「ミルク」★★★★
ショーン・ペン 出演
ガス・ヴァン・サント 監督、2008年、128分、アメリカ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/2d/ec0cbbc0f64669887481e85509663172.jpg)
「ゲイであることを公言して
サンフランシスコの公職に就いた
実在の政治家の生涯を描き、
この映画でショーン・ペンは二度目の
オスカーを獲得した」
監督はドキュメンタリータッチの映画で
実験的な取り組みをしてきたことを
この映画で事実と演出の微妙な境目を
映画で表現したかったようだ。
その試みは成功している、
ただしショーン・ペンの演技は時に過剰で
所々に「アイアム・サム」がダブった。
「40歳になろうとしてるのに
自分はまだ何も成していない」
「じゃあ、自分らしく行動したらいい」
人に助言する時、出来たら当たりさわりない、
その人の言ってもらいたがっているであろうことを
真綿で包むように言うのが常だ、
そうすれば自分に後々
「こんなはずじゃなかった」という
火の粉が飛び掛るのを防げるからね。
でも本当に相手のことを思うなら
耳に痛いことも言うべきなのだろう、
でもそれはお互いの間柄にもよるけれど。
70年代から80年代にかけて
アメリカは人種差別問題から
マイノリティの人権という反キリスト教的な
新しい問題を抱え込んだ、
そんな時に自ら声を上げたひとりの政治家は
実は最初は自分自身がこんな大きな渦の
渦中の中心人物になろうとは
夢にも思わなかった、
そして冒頭の彼の言葉、
「自分はまだ何も成していない」
そう思いながらも
同じ毎日を繰り返すのが殆どだろう、
そこで足を踏み出すことは
すごく大きな決断だ、
それは自分達に等しく言えることだ。
「何かしたい」
「このままでいいのか」
誰に言うともなく独り言のように
自分の言葉が中を舞う、
でもそこに明確な解決策や
まっすぐな道は現れない、
何故なら新たな一歩を踏み出す気さえ
ないのだから。
映画の主人公は他人から色々言われながらも
自分の道を貫いた、
自分の性的なことだけじゃなく
生き方と置き換えたら、
なかなかそう簡単にはいかないと
言い訳しながらほとんどの人は
現状維持をよしとするのだ。
それが良いとか悪いとかは
誰も答えない、
自分だけが答えを理解するだろう
それで良いと納得できるかどうかは
もっともっ後でないとわからない。
1人の男の生涯を描きながら
当時の風潮などを盛り込んだ作品、
興味深いところもあったが、
演技が過剰でそのあたりが
この映画にノレ無かったひとつの理由のようだ。
映画として悪くはないが
見応えや見終えてからのひっかかりも含めて
「グラントリノ」の方が良作と感じた。
★100点満点で75点★
soramove
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当時の風俗をしっかり画面に写しているのは
さすがハリウッド。でも演技賞は疑問。ちょっとやりすぎという感じだった。
★映画ランキングはこちら
ショーン・ペン 出演
ガス・ヴァン・サント 監督、2008年、128分、アメリカ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/2d/ec0cbbc0f64669887481e85509663172.jpg)
「ゲイであることを公言して
サンフランシスコの公職に就いた
実在の政治家の生涯を描き、
この映画でショーン・ペンは二度目の
オスカーを獲得した」
監督はドキュメンタリータッチの映画で
実験的な取り組みをしてきたことを
この映画で事実と演出の微妙な境目を
映画で表現したかったようだ。
その試みは成功している、
ただしショーン・ペンの演技は時に過剰で
所々に「アイアム・サム」がダブった。
「40歳になろうとしてるのに
自分はまだ何も成していない」
「じゃあ、自分らしく行動したらいい」
人に助言する時、出来たら当たりさわりない、
その人の言ってもらいたがっているであろうことを
真綿で包むように言うのが常だ、
そうすれば自分に後々
「こんなはずじゃなかった」という
火の粉が飛び掛るのを防げるからね。
でも本当に相手のことを思うなら
耳に痛いことも言うべきなのだろう、
でもそれはお互いの間柄にもよるけれど。
70年代から80年代にかけて
アメリカは人種差別問題から
マイノリティの人権という反キリスト教的な
新しい問題を抱え込んだ、
そんな時に自ら声を上げたひとりの政治家は
実は最初は自分自身がこんな大きな渦の
渦中の中心人物になろうとは
夢にも思わなかった、
そして冒頭の彼の言葉、
「自分はまだ何も成していない」
そう思いながらも
同じ毎日を繰り返すのが殆どだろう、
そこで足を踏み出すことは
すごく大きな決断だ、
それは自分達に等しく言えることだ。
「何かしたい」
「このままでいいのか」
誰に言うともなく独り言のように
自分の言葉が中を舞う、
でもそこに明確な解決策や
まっすぐな道は現れない、
何故なら新たな一歩を踏み出す気さえ
ないのだから。
映画の主人公は他人から色々言われながらも
自分の道を貫いた、
自分の性的なことだけじゃなく
生き方と置き換えたら、
なかなかそう簡単にはいかないと
言い訳しながらほとんどの人は
現状維持をよしとするのだ。
それが良いとか悪いとかは
誰も答えない、
自分だけが答えを理解するだろう
それで良いと納得できるかどうかは
もっともっ後でないとわからない。
1人の男の生涯を描きながら
当時の風潮などを盛り込んだ作品、
興味深いところもあったが、
演技が過剰でそのあたりが
この映画にノレ無かったひとつの理由のようだ。
映画として悪くはないが
見応えや見終えてからのひっかかりも含めて
「グラントリノ」の方が良作と感じた。
★100点満点で75点★
soramove
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当時の風俗をしっかり画面に写しているのは
さすがハリウッド。でも演技賞は疑問。ちょっとやりすぎという感じだった。
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