Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

POLDARK 04

2015-03-30 19:37:00 | POLDARK
本国では日曜の夜9時ゴールデンタイム(というんだったかな?)のお楽しみガーディアン言うところの”romantic hero nirvana”!!やっぱり!私もこのドラマ見出してから「ヒーロー癒し」だと思ってたけど、nirvanaは「涅槃」の他に「安息の地」という意味があるのですね。記事の中でもコリンのダーシー様を引き合いに出してる。うふふふ。

いつも忘れてた犬の名前もやっと4回目で覚えました。Garrick/ギャリックです。あとね、デメルザって、いったい何歳なんだろう?「子供」って呼ばれてたから、メイドになったのが14歳くらいかな?2年たって16歳?若すぎるかなあ?でも「23歳すぎたら嫁のもらい手もいない」時代だったら16歳で結婚しますよね。同時代のマリー・アントワネットだって確かそれくらいだったし・・・・




突然結婚式をあげた2人に、あいた口が塞がらなかったのは私だけでなく、当人のデメルザも今までの「Sir」から「ロス」と名前で呼ぶのにも慣れないし、家の使用人達も「長続きするわけない」と。・・・どうもロス・ポルダークだけが納得していた展開のようでした!デメルザは「秘密にしなくていいの?」ときく始末。

銅抗のまわりでは、やつれた様子のフランシスがロスに八つ当たりしてます。「Does she think I 'm falling short of the mark?/僕にはすぎた仕事だと彼女が言ったか?」彼女とは妻のこと。まあ、気持ちもわかる、父にも妻にも認められず自信喪失の坂をゴロゴロと・・・しかしデメルザとの結婚のことを聞いて唖然。

フランシスの家ではチャールズも「やってくれたわい!」と、心臓が弱ってるのに増々おかんむり。「世間は許しませんよ。」と言ったご婦人はエリザベスのお母さんかな?「自ら行く手の扉を閉めたのだ。あの卑しい小娘と落ちぶれる奴を眺めて楽しめる。」と父親に言われるジョージ。しかしフランシスの妹ヴァリティは2人の味方です。やはり既成の概念からはみ出す者同士は気があうのですね~

ロスの銅抗の方は、銅が近そうというところで難航、更なる資金が必要に。しかしデメルザとの結婚を知った投資家達は「そんな無茶をするとは判断力の欠如を示してないか。資金を預けられるものか。」とロスに対する信用を疑い始めてしまう。

ところで最近村人達は、岬から海をやたらと眺めています。コーンウォールの産業は鉱業と漁業なのだそう。

ロスを信頼する投資家の友人はデメルザを暖かく見守るも、彼女はついレディらしくないことを口走って、上流階級の人間には受け入れられないと心を閉ざす・・・そばから彼女のパイを盗み食いする下男を見つけタックルしてタッチダウン・・・「下男とレスリングする妻はありえん」とロスに戒められる。やれやれ先は遠そう ー とロスも思ったのだろう、キジ密猟で投獄中のジムの奥さんジニーをデメルザの代わりのメイドとして雇う。

息子に鉱山を任せられないチャールズは、自分が監督しようと無理して逆に病床に逆戻り。なんと瀉血を受けている(図解でしか見たことないのでドロドロと血を取り出す映像にショックです!・・・もちろん患者の顔は蒼白、自信たっぷりなのは医者のみ、この療法は18世紀以降は減って来ていたそうですよ。)ロスが見舞いに来たので、結婚の話で冗談を言い自分で大笑いしたら心臓も引きつけを起こしたようです?!ああ、チャールズのシーンはお笑いシーンと化しています。「医者はクリスマスには治ると言っとったぞ!」と叫びながらも危篤状態に。そして最後の瞬間、実の息子フランシスではなくロスを病室に呼び、「息子を、家を、家名を頼む。」とこの世を去ります。

新しい墓の前で「僕はいつも親父の期待に添えなかった」とロスに言うフランシス。ある意味素直だが、同じ年頃の従兄弟ロスと常に比べられて辛い人生だったのね。おまけに妻もロスのお下がりw。

