ワイン用の葡萄には違う産地で別呼称で呼ばれる品種は少なくありません。
シノニム、と言います。
ま、魚でも野菜でも産地が変ると呼び名は違う訳ですから、なんら不思議はありませんよね。
いずれにせよ、これを覚えていないと「その葡萄のワインはありません」と実は違う名前で在庫している同じ葡萄のワインを否定してしまう、と言う恥ずかしいことになります。
今月はイタリアはサルデニアのカンノーナウという葡萄のワインをご用意しています。
2001年のものです。
色は中程度の濃さで、やや褐色からレンガ色に変りかけて、いわゆる熟成を感じさせる色合い。甘い黒果実の香りの奥からスパイシーな要素が覗きます。やや土っぽさと動物的な感じ。
円やかで溶けたタンニンです。アルコールはしっかりあり、酸は柔らか。
このコメントを見て「あの葡萄と似ている」と感じた人もいるでしょうね!!
フランスではグルナッシュ、イタリアの他の産地やスペインではガルナッチャと呼ばれる地中海系品種の代表です。
今月は南仏の若いグルナッシュと、このカンノーナウの熟したのを開けていますので、比べることも出来ます。
熟成の違いを確認できますし、産地は違えど共通点も発見できます。
逆に産地が違うと味わいも違うのか!!と名前の違いに納得もするでしょう。
ワインも魚もお野菜も地方による異呼称を覚えていると楽しいですよね。
沢山あるシノニムの一例でした。
お試しください!!