Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

シャーロックを演ずる

2014-01-31 23:31:00 | シャーロック
えと、2日前の記事ですがUSA TODAY。ベネディクトへの幅広い話題での取材ですが、後半のシャーロックとクリストファーについてがおもしろかったので。リンク先にこの取材の動画もあります。




以下記事: ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


このシリーズは子供時代の大人のシャーロックへの影響を追求していて、それは兄のマイクロフト(マーク・ゲイティス)との競争を通してるところもある。

「彼は生まれつきの反社会性の難しい子供ではなかった。」「彼はずっとマイクロフトのインテリジェンスに追いつこうしていて、それがそれが正常な子供の遊びや友達関係の軌道からずれさせたんだと思う。頑張って思考や情報を保持する能力を完成するために。」

カンバーバッチはシャーロックの生い立ちを知りたかったと言う。どうして彼がそうなったのか理解して伝達できるように。

「中身のない身振りとかすごく早くしゃべって動き回るだけになってしまう ー 一部の厳しい批評がそれが僕のしていることだと言ったけど、それは絶対したくなくて、特に今後のシーズンは。見ればわかるからね、見せかけの芝居が行われているとか、技巧がこらされているなとか。それは僕には重要なことだ。」と話が本題に戻る前に言うカンバーバッチ。「真空状態ではうまくいかないんだ・・・『わあ!すっげーなコイツ』となったら、次には彼のことをもっと知りたくなるんだからね。」

「シャーロックの過剰な流暢さみたいなものを取り戻すのは、アサンジを演じた後には難しかったよ。それにチューリングを始める前にシャーロックと離れるのも不思議と難しかったな。」「ひとつの役が終わる度に、一生懸命頑張って自分を浄化するようなことをしている。」

クリストファーについて

「彼は本当に果てしなく寛容で忍耐強くて、しかも実に静かな勇敢さがある。彼は偽善や愚行を快く受入れない。彼は彼自身や自分の理想を間に合わせに裏切ったりしない。彼は真に善良な人間なんだ。」「あの男にはとても惹かれるところがある。彼の半分も良く生きる事が出来れば、よくやったと思うだろうな。」




記事ここまで:ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



シャーロックという人間を提示したのがシリーズ1&2で、ではその人間は実は何を考え、感じているか、なぜそうなのかを追求し始めたのがシリーズ3なのですね。たぶんジョンに出会うまではシャーロックも自分という型を作り上げるために生きてきて、そしてジョンとの関係から抑圧してきた自分の一部に気づいた。こういうのは、中年紳士の物語には出来ない。いやー、よくも21世紀の探偵を発展途中の若者にしてくれました・・・はい、カンバーバッチさんの言う通り、シャーロックの生い立ちでも何でももっと彼のことが知りたいです。モファティスさん、よろしくお願いします。

2/2追記
シャーロックが今のままでもそれが充分楽しいのに~、と思っていたけど、
作る側にしてみれば、前と同じ事をしていたら観客は評価しないとも知っている。
例えば0301でシャーロックがモーターバイクに乗ってジョンの元に駆けつけた演出は
0101のSOHOでタクシーを追いかけたシーンを思い出させて、私にはちょっと新鮮味がなかった。
脚本ありきだろうけど、役者としても、最後のクリストファーについてと読むと、
シャーロックという人気シリーズを毎回質をキープするために自分でできることを考えたら
内面を追求したい、というステージに来たのかなと思いました。


The Sign of Three

2014-01-28 22:11:00 | シャーロック
ネタバレ続きますよ、避けてる方はご注意ください。

1/31 モファットさん取材に追記しました(下





邪道のロマコメ♡シャーロックに夢中で本筋の感想を書き忘れていました。昨日アメリカでThe Sign of Threeがテレビ放送されたので米メディアの記事を見て「はっ」としました。そうそう、シャーロックとジョンのブロマンス。



もともとは「The Sign of Four/四つの署名」を「The Sign of Three」にして、ドラマの中ではメアリーの妊娠に気づいたシャーロックがベイビーも数に入れてメアリーとジョンのことをthreeとうっかり言ったことで「3人の兆候」という意味にすり替えたのかと思いました。でもよ~くドラマの内容を考えると、メアリーとジョンのウェディングにベスト・マンとして列席したシャーロックも含めた、3人の式だったという意味で、実は「三つの署名」(結婚に対する)が真意ではないかと今日思いついてちょっと盛り上がりました。だって、スピーチでメアリーには「ジョンにふさわしい」くらいしか言及してなくてあとは延々と自分のジョンの話でしたもんね。親戚&友人一同の前で「 In short, the two people who love you most in all this world. And I know I speak for Mary as well when I say we will never let you down, and we have a lifetime ahead to prove that./つまり、世界で一番君を愛するふたりだ。そしてメアリーの代弁にもなるだろうけど僕達は決して君を嫌な目に遭わせないと、これから一生かけてそれを証明する。」って永遠の愛を誓いましたし!
みなさんは最初から「3人の結婚式の署名」だと思ってたのかな?私だけ鈍いのかしら。



