日(日)に当番医を受診してインフルエンザA型と診断された。39℃の発熱が続き、咳と痰(黄色痰)が続いている。

 3月5日に受診した記録があり、点滴500ml2本が出ていた。ついでに胸部X線や血液検査をすればよかったのにと思ったが、実際はその日外来診察に来た先生が点滴を持ち帰って自宅で点滴をしていた。

 電話では、インフルエンザ後に肺炎を来した可能性があります、と伝えていた。発熱外来で検査するとコロナとインフルエンザの迅速検査は陰性だった。6日目だとインフルエンザは出なくなるのだろう。

 欧米ではインフルエンザの迅速検査(抗原検査)は当てにならないとされている。それは日本のように発症日やその翌日に受診するのではなく、発症4~5日後に受診するので陰性に出やすいことによるそうだ。

 診察室に入ってきた印象では、それほどぐったりでもなかった。診察しても特に所見はなかったが、軽度の肺炎があるのだろうと思われた。1時間おきに黄色痰が出るというので、喀痰培養を提出した。

 胸部X線では明らかな肺炎像はなかった。血液検査では白血球5500・CRP12.0と炎症反応上昇があり、ウイルス性よりは細菌感染らしかった。先生からの依頼ということで、胸部CTで確認したが、それでも肺炎像はなかった。

 インフルエンザ自体は治っていて、併発した細菌感染による症状と思われるので、抗菌薬で経過を見ますと伝えた(本人と先生の奥さんに)。セフトリアキソン点滴とレボフロキサシン内服とした。

 

 3月11日(月)外来に来たが、翌8日には37℃台になり、9日はすっかり解熱していた。黄色痰も出なくなったという。

 父親に結果を話したところ、副鼻腔炎だったのではないかといわれたそうだ。ふだんは鼻副鼻腔炎の症状はないが、以前はあったらしい。

 今回は後鼻漏は自覚的にも他覚的にもなく、頬部痛もないが、肺炎像がないことからは細菌性副鼻腔炎だった可能性はある。肺に基礎疾患がないと細菌性気管支炎というのはほぼないことになったいる。

 抗菌薬をちょっとだけ追加して飲み切り中止とした。診断ははっきりしなかったが、とりあえず義務は果たした。

 

 インフルエンザを発症する前に香港に二泊三日で観光に行っていて、外科に先生が気にしていた。発症前日に帰国しているが、香港だとインフルエンザに罹患することはあっても、東南アジアにような蚊媒介感染症などは考慮しなくていいと思う。

 

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肺炎の経過

2024年03月10日 | 呼吸器疾患

 3月1日(金)に内科クリニックから肺炎の88歳男性が救急搬入された。コロナとインフルエンザの迅速検査は陰性で、通常の検査を行った。

 胸部X線・CTでは、左下葉に浸潤影が散在していた。救急室で喀痰培養を提出しようとしたが、うまく出ない。吸引して培養に適さないほぼ唾液しか引けなかった。肺炎球菌とレジオネラの尿中抗原は陰性だった。レジオネラを示唆する症状・検査値はない。

 白血球16500・CRP20.2と炎症反応はかなり上昇していた。入院治療としたが、酸素飽和度の軽度に低下して、酸素吸入は1~3L/分で調整調整されていた。抗菌薬はスルバシリン(ABPC/SBT)で開始した。

 3月3日(日)に病棟から連絡があり、発熱(38℃台後半)が続いて、酸素化も良くないという(酸素吸入は3L/分継続で保ててはいた)。病棟がコロナで過敏になっていた時で、コロナの検査をもう1回してもいいですかといわれた。(陰性だった)

 まだ抗菌薬投与開始3日目なので、判断する段階ではないが、何かしないと病棟の看護師さんが不安な様子だった。抗菌薬をゾシン(PIPC/TAZ)に切り替えてもらった。

 3月5日の検査では、白血球9800・CRP21.4と改善とも悪化とも言い難い値だった。胸部X線(ポータブルでは左下肺野に陰影が広がっていた(無気肺もあるか)。

 発熱が37℃台になっていた。そのまま治療を継続すると、3月6日からほぼ平熱になってきた。嚥下訓練を昼だけ嚥下調整食3で開始した。

 3月8日の検査では、白血球7000・CRP6.7とはっきりと改善していた。食事摂取も嚥下調整食3を昼のみ→嚥下調整食事3を3食→嚥下調整食4と上げられた。

 肺炎球菌肺炎だと抗菌薬が効いても、臨床的な改善まで時間がかかることがあるが、今回は検査で証明できない。治れば何でもいいことにはなるが、理屈がほしい気はする。

 

