Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

夢見るピーターの七つの冒険

2023-10-29 18:28:57 | いろいろ

またまたブログを放置していて、時間があれば絵を描いていたが、そもそも今月はイギリスの友達が別々に2人遊びに来てくれたので仕事の休みをそれで使ってしまい兎に角時間そのものがなかった。舌がピリピリして何か悪い感染症にかかったのではないかとビビりながらも時間がなくて2週間たってようやく口腔外科にかかったら、乾燥して炎症になったらしい。「よく噛んで唾液を出して食べてください」と言われて気づいたけど、私はすごい食べるのが早いのできっと噛んでない。食べてる時間が勿体無いのだもの。

そんなで久々に読みたい本が目に留まって読んだのがこちらの児童書のような誰でも書。

夢みがちな子供の視点らしいので、親近感あるなあと興味を持った。そしたら期待以上にキュンとしてしまい、ついに放置ブログに書き留めておくことに。もはや本当に自分用記録だ。

11歳の男の子の主人公が子供ワールドはこんなに楽しく冒険に溢れてる・・・と言うような、イーニッド・ブライトンの冒険児童文学みたいなのでちょっと頭でっかちな大人びた夢みがちな子バージョン(私はそういう子供だったので)かと思っていたのだが、

ところが!予想の斜め上を行った部分があって、子供特有のおもちゃや泥棒の世界に入り込んでしまうと言うのの他に、ネコや大人や赤ちゃんの身体に子供の魂として入ってしまうというエピソードがあった。もちろん子供の魂なのに猫や大人の心も持つと言うのは不思議ではあったが、体に入ると言うことは脳や神経に入ると言うことでもあって、猫や大人の感覚も持ち合わせるのかな・・・などと辻褄合わせも脳内でしたけれど、その体験だけが書いてあって、夢から覚めるとちゃんと子供の身体に戻ってるのだけど、他の身体に入った時の記憶もあって、そしてまた日常は進んでいく・・・という淡々としたストーリー。

淡々としていながら、11歳の子の頭の中はどんどん他の世界も取り込んで、そしてまた新しいことが次々と起こる(日常のことなのだけど)のでどんどんその感覚も脳の片隅に追いやって生きてゆく。これはタイムマシンと超能力の話にも思えるけど、子供の頭の中で起こっていることとして書かれていて、大人が読んで子供の頃はそうだった時間がたっぷりあったな・・・と懐かしむこともできればまた、あれから自分は何も変わってないとも思え、それを超えて生き物の世界は悪くない、と肯定感に満たされるのでした。

とは言え、子供の視点を思い出して気づいたことは、やらなくては・・・と大人としていつも時間に追われているけれど、それはできるだけ放棄したほうが幸せなんじゃないか、ってこと。すでに掃除とか片付けとかすぐやらなくても生活にすぐ困るわけではない家事は放棄して絵を描いてるんだけど、あとは一体何を放棄できるのか。

 


国際女性デー

2022-03-08 10:39:00 | いろいろ
3月8日は国際女性デー。1908年のNYCで女性労働者が労働条件の改善を求めデモを起こした日を、国連が1975年に「国際女性デー」と定めたそうです。

イギリスで女性参政権を求めたサフラジェットの映画「未来を花束にして」は1910年代の設定なので、アメリカの都市の方が少し早かったようです。

それから100年以上たっても、日本では今でもフェミニズムを「もてない女や高年齢の女が若く性的に求められる女に嫉妬して騒ぐ現象」と思ってる人や「女性差別は存在しない」と主張して恥ずかしくない男性が。当然、男女の経済格差国際ランキングでも堂々の103位/190国中だそうです。

日本の会社で働く私は、現場の全スタッフは5人オンリー、リーダーは女性なのでチーム内では理不尽なことは起きないのですが、いざ本社の上の人やグループ会社や取引先の人たちを見ると、無能な男性社員が回す理不尽なことに当たって、こんなで会社は大丈夫なのかと心配になります。業績が悪くて真っ先に捨てられるのは非正規社員の私ですから!