シャーロックのスピーチについてモファットさんの話→VULTURE1/28

この記事によるとモファットさん、子供の頃からシャーロックがベスト・マンのスピーチしたらどんなことになるだろうって考えてたっていうんだからすごいですね?!彼は自分が見たかったものを自分で作ってたんですね?!そしてこの脚本書きながら涙が出たそうです。悲しいシーンでは泣かないけれど、献身的愛情の表現には泣けて来るって。わ、わかる・・・!ブロマンスの正体はそれだったのか・・・・

この記事もう少し紹介したいのですが、今日も仮装のお裁縫ですっかり疲れてしまいましたので、また後日追記したいと思います。




1/31やっと追記低気圧で頭痛が続き、長文を読むと即寝てしまってました。電車の中でスマホにシャーロックの写真が出たまま意識が飛ぶと「誰かにコレ見られた?!」ってあせりました。

ではモファットさんの取材紹介の続きです。

まずスピーチの一部は聖典から改められています。比べたら面白いかと抜き出しました。この部分:
If I burden myself with a little help mate during my adventures, this is not out of sentiment of caprice. It is that he has many fine qualities of his own that he has overlooked in his obsession with me. Indeed, any reputation I have for mental acuity and sharpness comes, in truth, from the extraordinary contrast John so selflessly provides./私が冒険の合間に少しばかり友人を援助するという重荷を自分に課しているのは、気まぐれな感情からではありません。彼自身、多くの素晴らしい資質があるからなのですが、私に執着するあまりに彼が見落としているのです。実はむしろ、いかなる私の思考力や鋭敏さによる名声も、実際には、ジョンの無欲な献身との尋常でない対比によるものなのです。

この遠回しなジョンへの褒め言葉、聖典 “The Adventure of the Blanched Soldier”(白面の兵士)の原文はこうでした:

Speaking of my old friend and biographer, I would take this opportunity to remark that if I burden myself with a companion in my various little inquiries it is not done out of sentiment or caprice, but it is that Watson has some remarkable characteristics of his own to which in his modesty he has given small attention amid his exaggerated estimates of my own performances./旧友であり伝記作家である友人について、この機会に述べたいが、私の多様な任務に同行者という重荷を自分に課しているのは、感傷や気まぐれからの行為ではなく、ワトソンが並々ならぬ特性を彼自身保有するのに謙虚なためそれに注目せず私の仕事を過大評価しているためである。

モファさん「心にもないことをシャーロックはいつも言っている。彼はそんなこと全然思ってないんだよ。思ってないんだけれど、そう思いたいんだ。彼が自分のこと高機能ソシオパスだと思いたいようにね。」「彼はソシオパス(反社会性人格障害)でもなければ高機能でもない。本当にソシオパスだったらと思ってる。だけどムカつくけどそうじゃない。シャーロック・ホームズの素晴らしいドラマ性は、彼のこの尋常でないレベルへ達したい切望にある。彼は完全に普通だけど、すごく、すごく大きな思考力を持った人間なんだ。彼は感情、情熱、欲望を抑圧していて、それは脳をよりよく働かせるためであり、それ自体とても感情的な決断だし、もし感情が邪魔だと思うならそれは彼がとても感情的だからだと示唆しているよね。今思ったんだけどシャーロック・ホームズは絶対感情に溢れてる!」

ということで、ホームズの感情があふれたところでスピーチはワトソンへの誠実な言葉へとなっていきます。その部分がモファさんが自分で涙ぐんじゃったという箇所です。文章はリンク先にも出てるし、和訳もネット上にあるでしょうから、今回はモファさんの取材の紹介なので割愛します。


私の個人的感想、きっとモファさんも、そしてシャーロックを好きなあなたもワタシも、めんどーな人間関係をよりよくする為のの努力なんてしたくない!あんなバカヤローになんでバカヤローって言っちゃいけないんだ!と思うことがあるのですよね~!いっそ嫌われてもいいからソシオパスでいたいと。ソシオパスでなくてもシャーロックくらい頭が良ければ「そんなバカな指図するなよ。何もわかってないくせに!」って言えるのに!