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低カリウム血症、代謝性アルカローシス

2024年03月09日 | 水電解質・輸液

 3月4日に記載した低カリウム血症の91歳女性のその後。

 腎臓内科の若い先生に相談して電解質補正を行った。HOKUTOで見られる低カリウム血症のまとめがいいですよ、といわれた。(下記に記載)

 低カリウム血症を塩化カリウム製剤(注射薬)で補正していた。ソルデム1・500ml+塩化カリウム1A(20mEq/A)を持続で点滴をして、塩化カリウム内服も併用していた。

 低マグネシウム血症もあり、硫酸マグネシウム補正疫(20mEq/A)も使用した。マグネシウムは1回入れれば、しばらくは要らないといわれたが、また下がって数日おきに入れた。

 血清カリウムは2月25日の1.5から横ばいだったが、マグネシウム補充を行ってから改善し始めて2月28日に1.8になった。その後は、3月1日2.2、3月4日3.1、3月6日3.5になった。3月8日5.0と高めになってしまい、カリウム製剤の補充を休止した。

 代謝性アルカローシスは7.630~7.530だったが、3月4日には7.460に改善した。代償性の高値(60台)を呈したたPaCO2も、低カリウム血症・代謝性アルカローシスも改善に伴い正常化した。

 低カリウム血症を塩化カリウムを使用して補充したこと、低マグネシウム血症を硫酸マグネシウムを使用して補充したこと、頻回の血液ガスは静脈血を用いたこと(当初は低酸素もあり、動脈血)が今回の経験になる。

 経口だとカリウム製剤は塩化カリウムがあるが、マグネシウム製剤は酸化マグネシウムと硫酸マグネシウムがあるが、後者はあまり使用されていない。(少量の酸化マグネシウムにしている)

 途中でコーヒー残渣様の嘔吐があり、もともとの貧血が進んでしまい、1日だけ輸血した。食道裂孔ヘルニアがひどく、胃の半分は胸腔内にある。その後治まったので、食道炎か胃炎のびらん性出血かと思われるが、内視鏡では診ていない。

 

 

【低カリウム血症】経口カリウム製剤の使い分け (診断フローチャート)

 
【低カリウム血症】経口カリウム製剤の使い分け (診断フローチャート)
連載第1弾では、 群星沖縄プロジェクト・ハートライフ病院より佐藤直行先生ご執筆のコンテンツを配信いたします。

本稿のポイント

  1. 基本的に塩化カリウム製剤を使用する
  2. 剤形など飲みやすさも考えて処方する
  3. 低Mg血症の併存有無も評価する
  4. 低Mg血症が併存していればMgも補充する

はじめに

どんな症例でカリウムを補充するべきか?

経口カリウム製剤は “急ぎでない” 低カリウム血症の補正に必須である。 特に入院患者で頻用され、 軽度の低カリウム血症を見逃さずに補正し “急ぎの” 低カリウム血症を生じさせないのは入院管理を行う内科医にとっては腕の見せ所だろう。

 

カリウム喪失が原因の低カリウム血症の治療は当然、 原因疾患 (下痢や利尿薬の影響など多岐にわたる) に合わせた治療を行うことであり、 カリウムの補充は根本的な治療にならないこともある。 もちろん治療ができない (あるいは根治できない) 疾患が原因の低カリウム血症では血清カリウム値の “正常化” を目的としたカリウム補正が必要となる。 ともあれ、 カリウム喪失ではない病態である偽性低カリウム血症 (ラボエラーであり、 白血球が著増している場合などに起こる採血管内でのカリウム消費) が否定でき、 細胞内へのカリウムシフトの病態(アルカローシス、 インスリン投与、 β2 刺激薬投与など) も考慮した上で、 カリウム喪失の病態を見抜き、 補充すると決めたらきっちりと補充する。

TTKGは鑑別に有用か?

カリウムの喪失の原因検索の際に 🔢TTKG (transtublar K concentration gradient) が評価項目の一つとして用いられてきたが、 「尿浸透圧>血漿浸透圧」かつ「尿中Na≧25 mEq/L」のときのみ計算可能である.ただし,最近ではカリウムの排泄が尿素リサイクルの影響を受けると考えられており、 🔢TTKG は正確性を欠くと言われている¹⁾。  ひとつの指標に頼らない総合的な評価が必要であるが、 現場では尿中 K/Cr が使用しやすい。 もちろん蓄尿での評価が正確であるが、 結果が出るまでに時間がかかるため症例を選んで使用する。

鑑別の具体的な方法は?