葬儀後、フランシスが継いだ家に集まる人々。エリザベスとヴァリティはどちらも女主人として顔を出すのにためらっています。そこでもフランシスは妹に「家名を汚しているのがお前1人じゃなくて安心したろ。」ああ、そこまで落ちたかフランシス・・・!そしてこんな席でも銀行屋として人の事業に首を突っ込み、偽善面してカモを探すジョージ。

ヴァリティが家にやって来ました。最初は緊張していたデメルザも、ヴァリティが彼らの結婚を喜び、ロスがデメルザに会ってから幸せになっていると告げると、心を開きます。そしてヴァリティにダンスやテーブル・セッティング、歩き方、扇の使い方などレディの嗜みをレッスンしてもらいます。デメルザの外股が、微笑ましい。ヴァリティに町にドレスの買い物に連れて行ってもらった帰り、「すぐにサイズが変わるから無駄になりそうで恐い」と妊娠を打ち明けるデメルザ。でもまだロスには言ってないんだって。ほほう、そこまで信頼できる女友達ができて良かったね。

幸せな新婚夫婦のロス&デメルザ・ポルダーク
自分が家の主人になったのに娼婦のもとに通うフランシス
夫不在で子供が生き甲斐のエリザベス

海からは、待ちに待った魚の大群が揚げられました。ロスはこれで冬を越せると大喜びの村人から慕われています。彼らから見たら、一緒に汗水垂らして働き、自分達使用人の身分の女性と結婚した領主様ですものね!今で言ったら労働党か!「みんながあなたのこと好きよ」というデメルザにロスは「君は?」と聞いて、デメルザの返事は「(好きになるよう)勉強してもいいわ」。2人はloveどころかlikeでさえもお互いに使っていいのかどうなのか、結婚後に模索してるんですね。

ロスはいよいよ穴を掘るための火薬もつき、資金の相談に弁護士の所へ行ってこ自分の軽はずみな結婚が仕事に不利だったと悟る。これ以上の資金が調達できなくば事業もクリスマスまでという試算が出る・・・

クリスマス!にロスとデメルザはフランシスの家に招待さました。温暖そうなコーンウォールも薄らと雪景色がきれい。見下される(特にエリザベスに)のを恐れていたデメルザもヴァリティに戸口で迎えられ家に入ると、ロスの家の何10倍も豪華なお屋敷に圧倒されます。私も初めてディズニーランドのホーンテッド・マンションに入った時の感覚はこんなだったかも?エリザベスにも意外にやさしく手を引いてアガサ叔母さんに紹介してもらいました。

エリザベスにとっての叔母さん・・・私はこの老婆は亡くなったチャールズのお母さんなのか年齢差から疑問に思ってたんですが、そうだったのか!と言うことはロスにとっても叔母さん。たぶんチャールズのオールド・ミスのお姉さんでしょうか。

「結婚って誰にもきいてないわよ!」と言い出す叔母さん、耳が遠いかちょっとボケてるのか、デメルザの出身も知らない、世間から浮いた存在でいい味出してます。「ポルダークを6代も見守ってるのよ、そんな年には見えないだろうけど。」って、いや、見えるよね。「エリザベスと並ぶと少しばかり荒削りだわね。」「いざとなれば磨かれるに違いないわ。」叔母さんのこの言葉で、デメルザも居場所ができたような気がしたでしょう!

デメルザの手をやさしく握ったエリザベスを責めるフランシス。「やさしくて寛大な自分をロスにアピールしたな。」ああもう!このバカ男につける薬はない。エリザベスによれば、銅抗はつぶれそうだし遺産も賭け事につぎ込み、外に女をつくっていると!

自信のなさではフランシスに負けないデメルザ。こちらは理にかなってますけども。食事を前に、自分が下品でバカだと思われると、ロスが結婚にがっかりするだろうと。彼女が緊張マックスの時、おりしも突然訪ねて来たのはジョージ一家。むむむ、どうもデメルザを見物に来たようなのです。人数の膨らんだギャラリーの前には、ヴァリティと一緒に町で注文したドレスに身を包んだデメルザが。息をのむ一同、嬉しそうなロス、と、いいぞいいぞ~古典の物語!!