現場の5人のうち、リーダーだけ契約社員で、残りの4人は非正規のいわゆるパート/バイト。そのうち私と私より後輩の男子1名は週5、1日8時間というもはやパートとも呼び難いフルタイムのパートです。あとの2名は週に2〜3日/6時間というパートらしいパート。

そして現場のことをほとんど知らない本社の副部長が来た時に、後輩男子に「正社員で働かないか」と私に聞こえる所で声をかけていました。入ったばかりだし査定もなければ業績もわからないのに。

それを聞いて私ももちろん「なんで働きぶりも不明の男子にだけそういうチャンスが与えられるのか」と理不尽な思いがしましたが、実はもっと憤慨したのはリーダーの方でした。彼女は唯一責任のあるポジションで実質現場のオペレーションを回していますので、そういう話はまず彼女にいくなら筋が通っています。

それに、副部長が無意識の差別で正社員候補に考えるのは男子しかいなかっただけでなく、正社員オファーを私に聞こえる所でするというのは、私の耳が不自由かそれを聞いても理解不可能な脳の持ち主と思っているということ?二重にアウトな行為。。。

結局、後輩の男子は責任のある立場につきたくない人なのでバイトのままですけれど、もしこれがもっとずる賢い男子だったら、責任はとらずにポジションだけ正社員になってたかもしれません。そしたら私のストレスMAXだったろうなあ。

こういう人が副部長になれるのが日本企業なんだ、と頭がクラクラしますけど、女性マネージャーが複数いた外資系企業と違って、新コロナの打撃で業績の悪い現場を即潰さないので今でも私の仕事があるという点ではありがたいですが。

でも日本での男女の賃金格差は女性の非正規雇用率が高いからという話を上のリンク先の動画でも言ってます。ですので、やはり男子にだけ正社員へのルートをオファーすることは社会的にアウトな行為だという認識がない以上、法律で禁止しなくては差が縮まらないと私は思います。じゃあ、法律作ってる人たちの意識は誰が変えたらいいのか?って話になると、それはやはりフェミニストが騒ぐしかないんでしょうかね?










萩尾望都「一度きりの大泉の話」

2021-07-30 08:47:00 | いろいろ


少し前に話題になり気になっていた本を、コメントをよく書いてくださっているhedghogさんにお借りして読むことができました。

実は私は中高校時代にはマンガ家になりたいと思ってたほどマンガが好きだったので、あっという間に読んでしまいました。

テーマである人間関係の話はもちろん人の「才能」について、考えるところがありました。

初めて気づいたことは、私は高校の時にマンガを2本商業誌に掲載してもらいながら、その後編集さんにネームを出しても良い評価もなく大学受験もあり編集部に「進学するまで休みます」と言ったっきり消滅した体験がトラウマになっていた事です。

要するに自分に才能がなかった結果であるとはわかっていたのですが、萩尾望都の子供時代からのマンガを読んだ量と描いた量がハンパないほど大量だとこの本で知りました。

私は中学生の時にクラスの子に「なんでうまく描けるの?」とベタにきかれた時に考えて「小学校低学年の頃はみんなお絵描きってするじゃない?でも大抵の子はそのうちやらなくなったんだけど、私は描くのが好きでずっと描いてるから何回も描いてるうちに描けるようになった」と答えました。

萩尾望都が学生時代から絵や構想を書き留めたクロッキーブックを10~20冊親に隠れて常備していたということを知り、私が中学の時に考えた説は真実だった!と思いました。

才能とは、描き続ける愛や情熱(エネルギー?)を注いだり出す魂の力なんだな、と。そういうものが私にはないな、と納得したらトラウマを客観的に見られるようになり溶け始めました。



それと親の問題。実はマンガから遠ざかっていた私をまた萩尾望都に引きつけた要因の一つに「親との関係」があります。

萩尾望都が成功してからもまだ「マンガは恥ずかしいもの、いつ辞めるのか」と母親にいい続けられ、お父さんからも認めてもらった記憶はないのに、実は実家の玄関に娘の著作をずらりと飾りお客さんに自慢していた心理が不明すぎる、と書いていました。

