Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

鑑賞メモ:オースティン/DW/クラウドアトラス/MyBrotherTom

2014-06-30 19:47:00 | ベン・ウィショー
コマメな家族サービスをこなしてたら1週間もブログを書けなかった。たまると何から書いていいのかわからなくなるので、ブログ=ウェブ・ログ=ウェブ日記と記しておかなくちゃ。

「ジェーン・オースティン秘められた恋」原題Becoming Jane(2007) 



オースティンの若い頃の伝記映画です。最近BBCラジオで「マンスフィールド・パーク」を聞いて以来オースティンが気になっていましたので、Huluにあるのを見かけ、アン・ハサウェイはちょっと苦手だけどジェイムズ・マカヴォイが相手役と知りさっそく。そしたら、マカヴォイ演じるトムが期待以上にいいんです!不良でお転婆で気が強くて実は繊細で家族思いな男子バージョンといいますか、ネヴァーウエアのリチャードと同じくらいチャーミングでした!
筋は、結婚しか道のない女性が人生をどう生きるか・・・というオースティン作品そのものでした。100年少し前はイギリスも今の日本と同じだったのね、日本も100年後には今のイギリスくらいには女性が結婚のプレッシャーから解放されているのかしら、などと考えてしまいました。
ジェーンはプレッシャーに負けず強く生きたからこそ私も今この作品を楽しめたわけですが、お話の中ではトムと結婚して欲しかったです。だってあんなかわいい人いない・・・私だったら絶対離さないなー。ジェーン若い時から覚めて堅実だった・・・からこそ小説を書けたのか。それとも小説を書きたかったから恋愛に生きるのをやめたのか。

「ドクター・フー」DOCTOR WHO (~2013)

テナント・ドクター&マット・ドクター完了。(残るはエクスストン・ドクターの後半だ!)実はこれHuluのおかげで達成できました。シリーズなので即世界に入れるので、スマホで通勤電車と職場の休憩室で細切れに見てもOK、帰宅したらパソコンの大きい画面で、疲れてベッドに入ったらまたスマホで、と延々と空き時間利用ができるのです!逆に利用しすぎて道歩きながらまで見てしまって、それはちょっと危険なので自重しませんと。

「クラウド アトラス」Cloud Atlas(2012)

TSUTAYAでノート買ったらDVD無料券をもらったので何か借りなきゃ!と選んだのがこれでした。劇場公開していた時には、ウィショー君は見たいけどトム・ハンクス苦手だし・・・ポスターの写真暗くて、別の話が同時進行なんて難しそうなこと書いてあるし・・ボブヘアの東洋人の女の子不気味だし・・・と二の足を踏んだのですね。ウィショー君の出番が少ししかなくても無料券なら損はないよ ーくらいに思ってたら、損はこれを今まで見逃していたことだよ!と思ったくらい楽しめました(笑)。
解説通り6つの時代も場所も違う話が同時進行するのですが、ミステリー・トレインみたいにそれぞれの話かと思ったら、同じ俳優が別の話に出て来るという奇妙な技巧をこらしてあったり、1つの話が別の話では本や伝説になって出て来たり、「同じ魂が何度も生まれ変わってまた別の生でも出会って関係を続ける」というシャーリー・マクレーンのスピリチュアル説みたいなことも出て来て、難しいどころかディズニーランドみたいに盛り沢山な娯楽映画でした。
でも何と言ってもウィショー君のパートが期待以上に美しく切なかったから総合点が上がりました。印象が強かったのは、作中、彼は老作曲家のアシスタントになるのですが、その老人に「美男子だと思って~~」と悪態をつかれるのです。英語では確かyoung dandyという表現でした。どっちにしてもウィショー君演ずるロバートの客観的なルックスの評価が面と向かって「美男子」であるということにびっくりしちゃって・・・じーっといつまでも見ていたい顔なんですから、美男子ですよね、うん、そうですよね。
あと、韓国の話が、主演女優のぺ・ドゥナはあまり好みじゃなかったけれど(毎回思う、東洋人女優、なぜもっと美女いっぱいいるのに使わない?)男優がハーフかと思ったら、韓国人の役をイギリス人のジム・スタージェスがメイクでオリエンタル風の顔にして演じていたのですね、その不自然さが未来SFストーリーに妙に合っていて面白く仕上がってました。

「My Brother Tom」(2001)