低カリウム血症のおおまかな鑑別は,図に示したフローチャートを参考に進める。

 
【低カリウム血症】経口カリウム製剤の使い分け (診断フローチャート)

代表的な経口カリウム製剤

経口製剤としてのカリウムは、 塩化カリウムあるいは有機酸カリウム (グルコン酸カリウム、 L-アスパラギン酸カリウム、 酢酸カリウムが投与可能) として投与できる。 それぞれ含まれているカリウムの量などに差があり特徴もある。

塩化カリウム徐放錠 / 旧 スローケー®

【低カリウム血症】経口カリウム製剤の使い分け (診断フローチャート)
1 錠は 600 mg であり、 カリウムとしては 8 mEq が含まれる徐放製剤である。 添付文書上の用法用量は1回2錠を1日2回までとなっている(現場ではこれ以上使うことも多い)。 薬価は1錠 5.90 円。 

以前はスローケー® (製薬会社:ノバルティスファーマ) として広く知られていたが、 2018年に生産中止となり、 現在は代替薬として「塩化カリウム徐放錠600mg」 を利用することが多い。 経口カリウム製剤としては1錠中のカリウム含有量が最も多いが、 直径 11.0 mm、 厚さ 6.4 mm、 質量 0.715 g と大きいので高齢者には優しくない。 

カリウム製剤は「消化管通過障害のある患者」には禁忌 (塩化カリウムの局所的な粘膜刺激作用により潰瘍、 狭窄、 穿孔をきたすことがある) とされている上に、 「噛み砕かずに多めの水で服用」とあるから工夫がしにくいのも悩みの種である。

グルコン酸 K® (グルコン酸カリウム)

【低カリウム血症】経口カリウム製剤の使い分け (診断フローチャート)
錠剤であれば1錠 5 mEq (薬価 7.80 円)、 細粒であれば1包 (1 g) 4 mEq (薬価7.30 円) のカリウムを含む。 添付文書上の用法用量はカリウム 10 mEq 相当量を1日 3-4 回。 (製薬会社:サンファーマ)

 5 mEq 錠は1錠の直径 19.2 mm であるが、 割れる上にそもそも散剤があるため「粉」以外は飲みにくさの問題は少ないように思える。 ただし1日のカリウム投与量を多くしたいときには卓上に薬包が多くなるため、 想像しただけでも内服意欲が下がってしまう。 

代謝物が重炭酸イオンになるため代謝性アルカローシスを合併している低カリウム血症での補充には不向きである (後述)。 アスパラ K® (L-アスパラギン酸カリウム ニプロ ES ファーマ) も同様に代謝物が重炭酸イオンとなる (1 錠 300 mg にカリウム 1.8 mEq 含有。 散剤は 2.9 mEq/g)。

K.C.L. エリキシル® (塩化カリウム)

【低カリウム血症】経口カリウム製剤の使い分け (診断フローチャート)
10 w/v% の液体製剤であり、 1 ml あたり 1.34 mEq のカリウムが含まれる。 添付文書上の用法用量は1日 20~100 ml を数回に分けて大量の水とともに投与とされている。 薬価は 10 ml で 16.30 円。 (製薬会社:丸石製薬)

1日最大で 134 mEq のカリウムを経口投与できることになるが、 最大の難点はかなり苦いことである。 (添付文書では記載は水のみであるものの) オレンジジュースで薄めると飲みやすいと耳にすることがあるが、 それでもかなり苦い。 塩化カリウムの苦味を改善させる技術について特許が考えられるくらい苦い。 処方する際は前もって十分に説明しておく必要がある。 胃腸障害が起きることもあるため大量の水 (10 倍希釈) で服用するほうが良い。

 

アルコール含有製剤のため、 飲み合わせによりアルデヒド反応を起こすことがある (抗酒薬やテトラゾール基のあるβラクタム環系抗生物質 (セフメタゾール、 セフォペラゾン、 メトロニダゾールなど))。


カリウム製剤の使い分け

「カリウムを補充する」という意味では、 上記の薬剤を投与すればその行為が成されたことにはなるが、 病態生理と飲みやすさを考慮して処方するほうが“No harm” である。 カリウムを補充する際の一般的な原則は守りつつ、 病態生理から多少外れても、 患者さんに内服してもらえるものを考えるのが“お医者さん”の仕事である。

低マグネシウム血症の確認

カリウム補充の際に、 基本的であるが忘れられがちなものに低マグネシウム血症の補正が挙げられる。 低カリウム血症の 50% は低マグネシウム血症を合併すると言われている²⁾。 これは低マグネシウム血症があると ROMK channelからのカリウム排泄が亢進するためであり、 低マグネシウム血症が存在するのであればカリウムと一緒にマグネシウムも補充することも忘れないようにしたい。

