いつだったか東京の家でカエルを見かけてブログにアップしたことがある。
本当に久しぶりだったのだ。
私が子どものころは、子猫ほどもあろうかというガマがそこらじゅうを歩いていた。
そののっそりとした動きはなかなかのもので、
夜に動く彼らは車の運転手から見逃されることも多く、あえなく最後になった姿がちょくちょくとさらされていた。
それがここ数年見ることがなかった…それがいたからびっくりしたのだ。
それが実は…の裏話があった。
その実はを教えてくれたのは、もともと由緒あるおひいさまの嫁入り道具だったという土地柄の、
そのおひいさまのお孫さんに当たられる方。
この地にとどまり続け地域を見続けていらっしゃる。
「○○の家の床下に住んでいたメス狸がね、おととしの冬に死んだの」
我が家と同じ町内にある区の文化財に指定されている家の床下に、メス狸が住んでいたそうだ。
オスはどこだかの森から通いで来ていたそうで、
その狸夫婦というか、狸一家がここらあたりのカエルや蛇を食べつくし、
もともと夜行性の彼らが人の目に触れるようになったのは、食べるものがなくなって、
餌を求めて人にねだるようなったためだそうです。
そのメス狸が、この頃都会に増えたハクビシンのダニにやられ皮膚病にかかり、
毛がすっかり抜けてしまったそうだ。毛が抜けた狸は猫くらいの大きさでかわいいもんだったという。
毛が抜けたメス、夏はどうにか過ごしたが冬の寒さが堪え切れす凍死しちゃった。
通ってきたオスも来なくなり、カエルや蛇が増えてきた。
そうなると今度はそのカエルや蛇を狙って少し体の大きな鳥が飛んでくるようになって、
行きがけの駄賃で、神社の池に放した金魚100匹をあっという間に食べていったそうだ。
生態系というのは、そこで暮らす生き物事情が見えるものなんだなあと
大都会東京で妙に実感してしまった話だった。