Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

SHERLOCK 0403

2017-01-16 22:54:00 | シャーロック
やっと私が見たかったかっこいいシャーロックが帰ってきました!
エピ自体もモファティスの思いがいっぱい込められているなあと感じました。



ストーリー全体を語るつもりはないですが、バラバラと感想を書きますのでネタバレます

S3で謎として残されてたThe East Windとホームズ兄弟のThe other、そしてRed Beardがちゃんと大きな布石になっていたのがすごかったです。

それが子供時代に返るという。

その子供時代の動画に出てきたマイクロフトの巨体と食べっぷりには感動すら覚え。

マイクロフトの住む家に飾られたご先祖様たちの肖像画が、ちゃんとマイクロフト似なのやシャーロック似なのがいたのも鋭かった。そんなに古い家柄だったのね。

シャーロックの好きな遊びは「海賊ごっこ」とは何かで知った(S1に出てたかな?)けど、これもこんなに絡むとは。シャーロックはYellow Beardだったとは。

The East Windの神様という意味を持つ第3のホームズ兄弟ユーロスがモリアーティと組んでいて、彼女が221Bボーイズとマイクロフトをゲームにはめ込む・・・という設定が、最初は現実離れした芝居がかりすぎて鼻についてしまったのですが、ふとアーサー・コナン・ドイルの聖典ホームズそのものがそういうシリーズだったと思い出してから「ああ、これはシャーロック・ホームズだった」と納得しました。

シャーロックの音楽はこれまでも意味深い使われ方でしたが、今回はなんとモリアーティ登場でクイーンの「Break Free」!しかもモリアーティはイアフォンで聞きながらポーズを決めながら着陸して、絶対あれはフレディ・マーキュリーに憑依してました。

しつこいですが、この曲はイギリス人なら誰でも知ってる、クイーンが全員女装して現れるのが有名なPVがありまして、特にフレディはヒゲのままピンクのニットを着て掃除機をかけるのです。

別のシーンで掃除機かけてたハドソンさんは別のヘビメタらしき曲を聴いていましたけれど♩

今回のジョンで好きだったところは、拳銃を突きつけた相手の肩をパタパタするところでした。散々かっこいいことを言いながら。その挙句の果てに「I can't. Sorry.」なんですか?!あれは。最高。

モリーちゃんのI love you.の言い方にはハートが溶けました。
あんな風に・・・あんな風に・・・

シャーロックが棺叩き割るのわかります。

次の作戦で、「1人を選び、もう1人は殺せ」とユーロスに言われたシャーロックに、マイクロフトが悪態を突き出した嫌われ作戦には泣けました。しかも芝居が下手なのでバレバレという。

結局ユーロスは、シャーロックがジョンと出会う前になりたかった高機能ソシオパスであり、シャーロックは愛に欠けた彼女に愛を与えたことにより、ユーロスと自分自身を救ったのだと思いました。





しかしメアリーの使い方の上手さが憎過ぎました。
確かに他のキャラが語るよりも、自分の命を犠牲にしたやり手の殺し屋でジョンの奥さんがThe Baker Street Boysって言葉で締めるのがいいのかな。そんなにメアリーに大役回したの?って違和感もあったのですけど、

ハドソンさんにはいつもちょっとイカれて「お茶飲いかが?そこにヤカンあるわよ」とかって言って欲しいし、

レストレードはシャーロックに「ありがとう」って言われて「Good One」って言葉が素直に出てきちゃって、ここは0101のラストを思い出さないわけがないでしょうねえ?でもこれだけで彼の存在感はぴったりだし、

何よりもシャーロックがレストレードに「見かけほど強くないんだ」とマイクロフトへの思いやりを示したところで、

メアリーがらみで揉まれて成長したね・・・と思ったのでした。


ただ字幕が出なかったので聞き取れた範囲なので、細部まで台詞がわかればまたもっと何か別に言いたいことが出るでしょう。

今エピで一応のところ「シャーロック」は終わってもいいように作ってありましたが、聖典もホームズが死んでもシリーズ復活した経緯があるので、時が満ちたらまた作れると誰もが思っているのではないでしょうか。できることならハドソンさんがお元気なうちに。