ちょっとわからなかったのは、ジョージ一行の若い女が誰だったのか?妹かな?ネチネチとデメルザやヴァリティをいじめて。恥をかかせようとしてデメルザを皆の前で歌わせたけど、彼女の天使の声に一同心を奪われる結果に。ロマンチックヒーローの安息の地!

そして村に戻ったふたりが聞いたのは大きな鐘の音。ついに銅が出た!
その夜お腹の子供のことを知るロス・・・幸せなふたり。
この時にロスはデメルザに自分が救われたことと愛を告げるのですが、結婚してからは彼女を慈しみ励ますのだけれど、使用人だった時代にふたりの心が通い合ったエピソードが2、3欲しかったな・・・というのが正直な気持ちです。デメルザの方はロスの行水を草むらから覗いたりしてたけれど、ロスがデメルザに何かを感じたというのは出会った時に「気の毒な子供」と思ったくらいしかないような・・・原作にはなくても何か脚色できたのでは?















エリートの友人

2015-03-29 18:14:00 | 異文化


リビングからの眺めが千鳥ヶ淵というお宅を訪問しました。木々の向こうには日本武道館の屋根も。マンションの主人は夫のクリケット仲間のイギリス人と日本人の奥様です。

東京一等地のモダンで大きなマンションや家に住む外国人は、夫の友人に少なくありません。うちは日本式に言えばサラリーマン家庭、イギリス式に言えば労働者階級ですが、日本に住む西洋人のイギリス式に言う中流(エリートサラリーマン=金融業界人または弁護士)の人は、階級の壁を越えてうちのような家庭も招いてくれます。さすがに上流(貴族)には招かれたことはありません(笑)。

で、そのご主人は、ご自身はケンブリッジ卒なのだけれど、前の奥様がオックスフォードに住んでいて(たぶん本人もそこに住んでいたんだろう)今もいい友人なので、今の奥様と一緒にイギリスに里帰りする時は、その家に泊まるのだそうです。そこでもちろん私は「モースで見たのでオックスフォードは私の憧れ!」と言ったところ、彼も「モースはいいよね。ジョン・ソー以外の役者は考えられないから筆者が続編は作らないと言ったんだよ。」と賛同してくれましたが、「実は若モースを最初好きになり、元の話を後追い中です。」と返した私にはそれ以上何も言ってくれませんでした。私の説明がよくわからなかったのかもしれませんが。筆者のコリン・デクスターもカメオ出演してると教えてあげればよかった。

ご主人の、前の奥様とのお嬢さんがイギリスから来ていました。うちの娘と年が近いので「遊び相手にいい」と両家喜ぶ。そのお嬢さんは寄宿制の女子校に行っていて、春休みは3週間半もあるそうです。夏休みは2ヶ月半。(いいの?授業料高いのに)で、私は彼女に会った時まったく予備知識なかったから、まず日本に住んでるのかイギリスなのかも知らなかったので「どこの学校に行ってるの?」ときいたんですね。そしたら返事が学校の名前だった・・・どうやら有名女子校らしいので学校名を答えるのが彼女にとっては当たり前だったみたいなんですね。

ご主人の弟さんもイギリスから来ていて、兄弟そろってケンブリッジ大だそう。だけどご主人の息子さんはオックスフォード。・・・そう言えば、このオックスブリッジ卒業生って、出会ってすぐ、初対面か2回目くらいに自分から言うんですよ。もしやつながりの糸口を求めて早めに出所を明かせば話が早いからかな。

そう言われても有名大学出身でない私は、「そうですか」としか返事でできず話題に困りますが、当人がエリートだということだけはわかります。ご主人はあと1~3年のうちに弁護士を引退したら、今は仕事で読んでばかりいるので余暇にまでやる気がしない読書とゴルフがしたい、とおっしゃってます。で、この方、玄関で出迎えてくれた時からリラックスしたいい人オーラを発していました。

奥様からするとけっこう年上でティーンエイジャーの子供ふたり付きのバツイチ夫なわけですが、「離婚の慰謝料で家計の収支は大変」と本人言いながらも立派なお住まいの暮らしぶりです。いい人そうだしこういう人となぜ結婚しなかったのか、と昔の私を責めました!