ウィショー君の「パフューム」DVDを買ってあるにもかかわらず、ふと動画を見つけてこっちを全部見てしまった。
2001年の1月から各国のフィルム・フェスティヴァルで公開されたので、撮影がその前年としてウィショー君二十歳の時に(たぶん)高校生を演じているのです。それが地元の不良に虐められ、親から性的虐待を受ける少年で、同様に学校の先生であり隣のオヤジにレイプされて心が砕けた少女と心を通わせるというお話なのですが・・・・田舎町に住む内向的な少年少女が痛ましくもリアリティがあり、台詞も少なくドラマチックでもないのに淡々とショッキングで目が離せませんでした。坊主頭で学校の制服を着てる(スグ脱いじゃうんだけど)ウィショー君は妖精のようでした。この役でソチ・インターナショナル・フィルム・フェスティヴァルのベスト・アクターを受賞しました。

「ザ・オーディエンス」The Audience(2013)

現在上映中のナショナル・シアター・ライブ、観て大正解!
・・・とだけ今夜のところは書いておやすみなさい・・・・

ホームズ家のミルク・スコーン

2014-06-23 16:46:00 | たべもの


「シャーロック・ホームズ家の料理読本」にのっている「ミルク・スコーン」を焼きました。

レシピは実は密林さんの「なか見検索」にても全文読めるんです。見つけ方のコツは、なか見検索ウインドウを出したら、その左の方にある検索欄に「スコーン」と入れると掲載ページが出るので、214pをクリックしてくださいね。なんて便利なんでしょう!

クリック後に現れるレシピは分量がオンス表記なのでグラムに直すには28.3495をかけます。(それは本の冒頭に書いてあります/どっちかというと、グラム表記に直した日本語版だったら嬉しかったですね^^;)

私が作ったことのあるスコーンと違う材料は、ラードと生クリームです。どちらも動物性脂肪で高カロリーなのでギョッとして数日考えていたのですが、ヴィクトリア時代の料理の実験だと割り切って買いました!人生初ラードを・・・

粉にバターとラードを混ぜ混む時、いつものスコーンレシピだとバターのみは冷たく固いのでナイフで細かく切るのですが、ラードは室温ですでにクリーム状、この時点でかなり柔らかめの生地だな、と思いました。

そして分量どおりの牛乳と生クリームを入れたら、さらに生地はべたべたになりましたが、まとめてのばすことはできる程度でした。ただ、私はいつも型抜きをしないで四角に切るという手抜きをするので大丈夫でしたが、キチンと型抜きをするとベタついた生地は型からきれいに抜けてくれないので、液体を入れる時は少しずつ固さの様子を見ながら入れるといいです。

レシピではサルタナ入りですが、私はサルタナなしでプレーンスコーンにしました。焼く前に生地の表面に塗る牛乳と振りかけるグラニュー糖は省略しました。

レシピには「オーブンのガスマーク5」とありますが、190℃です。



こんな感じに焼き上がりました。

「ふくらし粉入りの小麦粉」じゃない普通の小麦粉を使ったためベーキングパウダーが足りなかったのか(多めに入れたのですけど、それでもダメだったか)あまり高さのないスコーンになってしまいました。ガックリ。オーブンの中でムクムクムガーっと背が高くなって2階建てみたいになったスコーンが好きなのに。

でもお味と食感は「ミルク・スコーン」の名前らしく、サクッとホロホロ、ミルクと粉の味。ラードの油っぽさは微塵もない上品なものに仕上がりました。

この実験で学習したこと:ラードはしつこくない食品にも入ってる可能性大。

バレエ・リュス展

2014-06-21 19:48:00 | いろいろ
6/23追記書こうと思っていたのに忘れていたことを思い出したので追加しておきます。

ロイヤルバレエによるバレエ・リュスを見て感動したのは、牧神やバラの精の男性の踊りと、それから全編を通してその衣装でした。形や柄がシンプルで大胆で、いわゆるドレスに何か得体の知れない要素がミックスされているもの、として記憶してます。コチラは牧神の午後のニンフ



見た頃に大好きだった服のブランドのひとつ、ELEY KISHIMOTO/イーリー・キシモトみたいだなあ!と思いました。モダンなテキスタイルデザインを得意としてイギリス人のイーリーさんと日本人の岸本さんによるブランドだから、やはり東西文化のミックスですし。

それと、洋書屋さんでよく見かけるPaper Dolls=きせかえシリーズにも「ディアギレフのバレエ・リュス」と「パヴロヴァとニジンスキー」というのがありまして、ニジンスキーのが欲しくなりました。
ぜんぶニジンスキーに見える・・・