酸塩基平衡の確認

有機酸カリウム製剤であるグルコン酸カリウムやアスパラギン酸カリウムは代謝物が重炭酸となるため、 それらの投与により代謝性アルカローシスとなり得る。 このため、 代謝性アルカローシスの存在する患者に有機酸カリウムを投与しても、 塩化カリウム投与に比べるとカリウムとしては 40% ほどしか血中に残らないと推測されており効率も悪い³⁾。 細胞外の主要な陰イオンである Clは (有機酸カリウムの代謝産物である) HCO3- のようには細胞内に取り込まれないため、 K+ を細胞外液に留められると考えられており、 このことからも代謝性アルカローシスがある場合は塩化カリウムでの補充が良い⁴⁾。 有機酸カリウム製剤は下痢や遠位尿細管性アシドーシスなどの代謝性アシドーシスを伴う低カリウム血症の病態でのカリウム補充には有効と言えるだろう。 ただし低カリウム血症とアシドーシスが合併しているときはカリウムの補充を優先するという考え方もあるため (アシドーシスの改善は低カリウム血症を増悪させるため)、 やはり基本は塩化カリウム製剤となる。

▼静脈血液ガスで代用

ここまで考えると、 酸塩基平衡の評価のためにいちいち血液ガス分析をするのは手間と思われるかもしれない。 しかし静脈血液ガスの pH は動脈血液ガスよりも 0.03 ほど低くなるとされ、 カリウム補正のためにアルカローシスかアシドーシスかを簡単に調べるだけであれば、 pH は静脈血液ガスで代用できる項目と言えるだろう⁵⁾⁶⁾。 活用していただきたい。

その他の確認

ちなみに、 1日同量のカリウムを投与すると仮定すると K.C.L. エリキシルが最も高価になるが、 違いとしては数十円である。 先に述べたように、 内服のしやすさにも気を配りたいところである。 グルコン酸 K は水に溶けにくいため、 経管栄養の患者には K.C.L. エリキシルが投与しやすいと言える (スローケーは粉砕投与は不可)。

▼バナナなど食品での補充は?

最後に、 カリウムのほかの投与方法としてはバナナのような果物の摂取が挙げられるが、 例えばバナナであれば 1 cm あたり 0.9 mEq のカリウムが含まれると言われており含有量としては多くなく推奨されるほどではない⁷⁾。 また,食事と一緒に摂取されたカリウムは,種々の機序 (feed-forward mechanism) によって血清カリウム濃度が上昇する前に制御されている。 15cm のバナナを3本摂取すれば約 40 mEq のカリウムの摂取になるが、 多くは有機酸カリウムで存在するので血中に残るのは約 16 mEq で制御もされるため、 お腹が膨れる割には少ないだろう。 急ぎではない中で、 食事管理としての果物追加は選択肢になるが、 治療を急ぐような低カリウム血症の場合は薬剤投与での対応が望ましい。

 
【低カリウム血症】経口カリウム製剤の使い分け (診断フローチャート)

<参考文献>

1) Kamel KS and Halperin ML, Intrarenal urea recycling leads to a higher rate of renal excretion of potassium: an hypothesis with clinical implications. Curr Opin Nephrol Hypertens 2011;20:547-554.
2) Huang CL and Kuo E, Mechanism of hypokalemia in magnesium deficiency. J Am Soc Nephrol 2007;18:2649-2652.
3) Kassirer JP, Berkman PM, Lawrenz DR et al, The critical role of chloride in the correction of hypokalemic alkalosis in man. Am J Med 1965;38:172-189.
4) Villamil MF, Deland EC, Henney RP et al, Anion effects on cation movements during correction of potassium depletion. Am J Physiol 1975;229:161-166.
5) Bloom BM, Grundlingh J, Bestwick JP et al, The role of venous blood gas in the Emergency Department: systematic review and meta-analysis. Eur J Emerg Med 2014;21:81-88.
6) Byrne AL, Bennett M, Chatterji R et al, Peripheral venous and arterial blood gas analysis in adults: are they comparable? A systematic review and meta-analysis. Respirology 2014;19:168-175.
7) Kopyt N, Dalal F, Narins RG, et al. Renal retention of potassium in fruit. N Engl J Med 1985;313:582-583.
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総胆管結石

2024年03月08日 | 消化器疾患

 2月6日(水)は腎臓内科の若い先生が当直だった。大学病院から3か月交代で来ているうちのおひとり。

 病棟の事情で入院が取れない日の当直が続いていた。その日は急性期病棟(職員の病欠が多い)でひとりなら入院可能といわれていた。

 当直帯に入ってすぐに救急隊から連絡が入って、「今日はとれます」と答えていた。病院から帰る時に救急室の前を通ると、ちょうど搬入されたところだった。

 

 患者さんは63歳男性で、脳梗塞の既往があり、高血圧症・糖尿病・慢性腎臓病で当院の腎臓内科外来に通院している。その日はお昼から腹痛・高熱(39.7℃)があり、救急要請していた。

