旦那さんの親戚に不幸があり急きょ山梨まで飛んで行った。
札幌も暑いが‘内地’に向かう旦那は 「喪服着るんだよなあ」 とため息だった。
先週末頃、またまた東京の娘っこどもからSOSがあった。
「なんかが走る音がする。カリカリ言っている」
ドキ!! これは・・・もしや? やばいなあ!
10年ほど前、まだ姉が元気だったころ奴らがおいでなさったことがある。
あれこれ対策をたてたがあまり効き目は得られず、だがそういえばいつの間にかでなくなった。
とにかく古い家なので、あなだらけ!
床下だって、今ならコンクリで固めるのだろうがそのまんまだ。
身体が小さくすばしっこい奴らなら入りたい放題。
ところでうちの旦那さんの目を見張る特技に、その奴らの始末がある。
何が困るって、何を仕掛けても最後には奴らさんを始末しなければならない。
同じ困ったやつらでもゴキブリさんなら私でもできるが、
それなりに表情のある奴らは暴れるし、かなり勇気がいる。
以前住んでいた旦那の育った家は、とにかく奴らの天下だった。
駆け巡る音がすると、冷静に壁をどんと叩き、○○取りをしかけ、
かかっているのを見つけると表情一つかえずに一斗缶に水を張った。
そんな仕事があるなど、それまで知ることもなかった私には一切目につかないようにしてくれた。
初めて知った時、旦那に感謝した。
あんたはえらい! って心底思った。
*余談だが、昔新宿ゴールデン街の古ぼけた飲み屋でも、かかってしまって始末に困ったマスターに
みんなが手を付けかねて怖気づく中さらっとやってのけ、拍手喝采を受けていた。
その旦那が娘たちに電話で、
「ほっておくとやりたい放題始めるから、出始めにどんとやってやるといいんだけれどな」
ということで、
月曜日には仕事があるのでその前に戻らなければならないが、それまでの間そんなこんなで
丁度いいから東京の家の手入れをしてくれると、出かけて行った。
以前は1週間十日と留守にすることもあったが、この頃の彼の仕事では二日が最長になっていて、
こんなに長くいないのは久しぶりだ。
たまたま私は仕事の曜日に重なっているため、せいぜいゆったりとはできないが、
なんか不思議な感じ!?
夏期講習で昼過ぎに帰る末っ子は、高校野球の全道大会が子守を買って出てくれている。
旦那がいれば使わない余分の鍵を念のためかけ、暑いと少し開けて寝る窓もしめ、
そんな時、頼りにしているんだなあと思う。
旦那に幸せにしてもらったという実感はちいいっともないが、
一緒に歩んできたんだなあ・・・ま、これぐらいで十分じゃ!という気持ちがある。
夫婦なんて、惚れた晴れたでくっついても形はどんどん変わっていく。
経年劣化も始まり、破れ鍋に綴蓋も利かなくなって来るもんだと思うが、
反対に時間が全てを呑み込んでくれているようにも感じている。
とりあえずあと二日、旦那のいない自由な時間を楽しもうっと!