牧神ちゃん衣装ももちろん!しかし全身タイツや青塗りだと、もはや衣装ではなくもう1体のお人形のようですね。


6/23追記ここまで



国立新美術館に行って来ました。バレエ・リュス展 → 公式ホームページ


*館内で無料配布しているチラシ(左)展示目録(右の下)プチガイド(右の上)

バレエ好きの人で、衣装から入った人も私だけではないと思うのですが、「バレエの衣装だけ」の展覧会というものはあまりないんじゃないでしょうか。バレエを見に行くと劇場内に有名なダンサーが着ていた衣装が飾ってあったりもしますが、美術館でまとまって見るのは私は初めてです♪

バレエ・リュスの活動期間は短く、20世紀初頭のたったの20年間。ですので展示の衣装はほとんど約100年という古いものです。所蔵するオーストラリア国立美術館に大感謝です。

というのは、ただの布や服でも、数10年もたてば劣化して、ちょっと糸を引っ張ると簡単に切れてしまうからです。変色もしてしまいます。しかもバレエの衣装は、ビーズやブレードなど装飾品も多く縫い付けてあるし、ダンサーが汗びっしょりになって着たものです。しかし縮むので洗濯もできません。特にバレエ・リュスの美術はバレエの歴史の中では革新的なので、衣装も実験的な素材や形も多く、それはもう、保存に適さない条件の宝庫だからです!

*では、どんなものがあるのか、上の写真右のプチガイドを広げるとわかりやすい説明が!
写真はクリックで拡大します。


それまでのバレエ衣装はヨーロッパの伝統衣装=プリンセスや妖精の世界だったのが、

①半分アジアのロシアをはじめ、中東や中国まで、エキゾチックな憧れの外国の民族衣装
②ニジンスキーなどスター男性ダンサーのための主役衣装(それ以前の主役は女性ダンサー)
③ロシア革命により、現代的な労働者の服までが衣装に
④舞台衣装を専門としない芸術家にも依頼した(ローランサン、シャネル、キリコなど)

などの点で画期的で、芸術の都パリで大人気だったとのこと。

衣装じゃないけど、ジャン・コクトーもポスターを描いたり、音楽もバレエ専門の作曲家ではないストラビンスキーに依頼したり、当時の最先端アーティストのコラボ作品としてのバレエ興行だったのです。なんて羨ましい!昔、モーリス・ベジャール振付け、衣装ヴェルサーチェ、音楽クイーン&モーツアルトによるジョルジュ・ドンへのオマージュ「バレエ・フォー・ライフ」という舞台を東京で見たことがありますが、どこをとってもときめく魔法の国を見ているようでしたよ~きっとそういう作品をバレエ・リュスは作っていたのだと思われます。

私はニジンスキーのファンで、ロンドン滞在中にロイヤルバレエがディアギレフ没後75周年記念で組んだバレエ・リュス特集を見に行きました。



「バラの精」と「牧神の午後」を含む4作品を、この時はロイヤルボックス席で見たのです。今見たら、66ポンドって書いてある・・・オーケストラストール(アリーナ席)よりも安かったロイヤル体験だったのか・・・すっかり忘れてた。その時のこのパンフレットに載ってるニジンスキーの写真がイケメンなんですよ~猫のようなしなやかポーズにこの顔・・・



これは「イ-ゴリ公」の衣装なんですが、このたびの展覧会でも同作品より「ポロヴェッツ人の戦士の衣装」が展示されていたのですが、私はこの写真を持って行ったわけではないので、あの衣装がニジンスキーが着たものなのかどうか特定できませんでした~ああ、悔しい、もしそうだったら、もっと近寄ってよーく見てクンクンしてみたかったのに!