 2月28日にも受診していた。2月24日・25日と38℃の発熱があり、26日には解熱したが、食欲低下があっての受診だった。

 血液検査で、肝機能障害(AST 59・ALT 158・ALP 354・γ-GTP 670)があった。発熱・腹痛がなく、白血球5400・CRP2.3と炎症反応が軽度だったためか(?)、担当した内科の先生はウルソの処方で帰していた。(画像検査なし)

 

 3月6日の血液検査では、白血球6600・CRP2.7とあまり変わりがないが、肝機能は悪化していた(AST 99・ALT 158・ALP 522・γ-GTP 798)。血清アミラーゼの上昇はなかった。

 腹部CTで胆嚢内と総胆管内に結石を認めた。総胆管結石・急性胆管炎で入院として、抗菌薬を開始した。翌日は解熱傾向だった。

 翌7日に消化器科医に相談したが、地域の基幹病院か消化器病センターのある病院に搬送して下さい、ということになる。早速電話すると、入院させるベットがなく、空いたら連絡しますということになった。解熱してきて、経過からも(2月末から)少し待てるかもしれない。

 転院まで待つので、MRCPも施行していた。間違いなく結石がある。

 

 当院のCOVID-19のクラスターは落ち着きつつあり、隔離患者さんはあと1名だけになった。先方の病院でも院内発生があり、7日に当院に治療継続目的で転院してきた患者さんも入院中にCOVID-19に罹患していた。

 整形外科で脊柱管狭窄症の手術後、2月24日にコロナになった。11日目の3月6日に抗原定性検査で陽性となっていたが、そのまま当院転院となった。大部屋には入れられないので、個室管理となった。(免疫抑制剤の使用はないが、肺炎があった)

 

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敗血症性ショック

2024年03月07日 | 感染症

 3月5日(火)の午前中は救急当番・発熱外来担当をしていた。3月2日から発熱が続き、咽頭痛・咳と倦怠感があるという29歳女性が母親の車で受診した。

 前日の3月4日に市内の病院(隣りの市)を受診して、コロナとインフルエンザの検査は陰性だった。家族5人に発熱のある人はいない。子供が小さいので、それらにかかっているか確かめたかったそうだ。

 倦怠感と胸部苦悶感があり、同日の夜間に地域の基幹病院を受診した。検査で異常ないといわれたというが、詳しい内容はわからない。

 発熱外来なので、自動的にコロナとインフルエンザの迅速検査が行われたが、両者陰性だった。症状は上気道症状だが、倦怠感と胸部苦悶感が気になった。酸素飽和度は98%(室内気)で問題はない。

 そこまでは車に乗っていたので、病院内に入ってもらって検査することにした。すると発熱外来担当の看護師から、血圧が68mmHgという報告があった。車椅子に座っていたが、すぐに横臥させると血圧は90mmHg台になった。一瞬ウイルス性心筋炎が頭に浮かんだ。心電図は洞性頻脈以外はまったく正常だった。

 症状は発熱・咽頭痛・咳で上気道症状だったが、発熱した時から下痢(水様便)が続いているという。嘔気はなく、腹部は下腹部にやや重苦感がある。

 そうなると下痢による脱水症での血圧が低下と思われた。食事摂取低下も続いている。それなら点滴すれば何とかなると思ったが、それではなかった。

 血液検査で白血球37600・CRP25.0と著明に炎症反応が上昇している(どちらも検査室から異常値として報告)。検査室の血液検査担当の技師さんに白血球分画を診てもらったが、芽球はなく、顆粒球が97%だった。

 結膜を見て貧血と思われたが、Hb9.0g/dl(MCV74.7)で鉄欠乏性らしい。血小板は22.5万と正常域だった。血液疾患ではないようだ。肝機能障害(AST 40・ALT 141・ALP 141・γ-GTP 106・総ビリルビン3.4)と腎機能障害(血清クレアチニン5.49mg/dL)がある。

 頸部~腹部CTで頸部に小リンパ節腫脹があるが、耳鼻咽喉科領域に異常は認めない(耳鼻咽喉科医にCTを診てもらった)。

 胸部は両側肺の下葉背側にわずかに浸潤影を疑うような所見はあるが、それだけが原因とは思えない(単に水分分布による陰影の可能性もある)。

 尿は導尿してもわずかしか採取できず、沈査までの検査ができず尿路感染症とは断定できない。腹部は両側腎臓に異常はなく、それ以外にも肝胆道系や腸管に異常はなかった。

 乳酸リンゲル500mlの2本目が入っていても、血圧が70mmHg台になった。だるそうにしているが会話はできる。

 細菌感染症による敗血症性ショックだが、感染巣がわからない。なにしろ年齢が若すぎるし、とても当院で責任をもって治療できる自信はない。

 地域の基幹病院に連絡した。救急搬送は地域医療連携室に連絡して、担当科に回してもらうことになっている。救急科の先生にお願いします、と伝えた。すると、すぐ送ってくださいといわれました、という。