お茶うけシャーロック

2014-01-27 22:35:00 | シャーロック
実は、娘のMが「欽ちゃん&香取慎吾の仮装大賞」に出るんです。2/11放送なんですが、収録は2/2でリハが2/1。ひとりではなくグループで出るのでその衣装作りでお裁縫をしています・・・・現実逃避にhedgehogさんに教えていただいたWarhorses of Lettersを聞いたりしながらチクチクやってます。映像は見ちゃうので仕事にならないから音だけのはありがたいです。それでも、息抜きが必要で・・・

SNSで見かけたシャーロック3のクスっと笑えるネタバレを控えてRTなどできなかったものを貼っておきます。お裁縫は肩が凝るんです~~









I'm the bloggerさんのボードから↓






セックス・シンボルに関する記事

2014-01-25 09:52:00 | シャーロック
記録として;怒濤のシャーロックに関する記事は普段読みきれないのだけど、モファティスや役者本人のインタビューは心に余裕がある時に読んでマス。シャーロック3が調度放送中の米国1/24付けの記事ふたつ。


ASSIGNMENTXより「ロマコメ!シャーロック」押しとしてベネディクト発言を抜粋。リンクから元記事全て読めます。

AX:シャーロックがセックスシンボルということをあなたはどう解釈しますか?彼はセックスにはあまり興味がないようなキャラクターですけど。
BC:威嚇に応じない、手が届かない、非情だから、ー 真相はこうかもと言える理由はいくらでもあるよね。わからないな。彼にセクシャリティはある。それは間違いないよ。ただ仕事のために心の奥の方に包みこんでいるだけで。前にも何度も言ったことなんだけど、彼がセックスを知らないとか経験ないって考えは不正確だと思う。


Rolling Stoneこちらはタイトルだけはロマコメ押しの「How 'Sherlock' Made Holmes Sexy Again/『シャーロック』がいかにホームズを再びセクシーにしたか」。こちらもリンクから元記事に。

ファンがワトソンーホームズの同性愛フィクションを書いてることにモファットは、
「シャーロック・ホームズはこれまでもずっとセックス・シンボルだった。その部屋で一番魅力的な人物が常にルックスが一番の人とは限らない;それは一番興味をひかれる人物なんだよ。」

さらに、
「カンバーバッチの演ずるホームズは、いつも好人物というわけではない。彼は自分を高機能ソシオパス(反社会性人格障害)と考えるのが好きだ。もっと正確に言うと、彼はつまらないことに関わらなくていいように、ソシオパスであるという口実が欲しい人間なんだ。」


・・・ちょっとモファットさん、高機能ソシオパスについての解説はなるほどね!と思いましたが、腐女子の妄想に対するコメントうまく話をはぐらかしてるけど暗に自分のシャーロックのルックスがよくないって言ってませんかね・・・


Rolling Stone誌リンク先の2012年の、”bitchiest”って褒め言葉・・・?






追記AssignmentXに気になる箇所がもうひとつ。これから撮影予定のTHE LOST CITY OF Zについて。

AX:LOST CITY の役のキャラクターはこれまでに演じた役と違いますか?

BC:全然違う。全然違う。Percy [Fawcett] は興味深いキャラクターだよ。彼はかなりの偏執狂で、かなり決意が固くて、みんなからのエル・ドラドへの冷笑を克服するのにすごく努力をするんだ。彼がアマゾンに存在すると信じている失われた黄金の国のことへのね。そしてきっとかっこいいものになるよ。優れた製作者と素晴らしい登場人物達で。


・・・この質問の意図とは、ベネディクトの役柄に一定のパターンがあるとの示唆?この質問と答を読んで、私は逆にどんな形であれベネディクトの演じた役はみんな決意が固かったよなあ・・・彼が演じるとそうなるのかなあ・・・と思ってしまいました。


ロマコメの行方(His Last Bow)

2014-01-23 23:20:00 | シャーロック
ネタバレばっかりにつき注意



UK版DVDも日本のコレクティブのもとに続々と届いているようで、あとは日本のテレビで放送を待つばかりのシャーロック3です。在英の友達Rさんが、3のロケ地のひとつのあの未来的な家にドライブに行ったと写真を見せてくれました。いいですねえ、ご近所だと。あの家はカッコいいのですけど、あそこでのシャーロック・・・マグナッセンが嫌な奴なのには激しく同意しますけれど、私はまだその肝心のところが消化できないでいます。心の中の小さいシャーロックは涙をいっぱい流していたのが辛かった。