ところで「Radio Times」が最後のシーンで死体を演じたのはポール・ウェラーだと書いてました。マーティン・フリーマンの友人としての出演とのことですが、それにしてもせっかくのポール・ウェラーなんだから顔くらいもっと出してくれたらよかったのに(笑)

それとユーロスを演じたシアン・ブルックがベネディクトの「ハムレット」のオフィーリアだとNYのまゆみさんのつぶやきで知り、早速ハムレットのパンフレットで確認してびっくり!!舞台では金髪だったし全く違う雰囲気だったけどパンフのキャスト写真ではまぎれもなくユーロスの顔でした。

0402でもジョンのメル友役とカウンセラーとエリザベスと3人の女性を演じてすっかりジョンもシャーロックも私たちも騙されてしまいましたが、すごい女優さんですね。




SHERLOCK 0402

2017-01-09 22:57:00 | シャーロック


ネタバレちょびっとアリ

エピソード名は「The Lying Detective」。

コナン・ドイルの「The Dying Detective(瀕死の探偵)」をもじったこのタイトルの、lyingにはふた通り意味がありその「横たわる」と「嘘つきの」両方とも入ってました。

やられた~~~!!Written by モファット~~~!

と叫びたくなるカタルシスもラストの方に横たわっていました。

そこへ行くまでは、私の大嫌いなドラッグでグテグテのシャーロック(「忌まわしき花嫁」に私が良い印象を持たなかったのはそのせいだわ!)がずっと幅を利かせていたので、

「私が見たいのはこんなシャーロックじゃない!!」

と内心どんよりがっかりしていたのですが、

『MISS ME』円盤からあれよあれよとシャーロックのリズムに乗せられました。

あ~よかった。
これです、私がシャーロックに期待するのは気の利いたドラマだったのね。

とにかくホッ=3

ボーイズたちの「シャーロック」の番組らしい顔つきとセリフを、
久しぶりにこのエピでは拝めたなあ。

途中にも、ハドソンさんとジョンの車がらみの会話にクスッとしたり、

「シリアル・キラー」に、え?それを言うの?って苦笑いしたり、

今度はマイクロフトとあの人がそうなん?!って意外性にニンマリしたり、

所々に利かせた笑いも楽しませてもらいましたし、

それに放送日にちなんだ粋な計らいもやってくれました!


と大筋では安心するもつかの間、またまた最後の最後にひねり技をかけられてしまいました!!!

来週は怒涛の「最後の事件」! 





SHERLOCK 0401

2017-01-02 13:34:00 | シャーロック
ネタバレなし感想



「忌まわしき花嫁」から1年。

世間では高評価を得た劇場公開もあったスピンオフに、私はちょっと正直乗れませんでした。ヴィクトリアンなシャーロック&ジョン他のキャラクターは目の保養だったのですけれど。

ご結婚により勝手に失恋してしまった私が、ベネディクトさんの威光に目がくらまなくなったので急に細部に厳しくなったのかもです。個人的な理由です。

まあそれでも!シャーロックの新作は、リアルタイムで見逃すのは惜しいシチュエーション、つまり私はこの早朝、家族が留守で自宅にホームアローンでしたので、朝の5時台から大音響で楽しむことができました。

タイトル「The Six Thatchers」が「6つのナポレオン」からのもじりなことくらいはわかりましたが、ホームジアンでもない私には「聖典からこうなった」話がわかったのは片手の指で足りるくらい(笑)。

今からでも遅くはない、エピ2、3に備えてやっぱり出来るだけ読もうかな!