私がイギリスに興味を持って英語を勉強した原因は、もともとUKロック&ポップカルチャーでしたので、そもそもの出発点が保守的な価値観への反発だったのですよね・・・・その私がいなければ、今こうしてケンブリッジ卒の弁護士のおじさん紳士と話もしてなかったであろうというこの矛盾・・・

若い頃だったら、ゴルフが趣味で変なデザインのラグビーシャツを休日に着るおじさん紳士は私とは違う人種だわ(本来の意味ではそうだが)と思ったけれど、物腰柔らかくて、自慢げにではなく自分のことを喋るいい人だな~と思える自分に驚きました。人間ある程度の年齢になると反抗しようにも自分が大人なんだから反抗される側だし。

新婚1年の英日カップルのCDラックの一番目立つところには、ジョン&ヨーコの「Milk & Honey」が置いてありました。ジョンはバリバリ労働者階級出身だったし、ヨーコさんは名家出身のものすごいお嬢さんなんですよね・・・・



POLDARK 03

2015-03-26 16:50:00 | POLDARK


今までも100%ネタばれでしたが今回特にネタばれ注意

タイトル曲はヴァイオリンとハープ(たぶん)の切ない音色。コーンウォールの野の花もただ可憐なだけじゃなく甘美に見えて来る・・・

ポルダークの銅坑がオープンしました。男だけでなく女も大勢集まったのにちょっとビックリ。ロス・ポルダークが演説をします。「友よ、父が20年前にここを閉めたのは未来がないと思ったからだ。今、皆の力と好意でその間違いを証明する。紳士淑女の皆さん、本日ここにWheal Leisure Mineのオープンを宣言する。」

労働者はロスに礼を言い、デメルザは来ていた出資者達に祝杯を注いで回るが、おっさん達はロスと話すデメルザを見ながら「噂は本当かね?」と・・・浮浪児も人の噂になるほど美しく成長したということでしょうか!

銅抗復活の様子を丘の上の馬上から眺めるロスの叔父とフランシス親子は、閉山しようとしていた自分達の銅抗を考えながら様子を伺う。フランシスの首の怪我が治ってることにも時の経過を感じます。

出資者と坑道に入り方策を練るロス。鉄鉱石が見つかってるので銅もあるはずなんだそうです。へええ。

その一方でロスは、銅抗労働者のジムが若くして身重の奥さんや姉妹をかかえキジの密猟をしているのを見つけ、独立できるように小屋を与えます。お咎めなし。寛大な領主様だ~

ところでデメルザちゃんは丸いホールのコーニッシュ・パイを焼きました。コーニッシュ・パイと言えば、ロンドンで見たのはどれも超特大餃子みたいな形だったので、BBCツイッターでそうと読まなければわからなかったです。そういうのもアリなんですね。飾りも付いてるのは愛情のですね。ご主人様がパクパク食べるのを嬉しそうに見守るデメルザ。この時、下女の手の怪我について「Have her delay it as long as possible.」とロスが言ってデメルザが笑うんですが、これってパイがおいしいから「怪我の治りはできるだけ長引かせろ」って冗談言ったってことでいいですか?あの太っちょの下女の仕事は掃除その他で、デメルザがキッチン・メイドだから料理はいつも彼女の仕事かと思ってたので混乱しました。太っちょの彼女が家政婦でデメルザはその助手、って地位なのかな。



村ではお祭り。コーンウォールの民族音楽ってヴァイオリン(ヴィオラかも)と太鼓。タイトル曲もそれを意識したのかな。デメルザは村人と踊って楽しそうです。

傍らで牧師がロスに「結婚の目的は不義防止」と語っています。え・・・そんなネガティブな結婚観って・・・キリスト教ってやっぱり罪の意識が根底にあるのね。でもたぶんロスとデメルザの噂を牧師さんも聞いて釘を刺してるのだろうな。そう言われてるロスがデメルザを見る目は、源氏の君が若紫を見るような顔に私には見える・・・そして帰途、デメルザは犬とはしゃぎながら歌を歌って、その回りを馬を乗り回すポルダーク、完全な幸せの図。

