なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

発熱、口内炎、リンパ節腫脹

2024年03月02日 | 感染症

 2月27日(火)に市内の医院から16歳女性(高校生)が紹介されてきた。発熱外来担当だったので、コロナとインフルエンザの迅速検査を提出した。午前中は外来があるので、陰性確認後は内科新患担当の先生が診ることになっている。

 2週間前の2月13日から発熱・口内炎・頸部リンパ節腫脹・頭痛があり、2月22日医院を受診した、とある。発熱は微熱が続いて、20~21日には38℃になった。コロナとインフルエンザの迅速検査は陰性で、アセトアミノフェンで経過をみたそうだ。

 口内炎とあるのは、口腔内アフタが散在していたのだろうか。頸部リンパ節腫脹というのは、痛みがあったようだ。

 発熱が続いて、2月26日に再受診した。またコロナとインフルエンザの迅速検査を行って陰性だった。

 血液検査で、白血球1700と低下していたが、血小板減少はなかった(貧血もない)。CRP0.8と発熱期間の割にわずかな上昇でウイルス感染症を示唆している。

 EBウイルス感染症かヘルペスウイルス感染症を疑いますが、という紹介だった。抗体検査で確認すればという気もするが、2週間発熱が続くので、そのまま経過をみたくなかったのだろう。

 

 診察では口内炎の所見はなく、咽頭・扁桃に発赤・腫脹はなかった。頸部リンパ節腫脹はある。血液検査では、白血球2200・CRP1.2とほぼ同様の所見で、リンパ球37.0%・単球12.0%・異形リンパ球1%だった。

 EBウイルスだと一般的にはリンパ球増加による白血球増加が多い。ただ肝機能障害(AST 171・ALT 128・LDH 936で特にLDH上昇が目立つ)があり、EBウイルスっぽい。

 EBウイルスと単純ヘルペスウイルスの抗体検査が提出されて、1週間後の再受診とされた。どちらかというと単純ヘルペスウイルスの初感染のように思われるがどうなるか。

 それにしてもコロナとインフルエンザの検査を計3回受けたことになる。今時としては仕方ないか。

 

コメント (8)
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