『GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代』は、ペンシルベニア大学のウォートン・スクールの教授アダム・グラント氏の著書です。ウォートンは世界のトップビジネススクールの一つで、世界最古のビジネススクールとも言われています。『USニューズ&ワールド・レポート』『ビジネスウィーク』『フィナンシャルタイムズ』などのビジネススクールランキングでも常に上位です。2014の『USニューズ&ワールド・レポート』では、ハーバード、スタンフォードに次ぐ総合3位、ファイナンス部門1位、アカウンティング部門2位を誇ります。グラント氏は組織心理学者であり、まだ30代、名門ウォートンの史上最年少の終身教授だそうで、本書はデビュー作です。
アダム・グラント氏は、大きな成功を収める人には3つの共通点があるといいます。「やる気」「能力」「チャンス」の3つです。本書では、第4の要因として「ギブ・アンド・テイク」に焦点をあてています。我々はギバー、テイカー、マッチャ―の3タイプに分類されます。ギバーは「人に惜しみなく与える人」、テイカーは「自分の利益を真っ先に優先させる人」、マッチャ―は「損得のバランスを考える人」です。結論から言えば、グラント氏はギバーになることを推奨しています。
調査によると、成功からほど遠い位置にいるのはほとんどがギバーだそうです。自分の成功を犠牲にして、相手の利益を優先するためです。ところが、興味深いことに、最も成功を収めるのもギバーだということが、調査から判明しています。それでは、何が成功からほど遠いギバーと成功するギバーを分けるのでしょうか。
日本でも、情けを人にかけておけば、めぐりめぐって自分にも良い報いがくるという「情けは人の為ならず」ということわざがありますが、本書は一歩踏み込み、具体的な事例を伴った実在の人物を登場させて、多くの実験結果を紹介しつつ、様々なアングルから「ギブ・アンド・テイク」の本質に迫っています。この点は科学的な分析を得意とするビジネススクールの教授らしいところです。将来、ビジネススクールへの進学を考えている方は、入門書として読んでみても良いかも知れません。
本書でギバーとして登場するのは、第16代アメリカ大統領エイブラハム・リンカーンや、アメリカ史上最長寿アニメ番組『ザ・シンプソンズ』の脚本家チームのリーダーとして知られるジョージ・メイヤーなどです。テイカーは、不正会計により破たんしたエンロンのCEOケネス・レイや、帝国ホテルの設計で知られるフランク・ロイド・ライトなど。元プロバスケットボール選手のマイケル・ジョーダンもテイカーを匂わせるとのこと。さて、あなたはギバーですか? テイカーですか? それともマッチャ―ですか?
(maw)
今日で最終入試シリーズ開始の一週間前となりました。各生徒は自らの課題に取り組み、残りのわずかな時間でできる限りのことをしようと、今日もここ駿台に集います。
補講等を除き、授業は先週で完結しました。しかしながら、小論文担当、英語担当講師が個別質問を受け、また、われわれカウンセラーも面接官役として生徒の面接練習に応じています。
いつも通りの風景のようにも見えますが、生徒の話しぶりや、その表情から、いよいよ本番を迎える緊張感がうかがい知れます。「あと一週間」という時間が、いつになく貴重なものとして、そして重いものとして感じられていることでしょう。
残りが1週、と考えると、本当にわずかなものと感じられますが、7日、168時間、10080分・・・と数が多くなれば、少しはそのプレッシャーから楽になれるね、ということをある生徒と話しました。
まだまだ伸びていける時間はあります。それこそ分刻みで取り組んで、最後の最後まで粘る。今まで十分に蓄えてきた知識や経験を有機的に結び付けて、どのような問いにも自分なりの解答を出せるようにしてほしいものです。
ただし、すべての時間を勉強に費やす、ということではなく、食事や睡眠を含めた体調管理も大事だよ!と、念のため、付け加えておきました。
(tks)
帰国入試においてメイン科目となることの多い小論文は、とても難しい分野といえます。
そもそも、小論文といっても実に多種多様なテーマ、形式で出題されています。
・テーマ:志望学部に関連する専門的なもの⇔普遍的な課題等、専門に限定されないもの
・課題文:読解力を要する長文を伴うもの⇔数行の設問文のみのもの
・解答文:字数制限無しや1000字を超えるもの⇔ごく短いものや400字程度のものを含む場合