叔父ポルダーク家ではエリザベスが男の子を出産したので洗礼式が開かれました。

ロスも駆けつけると銀行屋ジョージが「このご時世に銅抗再開する者は比類なく勇敢か大馬鹿だと話してたところだ」と早速嫌味を言いに来た。彼はロスのことが実は好きなんじゃないか・・・と私は勘ぐる。だけどジョージはロスに相手にされないのでフランシスにくっついて何か企んでる様子です。フランシスは自分の子を見守る奥さんとロスの愛のオーラにまたまた大嫉妬・・・あ~もう、自信のない男は始末が悪い。

しかもフランシスの父=チャールズ・ポルダークは乾杯の演説中に倒れてしまいます。「よりにもよって自分の名をつけた赤子の命名式に」と呟くおばあちゃん。まあ次代はフランシスだからね、それでなくとも家の行く末は心配だろうとは思う。

家の主人が医者の診察を受けている間にも、式のお客に来ていたレディ達は「紳士の女性への意向も同じ階級ならば高潔だけど、下層の女達へとなると賛成できませんわね」「でも所詮男は男ですしねえ」と噂話。赤ずきんのhussy(尻軽女)呼ばわりしてるところを調度ロスが通りかかり、「彼ももう紳士ではありません」と言ったのは先日娘を相手にされなかったご婦人でした。

もう先も長くないと悟ったチャールズは、息子のフランシスに自分の銅抗の指揮を執るよう促します。閉山するって言ってたのに「ロスは正当な賃金を出しとるからウチから労働者が全員流れるぞ」って・・・おいおい、賃金まともに払わないでどうにかせいって言ってもな!おっさん!「Take a leaf out of his book.(彼を見習え)」って寝床から言っても?!

太っちょの下女が怪我で働けない間に、デメルザは家の仕事を切り盛りして褒められ、ロスと「あ・うん」の呼吸の仲に(笑)。一緒に食事を許されます。大きな1歩に噂するご婦人じゃないけど私もビクっ!としました。

キジを密猟し続けたジムはついに捕まり、ロスの弁護のおかげで2年の禁固に減刑されます。この時の判事さんを演じた人は、70年代のドラマでポルダーク役だったRobin Ellisなんだそうです。40年位前だと、当時のドラマをリアタイで知ってて今また2015バージョンを見ているわけで、どんな感想を持たれるのでしょうね?

デメルザのもとにキチンとして別人となった父親が現れます。未亡人と再婚して仕事も紹介してもらってデメルザを戻すべきだと言う・・・なんでアル中の暴力親父がそんな天使のような女性と結婚できたのか?!しかし実の父までポルダークと彼女が罪を犯していると噂を信じてて。なんでそんな町中の噂なのかな・・と思ったけど、ポルダークいつも赤いマントヒラヒラさせたデメルザを一緒に馬に乗せてるからですかね。そりゃあ、只の主人と召使いには見えないわ。

父が翌日迎えに来ると言って去り、傷心のデメルザ。今夜はご主人が戻らないと聞いて、家の物に、ロスの物に触れながら別れを告げながら先日物入れの中で見つけたエメラルド色のドレスを最後のチャンスと着てみた。

そこに予期せぬロスの帰宅。ジムを救えなかったと落ち込むロス。I doubt he'll survive(生きて出られるか).と言ってて、ドラマ中刑務所もチラッと出てきましたが、吠える人間の声など聞こえてそれは今のと似たような物と思ったけど、200年前のはもっと悪条件だったことは想像がつきます。

そんな機嫌の悪い時にデメルダが勝手にドレスを着ていたのを見つけたものだから、厳しく「今直ぐ脱がないと父親のところにおまえを返す」と言ってしまう。それでなくてもお別れだと悲しんでいたデメルダは声をあげて泣き出して、ロスも「もういい。今日は辛い日だったからきつく言ってしまった。」と謝っても悲しい目で見つめる彼女についにキスを・・・「こんなつもりでおまえを連れて来たわけじゃない」「じゃあなんのため?」「もう今夜は寝ろ」「旦那様」混乱する両者!!そりゃあそうです、私も聞きたい。