今エピの、その最後の弾丸ではなく、中盤でのシャーロックが弾丸を受けた時のマインドパレスはシャーロック・シリーズの中でもベストシーンに入れたいです。絶叫して倒れるシーンの顔の演技が胸に迫りました。シャーロックの内面をあんな映像で見られるとは!エピ2のスピーチ中の推理にもやたらと出て来たマイクロフトがこの時もチラリと出て来たけれど、潜在意識からぬぐえない兄だけでなくシャーロックの心に語りかけてくる人の中にアンダーソンが今回はカウントされていたのには「お?」でしたし、今のシャーロックにとって頼りになってるのがモリーちゃんなのも嬉しかった。Redbeardはエピ1からマイクロフトがブツブツ言ってましたけど、あんな子だったんですね~。本編だけではわからなかったけど、モファティスのEmpireインタビューで「シャーロックの犬は死んで幸福の谷へ行ったと子供の時に信じた」と言ってたので、そのRedbeardの谷へ1度行って来たんですね、シャーロック。そこから帰って来るきっかけになったひと言にも、それを言った人にも驚きました。すごいシーンの連続でした。





忘れられないのはジョンのひと言。(1/24追記メアリーの秘密を知ったジョンとシャーロックが221Bで話したシーンです。)いや、シャーロックの返事かな。(勝手に和訳つけました)
ジョン「But she wasn't supposed to be like that. Why is she like that?/でも彼女はこんなはずじゃなかった。なんでこうなんだよ?」
シャーロック「Because you chose her./君が選んだからだ。」
ジョン「Why is everything always....my fault! / なんで何でもいつも俺のせいなんだ!!」
・・・・ジョンってすごいダークな人材を両脇に固めていることになりますね。
1/24追記シャーロックだけでなくメアリーまでマグネッセン目当てにジャニーンに近づいたとは、ジョンは二人に「おまえらが結婚すればいいんだ」と言ったけど、そこがジョンの無意識でかわいいところ♡奥さんがフリーランスのシークレット・エージェントで親友が自称高機能ソシオパスです。その二人を選んだのはジョン。人生の真実が凝縮されてると思うんです。。。。。



と、ここで「ロマコメ!シャーロック」押しの私の使命として、Janineとのことも書かなくては!何となく、アイリーン・アドラーに比べてあまり受けないであろう彼女に、私はちょっと執着しているのです。演じたのはYasmine Akramという俳優で、IMDbによるとお父さんがパキスタン人、お母さんがアイリッシュ。!そこが私のツボに入った理由のひとつでもあります。なぜなら21世紀の探偵ストーリーに最新のデジタルツールは出て来るのに味方の人間関係はほとんどイギリス&アイルランド白人というのは不自然だ!と思っていたからなのです~いや、単純にアジアの血が混ざった人がシャーロックの近くにいるだけで嬉しいじゃないですか!アジアのコレクティブとして!まあそれは贔屓目ですけど、彼女は俳優だけでなくライター業もする多才な人のようです。

さてさてネタバレ記事ですので、簡単におさらいしますと、ジョンに幸福な笑顔をもたらしたシャーロックのガールフレンド=ジャニーン/JanineはマグナッセンのPAだったのですよね。彼の個人空間に押し入る策略として、カメラ越しにプロポーズした・・・と中に入れてもらえたのはいいけど、中では大変な事態になるわ、大変な事態から回復して目が覚めたら待っていたのは策略を知ったジャニーンからの報復。彼女にしてみれば自分の気持ちを策略の道具にされたことで尊厳を傷つけられたのですものね。でも最高なのは、この期に及んで、シャーロックは利用もしたけれど復習にタブロイド紙にスキャンダルを売ったジャニーンにお互い様のお似合いカップルで、彼はジャニーンと結婚してもいいと思ってたんじゃないかってことです。ジョンにもエレベーターの中で言ってたし。(1/25訂正:ごめんなさい、字幕見たらnotが入っててジョンに言ったのは「実際には結婚しないだろう」でした。聴き取れなかった)ここでも、シャーロックのこの行動はジョンが大好きなくせに二年間騙し続けた挙げ句にケーキから飛び出そうかな、なんてぬけぬけと考えてることと同じだと、先ほどリンクをはったモファティスのインタで言ってました!ジャニーンは病室を出る前に「あなたは噓を重ねた」と言ってて、それがどういう内容なのか私達にはわかりませんが、でも実はシャーロックにしてみれば二人の関係を侵入に利用はしたけれど、噓は何もついてなかったのかも知れません。インタによればカットシーンがあるそうで、見たいものです。

そしてシャーロキアンの方々にはエレメンタリーであろう、彼女のスキャンダルを売ったお金で買うコテージの場所!!
Sussex Downs・・・ドイルのシャーロック・ホームズが探偵業を引退してミツバチを飼ってた場所ですよね?!彼女も蜂の巣を除去しなくちゃ、と言ってたし。だったらジャニーンとの縁はこれで切れるとは限らないという希望が湧きました。嬉しいです。