 すぐに救急隊を呼んで、ありがたく搬送させてもらうことにした。点滴全開で、救急の看護師さんに救急車内で次の点滴に切り替えてもらうことにした。

 29歳女性と敗血症性ショックとしか、Dr.に伝わっていないはずで、年齢の点で問題なく受けてもらえたのかもしれない。検査結果をみると驚かれるのではないかと思ったが、重症を見慣れている先生だとそれほどでもないか。

 血管(静脈)が見えにくい方で、手背の静脈への点滴も上手な看護師さんが3回目の穿刺で入れた。採血は無理で動脈からの採血となった。血液培養2セットは動脈からの採血になってしまう。採取しないで搬送した。

 先方ではCVカテーテルを挿入して、そこから採血するのかもしれない。細菌検査室があり、院内で菌名・感受性がわかる病院なので、当院(細菌検査は外注)で施行するより結果が早い。

 

(後日記)

 3月11日途中経過の報告がきた。血圧低下は下痢の持続と水分摂取不足によるhypovemic shockで、敗血症性ショックではないとされた。敗血症ではあるそうだ。感染源は不明ともされていた。

 

 

 

 

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新型コロナの持続感染

2024年03月06日 | COVID-19

 倉原優先生のYahoo Japan!ニュースに新型コロナウイルスの持続感染の記事が載っていた。

 初期のころの退院基準に「PCR検査の陰性確認」があった。大抵はPCR陰性で普通に退院にできていたが、思いのほか陽性が続いて、なかなか退院させられないことがあった。

 施設から来た高齢女性は30日くらい陽性が続いて、本人はすっかり元気になっているのに退院させられない、という状況があった。当院の最高記録は、何度PCR検査を行って陽性が続いて、54日目でやっと陰性確認できたというもの。

 「ウイルスはいなくなっているが、PCRの残骸が残っている」と解釈されていたが、ウイルスがいないのに、遺伝子(RNAの残骸)が鼻咽腔に残り続けるというのは本当だろうかと思った。

 実際はウイルスがまだいて、RNAを作り続けている(正確には作らせ続けている)ということなのだろう。

 当時退院基準の参考に抗原検査を行うことはしていなかったが、おそらくそれだと陰性になり、感染性はほぼなくなっていたはずだ(正確には、「感染伝播リスクがきわめて低い」)。

 コロナの診療の手引きの隔離期間には、「感染性がなくなったとするのに、抗原検査(の陰性化)を参考にすることも選択肢としている」とある。問題は感染性の有無なので、それが妥当なのだと思う。

 最近では、関節リウマチで免疫抑制剤を使用(メソトレキサート4mg/週、プレドニン2mg/日)している88歳女性が、COVID-19 で入院した。免疫抑制剤を使用していると、ウイルス生存期間が3週間になるとされている。

 14日目の抗原検査も陽性となっていた。担当医が、大学病院から呼吸器外来に来ている先生(感染症内科)に相談すると、もう解除でいいでしょうといわれた。看護の手がかかるので、なるべく早く隔離解除にしたい患者さんだった。(本当に大丈夫かとは思った)

 

Yahoo Japan!ニュース 倉原優先生 2024年2月28日

新型コロナ後遺症の解明に糸口 感染者の一部は1か月以上続く「持続感染」だった

 

 新型コロナで入院する患者さんの多くは、いろいろな基礎疾患を持っています。心臓や呼吸器の病気、糖尿病などを持っている人は肺炎を起こしやすいとされています。ほとんどの方は、入院後数日で軽快しますが、海外の研究では「持続感染」というものが存在することが分かっています。これが新型コロナの後遺症リスクを上昇させることが示されました。

パンデミック初期を振り返る

 まだそれほど感染者数が多くなかった初期、退院基準には「PCR検査の陰性確認」というものがありました。PCR検査は、ウイルスの残骸を検出するため、感染性がなくても陽性になります。そのため、現在は陰性化を確認する必要はありません。

 アルファ株やデルタ株が流行して、肺炎の頻度が高かった2021年の春~夏に、何か月もPCR検査が陰性化しない患者さんがチラホラいました。微熱が続いたり、肺炎を繰り返したりする事例があり、隔離を解除してよいものか悩ましいこともありました。

