やっとキター!と思いました。
何がかと言いますと、ジェニローことジェニファー・ローレンスの映画を見る日がです。彼女のルックスは好きなのに出演作に今まで心が引かれず、映画館でこの「パッセンジャー」の予告を見た時にコレだ!と直感したのです。
共演はクリス・プラット、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」が可愛かったし!
宇宙モノ!イギリス文芸作の対局のようですが、実は意外に好きなんです。「2001年宇宙の旅」「エイリアン」「ガタカ」とか、宇宙飛行士のドキュメンタリーも好きなんです。
そして調べたら、監督は「イミテーション・ゲーム」のモルテン・ティルドゥム。わあ!エニグマはインディー映画だったようですが、成功したと見ていいのですよね、今度はハリウッドのスターを二人揃えてのメジャー作ですもの。
そして衣装はジェイニー・ティーマイム、私の好きなところでは「ハリーポッターシリーズ」と「007スカイフォール」の衣装の人。似たところでは「ゼロ・グラヴィティ」も。でもホグワーツの制服やトレローニー先生の衣装と宇宙服とを同じ脳内で考えられるなんて不思議です。あ、宇宙服は小道具なのかしら?でも「スカイフォール」でのQの衣装は最高傑作でした!!
ということで勢いよく劇場に行きました。
以下、徐々にネタバレあり。
まず、宇宙船アヴァロン号(このネーミングもいいですね。アヴァロン=アーサー王がが向かったもう一つの世界)の輪になったデザインが「2001年宇宙の旅」ぽくていい!しかもはるか遠くの輪っかの対岸の船内をズームアップで見る視点が出てくると、2001のコンピューター=HALの視点を思い出してキュン・・・
船の操縦も故障修理もオートマで、それをヴィジュアル化する2次元ホログラム的な図も美しい。アイアンマンなどマーベルでもよく見るけど、もっと洗練されて分かりやすいバージョン。
そしてあとは、ただひたすらジム(クリプラ)のヒゲと唇と二の腕と胸板と背中を見て、ガーディアンズで初めて見た時は小柄な人かと思ってたら、いやいやコロコロムチムチとした大熊のような人だなあ~と見つめ、
オーロラ(ジェニロー)が出てきてからはひたすら彼女の顔と腕のホクロと全身を見つめました。彼女は顔が知的なのに、体が元気と生命力にあふれたギャップがとてもいいですね。ずーーーッと見てても飽きない。そこが人気の秘密かしら。
ストーリーは、とても単純で分かりやすく、私には「人(男)を許すのは理屈じゃない」というメッセージが届きました。
メカニックのジムって、地上だったら森番とか木こりみたいに純朴で、ホグワーツのハグリッドがイケメンに生まれ変わったような男で、一見いい人ぽいんですが、思考回路がミステリアスなところがあります。だからオーロラを起こしちゃった。
私がもっと若かった頃には理屈で許せないことは絶対に許せなかったのですが、自分の夫にもどう考えてもわからない部分があるので、そういうものは深く追求しなくなりました。結婚はある意味、閉じ込められた宇宙の唯一の二人(物理的には嫌ならやめられるけど)。
で、ストーリーの細部は、メカニック・ジムの肉弾戦大活躍でして、特に核癒合の熱を放出する熱風でも金属シールドと宇宙服だけで生き延びたのにはびっくり。あれは温度は何度だったのか。
彼だけでなくオーロラも知的職業のお嬢さんなのに生命力にあふれてて、ふたりの強さはムチムチした見た目で非常に妙な説得力がありました。
ハイテク無機質な宇宙船で外は真空というステージに、肉体の存在感が映えました。
宇宙につられて見に行ったらラブストーリーだった・・・特にクリス・プラットがシリアスな役だったのはちょっと物足りなかったけど、やっぱり主役ふたりが見ていて飽きないってのはポイントが高かったです。
ところで気になったところが数点。
朝食マシーンから出てきたオーロラのトレーにはドラゴンフルーツらしきものがあった。
バーテンダーのアーサーは、なぜジムの秘密を守れなかったのか。あのアンドロイドはお客を喜ばすようにプログラムされているはずで、ジムにはオーロラを起こしたことを言うなと言われていたのに。あれも不具合のひとつだったの?
ラスト、というか途中から私はこのカップルは子だくさんになるんじゃないかと思って、いつオーロラが妊娠するかと心待ちにしていました。
他のクルーと乗客が目覚めた時には孫やひ孫がいるのじゃないかという妄想が頭から離れませんでした。
でもその場合近親婚が繰り返されるし、宇宙空間だし、新人類みたいになってるかも・・・とクローネンバーグかドクターフーみたいな生物を想像してしまって、
本当は美しいラストシーンなのに、すみませんすみません。