しかしデメルザだけが知っていること、それは「今日がここで過ごす最後の日」。

ノックしてご主人の部屋に静かに入るデメルザ。
「The dress...it unfastens down the back.このドレス・・・後ろを緩めるの」
「You know what people say of us.俺達が何て言われてるか知ってるな」
「Yes.はい」
「If we behave like this...it will be true.こんなことをしては真実になってしまう」
「Then let it be true.真実にしておけばいい」

翌日、デメルザの姿を探すロスに、下男が「Sawleの方にあのウルサい犬と向かってた」と答える。しかしこの下男下女、よく首にならないな。態度も悪ければサボってばかり。こんなのに比べたら甲斐甲斐しく働くデメルザがそれは天使にも見えます。

別れを告げずに父のもとへと丘を歩くデメルザに追いつく馬上のポルダーク。
「I engaged you for two years. What do you mean by running away?2年間雇って逃げられるとはどういうことだ?」
「Sir, I...」
「Haven't you been well treated? Aren't you grown used to the house, and your tasks...my moods?扱いに不服か?家と仕事に慣れ俺の気分までわかるようになったのではないか?」
「Yes, sir, but...」
「Do you not give me what I want before I even ask?言う前に俺の欲しいものをくれないのか?」
「Yes, sir, but, I thought, after what happened...はい旦那様、でもああいうことになっては・・・」
「You thought you would no longer be my servant.もはや召使いをやめようと思ったか。」
「Not from choice, sir.しかたがないんです」
「You're right. You CAN no longer be my servant.おまえは正しい。おまえはもはや召使いではいられん。」

と次のシーンが教会で牧師の前に並ぶ2人です・・・?!
「ロス・ヴァナー・ポルダーク。あなたはこの女性を正式な妻として認めますか?」








だ、旦那様、そんな急な展開・・・







この青いお花は、cornflower 。日本名はヤグルマギク。

ブライズヘッドふたたび

2015-03-21 19:55:00 | その他の映画・ドラマ・舞台


なんと今週は第2話が無料に?!

マシュー・グードがリチャード、ベン・ウィショーがセバスチャンを演じた2008年の映画版「情愛と友情」を見て以来気になっていた、同じ原作のテレビドラマ「ブライズヘッドふたたび」が動画サイト「GYAO!」で1話のみ無料と知って見たのは先週の話でした。

GYAO!はコチラ → 

全11話からなるこのシリーズは、さすがに短い映画では駆け足で追ったストーリーを、有閑貴族という話の内容にふさわしく時間をかけて丁寧に描いているのが第1話を見ただけでわかりました。「本当はこういう話だったのか!」って独り言言うくらい人物設定や道楽が語られるので、映画の方も好きだったのは確かですが理解度の深みが違いました。

しかしチャールズ役が若きジェレミー・アイアンズなのはいいとして、セバスチャン役のアンソニー・アンドリューズのどこが魅力的なのかがさっぱりわからない。台詞の喋り方がウィショー君よりもポッシュなくらいで、あとは普通の人に見えるので抱っこしてるクマちゃんも空々しく見えます。

それでも長い話をつき合えば彼の良さがわかるのだろうかと、第2話以降を買うのを迷っていたら・・・・



というわけで、もしも私と同じような方がいらしたらお知らせしなくっちゃ!!と思った次第です。

第3話が3/27から配信という表示があるので、どうも毎週1話ずつ無料で配信してくれるみたいですよ。第1話の方は「話数限定」というコーナーで配信中ですし、見逃した方もチャンスですね。

第2話ではと特別ゲストとしてローレンス・オリビエの名前も出てるし、さあ今週の外出先でのお楽しみもスマホで「ブライズヘッド」!!いい世の中になったものだ。

POLDARK 02

2015-03-20 14:45:00 | POLDARK
ポルダークのエピ2です。実はBBCのネタばれ地雷を踏んで「知りたくなかった!」とがっかりしてるのですが、イギリスでは有名な小説なので、あちらでは粗筋は知りながらも皆さん楽しんでいるということか・・・しかしな・・・