 当初から、抗がん薬など免疫を抑える治療を受けている人において、まれながらも「持続感染」が起こるのではないか、と考えられてきました。

 オミクロン株の登場によってウイルスは弱毒化し、この議論は医療従事者の間でもやや下火になったと思います。しかしその後、後遺症(罹患後症状)が注目され、どうやらその一端を持続感染が担っていることが明らかになりつつあります。

ウイルスの「持続感染」

 約9万人のウイルス配列を解析した結果がトップジャーナルであるネイチャー誌に掲載されました(2)。

 これによると、少なくとも30日間持続する高力価の新型コロナウイルスを有する381人のうち、54人が少なくとも約2か月持続するウイルスRNAを有しているようです。つまり、体内でウイルスの複製が持続しているという意味です。

 感染者全体で推定すると0.7~3.5%が30日以上、0.1~0.5%が60日を超えて持続感染することが分かりました。つまり、29~100人に1人が、1か月以上持続感染していることを意味します。個人的には意外と多いなと感じました。

 また、新型コロナの持続感染者は、そうでない感染者と比べると、3か月時点での後遺症を自己申告する割合が1.55倍だったとされています。持続感染が新型コロナの後遺症リスクを増加させていることは間違いなさそうです。

 とはいえ、持続感染だけで後遺症のすべてを説明できるわけではなく、インターフェロンγ(ガンマ)という炎症性タンパクが長らく体内でつくられることも影響しているという研究結果も最近示されています(3)。

 この研究では、感染後にワクチン接種を受けた人において、後遺症の頻度とインターフェロンγ産生量が有意に減少しており、感染後のワクチン接種にも一定の意義があることが示唆されます。

 

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敗血症性ショック

2024年03月05日 | 感染症

 3月1日(金)の午前中、急性期病棟で病棟看護師さんがショックの患者さんが入院すると慌てていた。

 COVID-19の患者8名が入院しているため(スタッフは5名罹患)、基本的には入院を止めている。軽症~中等症ならば地域包括ケア病棟に入院できるが、ショックだとそちらには頼めなかった。

 その日の午前中は発熱外来担当・救急の入院担当だったが、連絡はきていない。内科新患を受診した患者さんが、いきなりショックだったのかと思った。

 確認すると、前日2月29日の当直帯に高熱で救急搬入された92歳女性だった。当直だった内科の先生が対応していた。その時は血圧110/54mmHg・脈拍93/分・呼吸数24回/分・酸素飽和度100%(室内気)だった。(後から見れば血圧は低下していたのだろう)

 胸腹部CTで肺炎はなかった。右腎結石・右腎盂拡張があった。やせていて内臓周囲の脂肪織が乏しく、尿管結石は確定し難い。膀胱内に石灰化があった(尿管口に詰まっている?)。

 白血球 6200・CRP 0.1と炎症反応の上昇はなかった(急性期のためだろう)。抗菌薬を投与して翌日泌尿器科医と相談することにして帰宅とした。

 

 翌3月1日の午前10時前に家族の車で受診したが、血圧65/42mmHg・脈拍101/分になっていた。当直だった先生が翌日診ることにしていたので、そのまま呼ばれて対応していた。

 血液検査では、白血球 34600・CRP 7.6と上昇していた。肝機能障害と腎機能障害(血清クレアチニン2.06)もあった。尿検査は白血球50-99/HPF・細菌(3+)。

 尿路結石による閉塞性腎盂腎炎だと泌尿器科救急になるが、なかなか受け入れが難しい。地域の基幹病院でもCOVID-19 の院内発生があって入院が厳しいようだ。点滴・抗菌薬・昇圧薬が開始された。

 超初期の炎症反応(白血球・CRP)はあてにならない。

 

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低カリウム血症、代謝性アルカローシス

2024年03月04日 | COVID-19

 2月24日(土)の午後9時過ぎに、自宅で転倒した91歳女性が救急搬入された。後ろ向きに倒れて、後頭部を家具に打撲して切創ができていた。

 当直は小児科医で、大人の縫合を久しぶりに行っていた。頭部CTで頭蓋内に出血は認めなかった。帰宅させようとしたが、一過性の意識消失があった。呼吸が弱いように見えた。

 静脈血ガスでPaO2 21.1・PaCO2 70.8・pH 7.544・HCO3 62.3・BE 35.1と代謝性アルカローシスを認めた。高二酸化炭素は代償性の変化?。さらに血清カリウムが1.4と著明な低下を認めた。

 25日(日)は日直で出ていた。前日入院させたこの患者さんを申し送られた。検査は静脈血ガスだけだったので、画像検査と血液検査を行った。心電図では有意な異常がなかった(低カリウムが続いていた?)。

 CT画像では右肺下葉に肺炎像があった。全体に気腫性変化が軽度にあるようだが、喫煙者ではなかった。亡くなった夫はヘビースモーカーで、現在同居の息子も喫煙者だった。(以前非喫煙者の妻が夫の喫煙で明らかな肺気腫を呈していたことがある)