私も実家でマンガを描いて「食べていける人なんて本当に才能のある人だけ」と否定されたことしかないのに、私のまんがスクール投稿作が入賞して掲載されたら私の知らないところでそれを親戚の人に見せたり話していたと知った時のショックたるや・・・あれが親への不信感の第1歩でした。

私はその親のネガティブ刷り込みのせいで漫画家になれなかったのだとも少し思っていましたけど、萩尾望都はもっとひどい仕打ちを受けても描き続けて巨匠になっているので、やっぱり100%私の才能がなかったせいだったか、とスッキリしたわけです。

ところで今や大英博物館でも講演をされ、マンガ大使のような活躍をされてる方が、実はコミュ障の部分もある(感情が爆発するのを防ぐため黙ってしまうので自己弁護ができない)と知り、それも親から否定され抑圧をかけられた結果じゃないかなあと思うのです。聞いてもらえないと話す訓練がされませんから。

でも萩尾望都はマンガという表現手段を自分の力で手に入れたので、書き手と読者にとってはありがたい体験のみですが、描いてる人も生身の人間ならば生身の関係もあり、同業者という他人は同じ思考回路ではないので、生身は傷つく・・・

本書が個人的なことながら執筆された理由が後ろの方に書いてあります。つまり、本人が触れたくないことや人との企画を出版社など第3者から盛んなアプローチがあり断り続けるのが難しいほどの状態になり断る理由を提示したのです。

きっと賛否両論あるのでしょうけれど、ちょっと違うけど、人気→プレスの餌→犠牲者になってしまったダイアナ元英国皇太子妃のようにならず、自分を的確に表現出来る手段を持つ人は強いなあと思いました。ネットで誰でも自己表現できる時代に書籍という形でこんな強力な表現ができるとは。

傷ついた自己を癒すノウハウ、セラピー、カウンセリングなどには「許すことで自分の苦しみを手放す」というセオリーが出てくるんですけど、「許さない選択」があるお墨付きをもらったようなセラピー効果が私にはありました。


fukidashi
まったくの余談ですが、本書に出てくる映画「寄宿舎」「if もしも...」が70年代の少女マンガ家に影響を与えていたのは、よく考えればわかるけどあまり考えてませんでした。私にとっては順序が逆で、マンガを読んだ後にそのあたりの映画に出会ったので、「ああ、これが本物だ、萩尾望都みたいだ」という感想を持ちましたけど、本当にあの映画が作家たちをインスパイアしていたとは思いつかなかった。

見れない「手をとりあって」

2021-07-25 08:46:00 | いろいろ
1年遅れで開催されているTOKYO2020オリンピックの開会式にクイーンの曲「手をとりあって」が使われていることを、作者のブライアン・メイ博士のインスタで教えてくれました。

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折しも先日、日本武道館前の夜道でこの曲を改めてイアフォンで聞いてて、その日本語の歌詞が「きれいな日本語をつけたなー70年代らしいなー」と感動していたので、自分の中で超タイムリー、ぜひ見たい!!!となったのですが、

インスタにそのシーンをUPした博士自身も「あらゆる方面でブロックされた」と書いてあるように、ネットで探してもまったく見れないのですね。

これが独占放送権というものか・・・独占禁止法に反するぞ!と怒です=3
博士はこの曲が式に使用されることを上のコメントでも光栄だとしNHKの取材に応じてまでいるけど、NHK公式ですら動画を公開してないのです。

そもそも開催自体の問題、反対の大きいイベントの、闇の中の光(競技者、アーティスト)にさえつきまとう利権がこういう形でも。

競技や式に自分を掛けて頑張っている方たちやその作品、世界をつなごうというメッセージを見れば見るほど、向上心とか連帯とかポジティブな感情を利用し盾に悪事を隠す主催者を感じるようになってしまった。