さて幕開けは、自室で鉱石のサンプルを片手に何か調べてるロス・ポルダーク。一方、村では鉱山が封鎖され労働者は失業、経営者は自殺。鉱業は斜陽、富が地主から銀行家などの新しい階層に移り始めたようです。狡猾な銀行家としてエピ1からロスの友人ジョージが出てきています。彼はまだ人情も心の隅に持ちつつもビジネスの成功のためにそれを無視して生きるタイプでしょうか。イギリスのドラマによく出て来ますね階級の興亡と鉱山・・・。

ロスは叔父に「ロンドンへ行け」と渡されたお金を返しに家に行きます。ロスが出入りするのを2階の窓から見つめる未練たっぷりの人妻エリザベス。仕方あるまい、馬とセットになったポルダークはかっこいいもんね。

労働者の友人達の失業を片目で見ながら、使われていない坑内を調べ、町の銀行家に相談するポルダーク。資金も知識もなく、叔父は「このご時世に鉱業など自殺行為」と言うにもかかわらず。うむむむ、ダメと思われているものにあえて挑む男気よ。それがヒーローだもん♡

ところで従兄弟のフランシスの妹はヴァリティという名前でした。彼女がロスの家に来た時のデメルザのコーツィ(膝を曲げるおじぎ)のかわいいさよ♡ほぼよろめいただけ。ロスにもfarel(野生児)と呼ばれてるだけあって、人間の言葉を話すのが不思議に見えるくらいです。でも本当に浮浪児の身なりだった前回と違い、簡素なブラウスとスカート姿で人間に近づいた感じ。あと彼女のモップのような犬もかわいいんですよ。

ヴァリティが来たわけは、ロスに舞踏会のパートナーをたのみに来たのでした。そうか、未婚の女性は男性と一緒じゃないと行けないですね。彼女ロスのこと好き?従兄弟だからエスコート頼める仲でいいですね。それでも彼女はgreatest favourってきいてたので「一生のお願いがあるの」みたいな奥ゆかしい依頼でした。従姉妹の一生のお願いとあれば、じーっと招待状を見つめて行きたくない気持ちと闘った末に重い腰をあげるポルダークでした。

しかしあんな田舎のコーンウォールにも舞踏会?!道なんか平原の1本道しかないのに招待状には「~~street」とアドレスがあって笑いましたが、銀行や商店やパブのある町もあるんですからね、舞踏会はその広い田舎の広い邸宅で行われるんでしょうなあ。イギリスの田舎にもう何年も行ってないので脳内シュミレーションに時間がかかりますた。

舞踏会で優雅な音楽と華やかなご婦人達にけっこう嬉しそうなポルダーク(笑)。男達は失業者がゴロついて困るなどの世間話。意外にもフランシスは「アメリカでは人間は平等」などと新しい価値観を口にしてます。おばかさんではなかったんだ。もちろん年配世代は階級制支持です。

ヴァリティは真面目そうな海軍キャプテンと気があってます。その間にロスはそのお屋敷の娘に踊りに誘われるけど断る。それを興味津々で見守るレディ達。エスコートするはずのレディが別の男と楽しそうにしてるのだもの、彼の心にはエリザベスしかありません。フランシスの許可を得て踊るロスとエリザベス。家でいつも暗い顔してる奥さんの幸せそうに踊る姿を見るフランシスの胸中には嫉妬の嵐。

デメルザはポルダークの留守中にご主人の部屋へ忍び込んで、こちらも興味深そうに暗い中、彼のものに触ったり眺めたり。実は仕事中にもご主人をチラチラと視線で追ってるの。ご主人のこと好きなのね・・・かわいいなあ。

形式通りのクラシックダンスをエリザベスと踊った後、彼女を夫に返し(あたりまえだ)、ふたりの情熱が駄々漏れなのを心配するヴァリティに釘をさされ、ジョージに嫌味を言われたポルダークはカッカしながら舞踏会を出てパブへ。酒をあおる彼にくっついてきたのは前から彼に気のある様子の娼婦です。(彼女ジョージの家にも出入りしてたのに。お客さん商売とは言え。)ヤケになったロスは彼女の手を引いて行ってしまった~あああ。

