ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
 06‐4963‐3098 
 樋口誠

若い人

2015年01月09日 02時54分11秒 | ちょっと休憩
「若い人」なんてお題が書いてあると「樋口の奴、若いもんに文句があるんだな」と思われそうですね。

しかし、再々私は『「今時の若いもんは!!」と思えない人なんです』と書いてきました。

少なくても私の周りの若い人は尊敬に値する人が多いと思っています。


戦前生まれの人は本当に苦労されたと思いますが、それ以降から私の世代(50代)を含めて団塊ジュニア世代前後までの年代は、昭和の平和と景気のお蔭で「苦労しない瞬間」が結構あったことは否めないのではと感じているのです。


最近は20代の同業者の来店や出会いが増えています。

彼らからしたら私は「親以上の年齢のおっさん」で、意外に垣根なく話せます。

少し前までは「先輩や上司、或いはその知人」的な「敬語なしではしゃべれない」と言うような空気があったようにも感じていますが、今は感じないんです。

じゃあ、敬語無しの「失礼な奴ら」かというと非常に丁寧であったりします。
というか「一所懸命」なんでしょうね。


料理人として頑張っているが若いうちにワインを身に着けていたい。
マリアージュを沢山経験したい。
温度を知りたい。
グラスを知りたい。
樋口の足の動きを見たい。
立ち方を見たい。
etc・・・・・・・

いや、私が見本になるとは思っていませんが、なけなしのお金を注ぎこんで勉強に来る。

高いワインや有名なワインを求める人は少し前の世代より減っているようにも見えます。
純粋に「良いサーヴィスマンになりたい」感じが見えます。

給与も待遇も昔より悪いのに、です。


世の中にワインスクールなるものも沢山出来ましたし、以前は私も数校で講師をしていたりしました。
しかし飲食店の従業員は中々通えないんです。
お金も時間も限られていますしね。

で、その条件の中で勉強です。
私の頃は上司や先輩がガッツリおごってくれましたし書物もくれたり・・・・

今の若い人達、立派です。

私が現役であるうちに還元できることは何か?
反面教師かもしれませんし、正しく教えられることも少し位はあるかな?

子供のいない私の「子育て」はそんなところで「居場所」を見つけた今更な戯言です。

             樋口誠