最後にもうひとつの心残りは、出口のショップの中にバラの精のニジンスキーのカキワリがあって、一緒に写真を撮れるようになってるらしいのに、ひとりだったし、全然写真用とは気づかず通り過ぎてしまったことです。出口の所なのでそこにまた行けさえすれば入場券は必要ないとのことなんですけども・・・行けるかな~~~

シャーロック・ホームズ家の料理読本

2014-06-18 23:23:00 | たべもの


イギリスの食べ物好きとしては以前から気になっていたこの本、ざざっと読んで見ました。
同じように気になる方、アマゾンの「なか見!検索」に目次を含むかなりのページが出てますよ。

原題は The Sherlock Holmes Cookbook で、1976年初版。日本語訳は1981年刊行、2012年に文庫化されました。2012年と言えばBBCシャーロックは2が放送されていますが、関係あるのかどうかは不明です。

著者ファニー・クラドックは、訳者あとがきによると、「ITV系の民間テレビの料理番組に夫君と共に登場して、彼をこき使いながらコミカルに番組を進めるというやり方で人気の高い料理研究家」と出てまして、シャーロック0103のコニー・プリンスのモデルになったのかと思ってしまいましたが、私の思い過ごしのようでした。しかし! 多くの著書と大仰な個性とメイクでのテレビ出演によりカリスマ的な存在だったようで(wikiより)彼女の人生は舞台とドラマ化され、なんとテレビドラマ版はマーク・ゲイティス出演で2006年にBBC放送されています。



肝心の本に戻りまして、
多才なファニーは、正典を読んで料理本を組立て、それをハドソン婦人が読者に語るという形で本にしました。ここがまた、21世紀のシャーロックファンには可笑しいのですが、正典ではハドソンさんはもちろんホームズとワトソンの大家さんなのに、この料理本のハドソンさんは、家政婦として、ホームズ様とワトソン先生と呼んで、レシピの途中にも二人の紳士のエピソードが語られ、ずっと敬語なのです(笑)。ユーナさんのハドソンさんが聞いたら怒るでしょうねえ。。。

伝統的なイギリスのレシピ本は絵も写真もなく、ヴィクトリア時代という想定で書かれたこの本にもありません。ですので1番出来上がりが想像しやすく、作れそう!と思ったのは「おやつ」コーナーの、ホームズ様の大好物「シード・ケーキ」と午後のお茶のお客様にお出しする「ミルク・スコーン」です。ただ、そのミルク・スコーンの材料には「ラード」とあり、私はまだこれまでの生涯でラードを買ったことがないので、ちょっと決心がつきかねています。



花菖蒲

2014-06-17 20:20:00 | 国際結婚・家族のこと
お屋敷&庭園まわりを時々します。というのも、結婚以来、義理の両親が来た時に「せっかく遠路はるばる来るのだからどこかに連れて行かなくては」となるのです。ロンドンに住んでいた時はケントのシシングハーストまで足を伸ばしたこともありました。

そんな西洋庭園とは対極の・・・花菖蒲(しょうぶ)を見に行って来ました。今回は親なしですが、夫のたっての希望で仕方なく



「しょうぶ」と言えば諺くらいしか思い浮かばない、と思ったらその諺でさえ、

「いずれ菖蒲(あやめ)か杜若(かきつばた)」

「立てば芍薬(しゃくやく)座れば牡丹(ぼたん)歩く姿は藤の花」

・・・ちっとも菖蒲は登場していなかった。

がここで勉強になったのは、「しょうぶ」も「あやめ」も漢字では菖蒲と菖蒲でまったく同じだということ。しかもこの2種は見かけも似ているのに異なる花とな。なんだか最近の若い女性は皆同じ顔という父の心境。

そう、昔ながらの諺に出て来る花とは、伝統的な美人・佳人のたとえで、菖蒲(しょうぶ)は諺では菖蒲(あやめ)に席を譲ってしまいましたが、江戸末期から浮世絵でも美人とともに描かれて、今回私が訪れた「堀切菖蒲園」は江戸百景に入っている、今で言うなら「死ぬまでに見たい世界の◯◯」のような庭園だったようです。

お土産の売店でカルメ焼きをダーリンに買ってもらいました。


upクリックで写真が拡大します

屏風絵の絵はがきは、通常のハガキの縦横比ではありません。販売のおじちゃんが「これ出す時はね、定形外になっちゃうんだけどね」と親切に教えてくれました。いいよ~送料が数10円高くても、こんなに素敵なカードなら。拡大して左下のサインのところをご覧下さい、文字が招き猫型に縁取られてる愛らしさです。しかも、1枚50えん。

菖蒲園をモチーフにした浮世絵のブックレットも買いました。その中の気になる絵down
男装の麗人?



それから、このアールヌーボーのような縁取りのついた花鳥図down
アールヌーボーよりも古いです。日本画が影響を与えたって本当なんですね。



現在は最盛期の1/3の面積になってしまい、住宅や高速道路に囲まれているのですが、昔はのどかな田園地帯だったのか、沼地だったのか。。。。。