翌朝、デメルザが海岸沿いの野原でフンフン♪しながらお花摘みをしていると馬の蹄の音が。うおおロスが服を置いて水に入ってます(娼婦との夜からの禊ぎ?)・・・背後の草むらから覗くデメルザ・・・社交界とも夜の女とも無縁の純真なものの象徴のように描かれてます。が、覗いてるのは裸のご主人様ですよ。

(覗かれていたことを知らない)ロスはデメルザも馬に乗せて町へ行きます。市の日と言うと週1なのか月2なのかわかりませんが、ヴァリティ、エリザベス、ジョージと知り合いに次々に出くわします。しかし叔父にも「息子も仲間に入れて助けてやって欲しい」と言われていたフランシスは、先日は協力的だったのに態度を変えポルダークが勝負をかけている集まりを拒否。恋の恨み、いや彼は夫だから当時だと所有権の問題かも。

ポルダークは町の有志を集め事業計画のプレゼンをしようとしていたのです。その頃フランシスは、ジョージとパブのサルーンと思われる席でカードをしながらおしゃべりするんですが、ジョージは「君の従兄弟の評判はふたつに別れている。高慢、という意見と、何でも望みのものを手に入れるような男、と。」と嫉妬心を煽るのです。

噂されてたロスは、その評判通り、「今時鉱業なんて」というムードの中、自ら無給で現場監督と事務仕事をすると宣言、資金調達に成功します。しかもジョージの銀行は使わないと皆に説明しているその時、ジョージはフランシスに友人として仕事の話を持ちかけているのでした。おぼっちゃんフランシスはロス憎さにジョージに利用されそうな危うさがあります。

投資会議を終え、あまりのボロボロさにご婦人の噂になってたゼメルザにご主人は服を買い与えます。それがなんと赤ずきん!なんですが、店からそれを着て出て歩くゼメルザの嬉しそうなこと♪別の服も買ったのか、次の台所で働くシーンでは地味なドレスを着ています。この時彼女はやっと人間の女らしい扱いをされた満足感に浸ってたかと想像するんですが、それも突然訪ねて来たエリザベスの高価なドレスでしぼんじゃったでしょう。この時、ロスをめぐるふたりの女性が初めて1対1で向き合ってました。

エリザベスは、義父(フランシスの父/ロスの叔父)と話して欲しいと懇願しに来たのです。

舞踏会でのダンス以来のふたりの仲を怪しむ世間の噂話と、フランシス抜きで進めているロスの新事業のことで機嫌の悪い叔父さんその話をするのかと思ったら、話はヴァリティが舞踏会で知り合った紳士が彼女にふさわしくないから彼らの交際を許さん、というもの。

しかしヴァリティと仲のいいロスは、彼女と恋人が自分の家で会えるよう逆に協力します。なぜかそれを嗅ぎ付けた叔父とフランシスまで家に来て、修羅場と化し、恋人とフランシスの決闘に・・・単なる男のヒステリーなのに、喧嘩の果てにこうも簡単に銃を向け合うのが決闘だったのか・・・。

恋人は手を、フランシスは首に銃を受け、フランシスは重傷です。こんなことになったのもロスのせいだと叔父は「ポルダークの家名に泥を塗りおって」とフランシスの怪我を手当したのはロスとデメルザなのに「礼は言わん」と息子を連れて帰ります。エリザベスは「あなたのせいじゃない」と言いつつも、自分の妊娠を告げ去る。

決闘騒ぎに、そしてエリザベスが他の男の妻だと現実を突きつけられ、落ち込むロス・ポルダーク。が、鉱山再開発を思い出し、即、力仕事に使用人達を連れて精を出す。デメルザが用意した食事をしながら、その日のフランシスの手当に礼を言うロス。本当の家に帰った方がいいと言われたゼメルザは「私はここの者です」とキッパリ。

黄昏れたコーンウォールの丘の上はまるでピクニック・・・。(上の写真)






すっかり今の私の癒しドラマに位置づけられたポルダーク。
なぜだろう?と考えてみたんですが、主人公が資産家出身の実直な頑固者ってところはパレーズエンドのクリストファーみたいなんですが、ワイルドなイケメンなので、任せて安心の強さがあるからでしょうか。いつもナヨナヨした主人公に肩入れしちゃうのに、自分でも珍しいことだな~と思います。