このパディントンが座っていた場所のちょっとだけ奥にパディントン像がありました。下は夏にロンドンへ行った時に私が撮った写真です。よーく見ると、時計の底のタイルで場所がわかります。
きのう10/27、東京国際映画祭の上映作のひとつ「パディントン」をTOHOシネマズ新宿にて見て来ました。チケットはSOLD OUTで好評のようです。
映画祭とは言え普通のシネコンの1スクリーンで上映され、他の映画との違いはチケットがDLしたQRコードをスマホで見せるのと、TOHOシネマズのシネマイレージに換算されない・・・試写会以外で日本最速だけしか楽しいことはないのかな?と思いながらスクリーンに入場してみると、
・・・いました!前にEXPOツーリズムで会った、背の高いパディントンが。ツーショット記念撮影の列ができていて、撮影するスタッフの方の隣のカメラ準備スタッフの方に自分のスマホをお渡しして流れ作業・・・まるでコミコン・・・いえいえ、撮影チケットもなく無料サプライズです。映画祭、イエイ!パディントンが人気者でよかった。
さて
英国版DVDで見ての感想を書いたのが4/1。劇場で見る時の鮮度を保つためその後は見ないで望みました。
劇場で見た感想
日本語字幕ありで一番印象が変わったのは、劇中何度か突如現れる南国移民バンドの歌詞でした。実は正直言ってまったく聞いてませんでした。カリプソのような印象の軽くて明るいメロディにのせて、移民によるロンドンの印象を唄っていたのですが、このバンド、登場人物とはなんら関わりがない狂言まわしのような存在なんですが、実はパディントンの心情を唄っていたのでした。
パディントンは、幼い時に父母を亡くし叔父夫婦に育てられ、夫妻は若い頃イギリスから来た探検家にマーマレードをもらったり「ロンドンに来たらいつでも歓迎するよ!」と友達になったので、英国はいい国だとパディントンに教えたのです。ところがペルーから長旅の末着いてみると・・・
豊かな国での新しい生活を夢見てイギリスに着いた移民が味わう、疎外感、雨の冷たさ、夜の暗さ。そうそう、アンティーク屋のグルーバーさんも実は移民だったのですよね。英語もなまって演じられてた。
しかし、移民問題だけでなく、家も家族もあるイギリス人一家も、内部事情は実は・・・とか、剥製マニアのミリセントがそうなった理由は探検協会にあって、そのへんの事情が、イギリス人の動物愛護への情熱と、博物館への収集癖の矛盾する性癖を暴露していて興味深く、イギリス人(または先進国の人)も、パディントンに大笑いしながらもちょっぴり内省してしまうようにできている・・・かも。
この映画「パディントン」はアニメっぽい色彩で、またブラウンさんの奥さんが映画では挿絵画家という設定でちょっとエキセントリックな原色の服を着ているということもあり、50~60年代の、原作絵本の出版された時代の雰囲気を出していると思います。
しかし設定は現代です。最初に出て来るロンドン風景に、「シャード」と「ウォーキー・トーキー」こと「20 Fenchurch Street」という2014年完成の高層ビルがあることを確認しました!!DVD見た時には気づきませんでしたが、8月にそのビルの上階スカイ・ガーデンに行ったのでその形は忘れもしません(笑)。
あと、ブラウン家のお隣のカーリーさん(ピーター・カパルディ)が最高だったのは言うまでもありません!!!
全国劇場公開は2016年1月15日、楽しみですね、みんな見ようね!
2016/1/14追記
予告編を最近また見て、パディントンって失敗ばかりしてるので、声のウィショーさん、文字にならない「お・・!」とか「んーっ」とかマンガの書き文字っぽい台詞が多くて改めてニヤニヤしてしましました。
製作当初、パディントンの声はコリン・ファースだったのが途中でベン・ウィショーに変更になったのは有名な裏話です。しかし、その時点でパディントンのCGはどれくらいできていたのでしょうね。ウィショーさんは声の演技とともにモーション・キャプチャーで顔の表情の演技も撮影されたと言っていました。ということは、少なくともパディントンの顔はウィショーさんの表情を組み入れて作ってあるのでその製作はウィショーさん参加以後。コリンが声を当ててみた時にも身体くらいはできててそれを見ながら演技したのかな。
しかし私なんで「ウィショーさん」と「コリン」なんでしょね。普通、役者の格から言ったら逆でしょうにねえ。なぜか「ベン」と「ファースさん」って違和感が・・・W