 内科医院から利尿薬(アゾセミド30mg)が処方されていて、低カリウム血症はそのためかもしれない(ARBも出ているが)。浮腫はなく、むしろ脱水傾向だった。

 カリウムの補充はしていなかったので、カリウム製剤の点滴に混合して補正することにした。肺炎の治療も開始した。

 26日(月)も血清カリウム1.5と変わらなかった。腎臓内科の若い先生のアドバイスで、血清マグネシウムを測定すると、1.3(1.8~2.6)と低値で難治性低カリウムの条件を呈していた。

 さっそくマグネシウム製剤を補充すると、翌27日は2.4になり、28日は3.5に上昇してしまい、中止した。カリウムは27日2.4、28日3.5と上昇してきた。

 腎臓内科の先生は、利尿薬による低カリウム血症→食欲低下でカリウム摂取も低下→代謝性アルカローシス→マグネシウムも低下して低カリウムが悪化、という経過ではないかという。

 電解質異常のいい(教科書的な)症例ですね、ともいわれた。

 

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間質性肺炎、縦隔気腫

2024年03月03日 | 呼吸器疾患

 2月5日に記載した間質性肺炎の83歳女性のその後。

 入院後にプレドニンの増量と抗菌薬投与を行うと、炎症反応はすみやかに改善した。白血球20500→9600→12300、CRP16.4→0.9→0.3(2月1日→2月7日→2月14日、白血球数はステロイドの影響が出る)。

 どちらかというと細菌性肺炎併発の影響が大きいと考えられた。少し経過をみてからと思っていたが、プレドニン増量の影響か元気になって、入院1週間後から退院を希望された。

 どこまでいい状態が続くかわからないので、家族に小康状態で退院の希望が強いのでいったん退院にしたいと伝えた。2週間後に呼吸器外来の予約を入れたが、悪化時はすぐに再入院で診ることにした。

 数日前から調子が悪く、労作時の(自宅内で少し動くくらい)息切れと食欲不振で、2月29日の予約日に受診した。酸素飽和度92%(室内気)で、白血球21900・CRP7.5と炎症反応が上昇していた。

 胸部X線で明らかに陰影が増加していたが、縦隔気腫と皮下気腫も認めた。左肺の陰影の、それも浸潤影が目立つので、細菌性肺炎の併発の影響が大きいかもしれない。

 即再入院として、酸素吸入と抗菌薬投与を開始した。今回は厳しいかもしれない。

 

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発熱、口内炎、リンパ節腫脹

2024年03月02日 | 感染症

 2月27日(火)に市内の医院から16歳女性(高校生)が紹介されてきた。発熱外来担当だったので、コロナとインフルエンザの迅速検査を提出した。午前中は外来があるので、陰性確認後は内科新患担当の先生が診ることになっている。

 2週間前の2月13日から発熱・口内炎・頸部リンパ節腫脹・頭痛があり、2月22日医院を受診した、とある。発熱は微熱が続いて、20~21日には38℃になった。コロナとインフルエンザの迅速検査は陰性で、アセトアミノフェンで経過をみたそうだ。

 口内炎とあるのは、口腔内アフタが散在していたのだろうか。頸部リンパ節腫脹というのは、痛みがあったようだ。

 発熱が続いて、2月26日に再受診した。またコロナとインフルエンザの迅速検査を行って陰性だった。

 血液検査で、白血球1700と低下していたが、血小板減少はなかった(貧血もない)。CRP0.8と発熱期間の割にわずかな上昇でウイルス感染症を示唆している。

 EBウイルス感染症かヘルペスウイルス感染症を疑いますが、という紹介だった。抗体検査で確認すればという気もするが、2週間発熱が続くので、そのまま経過をみたくなかったのだろう。

 

 診察では口内炎の所見はなく、咽頭・扁桃に発赤・腫脹はなかった。頸部リンパ節腫脹はある。血液検査では、白血球2200・CRP1.2とほぼ同様の所見で、リンパ球37.0%・単球12.0%・異形リンパ球1%だった。

 EBウイルスだと一般的にはリンパ球増加による白血球増加が多い。ただ肝機能障害(AST 171・ALT 128・LDH 936で特にLDH上昇が目立つ)があり、EBウイルスっぽい。

 EBウイルスと単純ヘルペスウイルスの抗体検査が提出されて、1週間後の再受診とされた。どちらかというと単純ヘルペスウイルスの初感染のように思われるがどうなるか。

 それにしてもコロナとインフルエンザの検査を計3回受けたことになる。今時としては仕方ないか。

 

コメント (8)
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