そむりえ亭ではグラスワインでも開けたてをそのまま注ぐことはしていません。大概の場合、ボトルのワインが次の一杯分に足りない場合、新しいボトルのワインを足りないほうのボトルに少量(必要な分だけ)デキャンタします。
これによって少し温度が上昇し、更に適度なエアレーションが行われます。つまり飲み頃に近づきます。すぐに次の一杯がオーダーされた場合も同じ事を新しいボトルに残ったワインで行います。その後、少し時間を置いてのオーダーなら新しいボトルも準備万端状態になっているでしょうから、そこからはそのボトルから直接です。
ワインによっては広めのデキャンタに移し、更に別のデキャンタに移し、その後ボトルに移す、といった面倒なこともしますが、そうでもしなければ開かないワインも少なくありません。それに最初に書いた理由の温度が上昇する、というのはセラーから出したばかりのワイン(赤)だと、ほんの1度2度ですが低すぎて甘みが出ないのです。「最初からセラー温度を上げればいいじゃん」という方もあるかと思いますが、それだとボトルの後半の温度が高くなりすぎる、ということになります。だから徐々に必要な分だけ面倒でもする必要があるのですね。
面倒、といえば面倒ですがお金を頂いてワインを売るわけですから、頑張りますよ。その効き目が疑わしい方は、是非「したのと、してないのと比べたい」とお申し出ください。きっとご自宅でのワインライフに役立つと思いますよ。