この話は毎年恒例の、ほとんど新年の抱負のようになって、大志を抱いては忘れ、と繰り返してるのですが・・・


このシリーズの幕開けは、予告などでも知れ渡っている通り、ジョン&メアリーと彼らのベイビーちゃんが中心となっていて、

シャーロックのベビーシッターぶり

ジョンのお気楽なメアリーの知らない部分

メアリーの重い重いジョンの知らない部分

を堪能できました。

そしてクライマックスのジョン&メアリーは美しかった。私には。メアリーは、私は好きな人柄だけれど女性としての美しさはクライマックスシーンが最高でした。そこが、不思議で。結婚式でメイクも衣装も最高だった時よりも、内面から出る美しさを私がやっと見えるようになってきたということでしょうか。

私は予告でハドソンさんがシャーロックに厳しい言葉を浴びせるのを聞いていたので、辛いシャーロックを見るのが怖かったのですが、そこはまだ出てこなかった。

と、いうことはこれからなんですよね・・・ハドソンさんがシャーロックを見捨てるようなことが起こるのは。あ~辛い、辛い!見てないのにすでに。

ジョンにメアリーが出現して、シャーロックが辛い状況に陥ったのは聖典では描かれなかったことかと思うけど、彼の感情を掘り下げるのは、21世紀のシャーロックの面白さなので残るエピ2と3が楽しみです。

そして聖典ではホームズ&ワトソンは末長くコンビを組んでいくのを頭において、自分を救うのがひとつの策かと思います。





シャーロック 忌まわしき花嫁 劇場版

2016-02-19 15:28:00 | シャーロック
ネタバレ感想ですので嫌な方はスルーしてね。


本日公開、さっそく劇場でこのポストカードをいただいて来ました。

私は本編だけは見ていたのですが、この劇場公開では、

●特典映像1:「脚本家スティーヴン・モファットと巡るベーカー街221Bの旅」(約6分)
●本編:『SHERLOCK/シャーロック 忌まわしき花嫁』(約93分)
●特典映像2:「シャーロック製作の裏側~主要キャスト・スタッフとともに」(約16分)

上映時間計:約115分
(公式より)

と、海外旅行のタイトルのような特典映像つきの、まるで初版円盤のような愛蔵版です。

UK版のDVDには特典映像はありません。もしかして、もしかして、カドカワさんは日本版にはまるごと納めてくださる懐がおありなのかしら?

特典は、期待どおりモファティスがキュートでした。
この人達は、シャーロック1のころのオタクのかわいさに成功の余裕もただよわせ、それでいつつも自分を見失わない魅力があると思います。

19世紀版221Bセットの説明をしてくれるモファットさん自身、総製作/脚本家というタイトルが似合わないカジュアルで控えめな方ですが、彼が「芸術監督が~」と言っても、あ、アーウェルさんのことか、と素晴らしい仕事してるのにあまりにもカジュアルで、なんて日本語タイトルが似合わないんだ・・・と失礼にも思ってしまいました。

しかし舞台裏での俳優さん達のかっこよさよ!これが見られただけでヴィクトリアンの価値はあったかも


本編


全体がそうなんですが、原作ドイルの小説のイラスト、シドニー・パジェットに生き写しのような光景が3次元化されています。(でも私たちが見てるのは2次元というパラドックス)私は数多くは見てませんがヴィクトリアンなホームズの映像作品を意識したものもあったでしょう。



その中でも特にびっくりしたのは、「MISS ME?」と帰って来たジム・モリアーティの顔が、久しぶりの男前アンドリュー・スコットだと言うのに、ライティング、編集などの成果か、イラスト版のハゲ頭おじさんの形相に見えるショットまであったんです~。大きいスクリーンに向かって心で「マジか?!」と叫んでしまいましたとも。


こんな男前が

こんなふうに見えた


タイトルまでいつもの「シャーロック」のヴィクトリアンバージョン、というのが全体を語っていたと思います。ドイルの21世紀版を作った彼らの作品を2世紀遡ったらどうなる?という逆説を、「他人にやられるくらいなら自分達で作っちまおう」というそもそもの21世紀版誕生の動機と同じものを感じてしまいました。

しかし、そう思うのも最初の数十分。
最初に「シャーロック1-3」のこれまでのあらすじハイライトを見せられるのですが、そのわけがわかった時の驚きは「見た甲斐があったわ」と思わせるに十分でした。

「ヴィクトリアン・ホームズ」と「シャーロック」の間をマインドパレスというターディス(ドクター・フーに出て来るタイムマシン)に乗って行き来するのか?!

