東京の家は古い。
何度もの増改築の果てに、とても使いにくい間取りになってしまっている。
増改築したとはいえ、水回りは古い設備を基本に直しているので、
どうしてもそこが一番弱くなっているようで、先日の地震でその弱いところがひどく歪んでしまったようだ。
今すぐ倒れる…などという心配はないが、
いずれにせよ手入れが欠かせない。
長男がいなくなり娘二人で暮らしているため、
なんだかんだと言われると何かあったら大変と
仕事の合間を縫って、旦那と交代で様子を見に出かけている。
これが身体にこたえるようになった。
頭も十分に回らなくなり、
東京を離れてからあれもするつもりで行ったのに、これを忘れた!という状況が重なるようになった。
帰ってからも手につかない。
私よりもはるかに年上の旦那さんもしかりのようで、
末っ子の進学が控えている今、倒れられても困ると思っている。
私もしんどい!体力的にということよりも気持ちが続かなくなった。
・・・ということで決断した。
仕事を辞める。
今伺っている方はどなたもとてもいいかたで、お別れするのは残念と思う人ばかりなのだが、
東京から戻っての仕事がうわの空で、ぼおっとしている。
ここまでクレームは来ていないので大丈夫だろうと思うのだが、
何かあったときに「ちゃんと対応しました」と言い切れる自信はない。
伺っている方には寝たきりの方もいるし、半身まひで入浴介助をしているかたもいる。
私のうっかりが寿命を縮める原因になることもある。
恐ろしくて、恐ろしくて、・・・・先日たまらず相談した。
「両立は無理です。やめさせてもらいたい」
改めて思った。ヘルパーは人の命にかかわる仕事なんだ!
夏は人手の確保が大変だろうから、9月に引き継ぎをしてもらうことにした。
10月、姉の三回忌をする。
それを機会に東京の家をどう直すかに目線を移そうと思う。
私の一つの時間が終わろうとしている・・・。