少してこずった本があり、気分転換に軽く読めそうな本を何気なく手に取った
碧野圭 「書店ガール」 楽しかった
始まりの女同士のもやもや感も最高だったが、共通の“敵”に向かい共闘しだしたら爽快!
シリーズ物のようなので、また行き詰ったら助けてもらおうと思う
書店の店員さんが主人公なのだが、中に書棚を整理する様子が描かれていた
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はっとした 次に書店に行ったら見てみようと思う
この書棚の整理の仕方は図書館のそれとは少し違う、でも思いは共通しているように感じた
図書館の補助業務を始めたときに指導してもらった内容は、
・棚のふちに沿ってそろえる
・しおりは本からはみ出さないようにしまう
そしてこれは子ども図書館ならではだが、
・本を詰めすぎない←小さいお子さんがが抜き出しやすいように
・絵本はできるだけテーマを集めて入れる
大人が使う一般書架では、棚に入りきらない時に
本の上に横にしておくのもやむを得ないということで作業をするが、(←棚があいたときに入れる)
子ども図書館ではそれはやらない(←子どもがまねをして棚に本を戻さなくなるそうだ)
ほかにも細かい約束事がある
「棚から5ミリ出してそろえる」 のが、本を見せる本屋さんの並べ方にずんと来た
そういうサービスを気が付かないうちに受けていたんですね!!
この物語ではこだわりを持つ中堅社員に対して若手が不満を言うが、
以前図書館の職員さんも言っていた
「初任地では夕方5時になると一斉に職員が棚の本をそろえる作業をしてね、
そういうもんだと教えられて、あの時は面倒くさいと思ったけれど今は意味が分かって、
ここではないから少しもやもやしている」と似たようなことを言われていた
だが、今、図書館も人件費削減でどんどん人が削られてそういうことに時間を割けないのだろう
私がやらせてもらっている「返却」が終わった本を棚に戻すという作業は、
本を所定の場所に入れるというだけのことです
ですが、やはりそれは人がやることなので時に個性が出ます
早い遅いもありますし、いろいろです
主にお子さんが使う絵本は形も様々、大きさも様々です
高さ、奥行き様々な本をあいうえお順に並べて入れます
これが職員さんがやられるとため息が出るほど美しいのです
何がどう違うのか、いまだに手を動かしていてもわかりません
慣れている というのが一番なんでしょうが、ほれぼれします
そういう風にはできませんが、心がけているのは「背表紙を見えるようにする」です
どの本も目にとめてもらえなかったら借りてもらえません
沈み込んだ本がないように、どの本も一番いい顔で利用者さんに見てもらえるようにと手を動かしています
どのような道にもプロがいて、流儀があり、
いつの間にかその恩恵にあずかっているんだと感じさせてくれた
そんな本との出会いでした