と思うも、7%の溶解液のせいだなんて・・・現実的だけど、ありうるけど、実は私は個人的に好みではない。殺人しちゃったシャーロックよりも、こっちの方が見たくない。

それともうひとつ事件の犯人のフェミニズム団体も、私にはちょっと・・・

シャーロックの、「理性的な理想像」vs「感情を持った人格」の相克はこの作品の底辺に流れるおもしろさだと思うのですが、あんまりそれ自体を扱っても辛いな~と感じます。チラチラ出て来るくらいが好きで、いくら溶解液のせいでもシャーロックの心の奥にしまわれてるはずの「あの女」とか「プロポーズした女」とか「本心知りつつ無下にした女」とかが一堂に会する図ってあまり趣味が良いとは・・・

彼女達は、みんな個人で生きてて、それぞれに強くて、彼女達だけのシャーロックとの関係があるのに、ああやって集団にするなんて。まだ冗談でやってくれた方が楽しめたと思うのに。

表面は「勝つべきではない戦争」と言いつつも、メアリーにも夫に去られた妻という役割をストーリー上させたのも私はなんだか。もちろんちゃんと
ジョン「メアリーを連れて行く」
メアリー「なんて?」
ジョン「メアリーに連れて行ってもらう」
メアリー「そうよね」
みたいな会話でフォローはしてあったのですけれどもね。

そういうフェミニズムとシャーロックみたいな本筋ではないところで抵抗がありましたが、まあ全体は、よくシャーロックのモリアーティ怖いと、兄ちゃんウザイと、強いジョン大好きをうまく2世紀間を行き来しながら織り上げましたね。シャーロックのDNA二重螺旋構造みたいに。

そしてお兄ちゃんの愛も、甘酸っぱかった。









SHERLOCK映画は誰のために

2016-01-11 22:25:00 | シャーロック


「クリムゾン・ピーク」の前に「シャーロック忌まわしき花嫁」の予告を見ました。

大きいスクリーンってこうやって大勢の知らない人達とシェアするんだなあ!シャーロックは大抵たったひとりで集中して密室で見て来たので、なんだか自分のものを他人に見られるような勝手なこそばゆさがありました。(ごめんね)

して、それは上の写真のようなヴィクトリアンな「ホームズとワトソン医師」の映画です。一見。

そこで私は気がつきました。たとえ21世紀のドラマ「シャーロック」は知らなくても、コナン・ドイルのホームズ・シリーズを知る人は日本にも多い。つまりヴィクトリアン・ホームズの映画ならば潜在的な観客は海外ドラマファンよりも多い。・・・これが4週間の公開という一般の映画並みの規模の理由だったのかと。

そうすると、ドラマのシャーロックを見ずしてこの映画だけを見てしまう方々も当然いらっしゃることになります。

私はシリーズ物の映画はあまり過去に見たことがなく、「007」は「スカイフォール」「ミッション・インポッシブル」は「みりん」、「スタトレ」は「STID」、「スターウォーズ」も今の「フォースの覚醒」が初めてという超初心者なんですね。だからシリーズものの膨大な過去作を予習として見る壁の高さがよくわかります。

だけど、「シャーロック忌まわしき花嫁」の場合、「過去作見ておいた方が楽しめるよ」レベルではなく、「ドラマ版知らないと途中から嫌にならないだろうか?」という懸念がむくむくと~~~~

このブログを読んでくださってる方は全員そんな心配はない方々と察しますが、劇場公開で初めてモファティス版を見る方が、我らのシャーロックとの出会いをどう迎えられるのか。

うーむ。たんなる老婆心で終わることを祈ります。



1/12追記

一夜明けてもう一度考えを巡らせてみました。そしたら、もしかしてこの映画で初めて21世紀のシャーロックに出会ってしまった方の中にも、SHERLOCKEDされてしまい、なんだこれは!?と戸惑いながらもドラマのDVDを借りて見て、ファンになられる方もおられる可能性ありなわけですね!?
ヤダ…すっかりネガティブに囚われてました。

映画シャーロックは、まだシャーロックに出会えてない方のためにも公開されるんだーーー(」^o^)」