そして、小論文において厄介なのは、唯一無二の正答が無いことです。さらには、他の科目ならば、ある程度の別解が許されても真逆な答えが許されるということは無いと思いますが、小論文の場合は、十分にあり得るのです。
このような状態にある小論文においては、指導者の力量が大きく問われることになります。
まず、読解や記述を指導する現代文指導者的な力量もさることながら、課題として問われることの多い社会学や経済学、法学、政治学等に長けている必要性があります。
駿台国際の小論文科の教員は、まさにそのような力量を備え、専門書群の読書量も半端ではありません。
しかし、帰国してきた学生たちを見ると、残念ながら、表面的な評価、感想を述べるだけの小論文指導を受けてきてしまったと思われる事例や、小論文の書き方において正しいとは思えない指導を受けていたのではないかと感じる事例に遭遇することがあります。
そのような事態とならないために、受験学年ではない学生の皆さんには、一時帰国の際に駿台国際の小論文を受講されることをお勧めしたいと思います。
「目から鱗が・・・」
受講者の感想で一番多いこの表現がなされる理由がはっきりとわかることと思います。
(Nas)
電車に乗っている時にふと浮かんだことです。
日本では、きちんと整列乗車するのに、海外では、必ずしもそうではないところもある・・・。
日本では、車内での携帯電話の通話は不可であるのに、海外では、堂々と使用しているところもある・・・。
これらは、しばしば、日本人のマナーが良いとされる場合に持ち出される事例でもあります。確かに、そうであると思える経験もないわけではありませんが。
ところが、そんなマナーを守ることに優れているはずの日本においても、気になることがあります。その一つは、車内での飲食です。日本では、携帯電話使用不可ステッカーを見ることがあっても、海外ではよく目にする飲食禁止ステッカーを目にすることが無いように思います。電車の揺れや急ブレーキで飲み物が周囲の人にかかってしまったらと思うと、人ごとながらドキドキしてしまいます。混雑している車内であっても、蓋をあけた缶や飲みかけのカップを持ち込む人に遭遇することもあります。数は少ないかもしれませんが、臭い漂う食べ物が登場することもあります。
さて、ここで皆さんに質問です。これらは、マナー違反のように思うのですが、いかがでしょうか。
そして、マナー違反であるとすれば、もっと禁止を強く打ち出すべきではないでしょうか。
・・・と、ここで、さらに質問です。
では、新幹線に乗って、駅弁を食べたり、お茶を飲んだり飲酒をすることも禁止されるべきでしょうか。
通勤電車と新幹線は違うのだとすれば、東海道本線は?湘南ライナーは?
・・・それは常識で判断しろ、というのが答えならば、常識とは何か、携帯電話の使用を許可する常識と不許可の常識はどちらが正義なのか・・・と答えが見つからなくなっていきます。
実は、小論文で問われることの中には、このような堂々巡りになりそうな事柄もあるのです。
ふだんから、様々なことについての疑問やそれに対する賛成・反対、メリットとデメリット等について考えるようにしておきたいものです。
それにしても、なかなか、マナーというのも難しいものですね。
(Nas)
いよいよ国立大入試まで10日余りとなりました。昨日、駿台では一部授業の補講を残して第Ⅲ期ターム(国立大直前対策)が無事に終了し、併せて国立大受験者を対象とした壮行会を実施いたしました。講師の先生方から激励のお言葉を頂き、また各クラス担任からも受験に向けてのエールを贈りました。各受験生もしっかりと顔を上げ、自信に満ちた顔つきで真剣に話を聞いている姿は、こちらとしても誇らしく思えました。最後は『絶対合格するぞ』の掛け声の後に、受験生全員で『おぉ』と誓いの声を上げ、決意を新たに壮行会が終了しました。毎年恒例の行事ですが、例年にも増して、今年の受験生はきっとそれぞれの第一志望への栄冠を勝ち取れると、期待が持てる壮行会でした。
そしてこれから入試までの10日間は、とても大事な期間になります。今まで先生方から頂いたアドバイスをもとに、最終的な弱点補強を行い、入試日に備えていきます。そして、万全な体調で試験に臨むためにも、今日からは規則正しい生活に、特に夜型の人は朝型へと切り替えて、睡眠時間と体調管理に十分に気を付けて欲しいと思います。あとわずかですが、駿台国際の先生方をはじめ、クラス担任、スタッフ共に最後の最後まで受験生の皆さんを全力でバックアップしていきますので、共に頑張りましょう!心より応援しています。
<ots>
【8:30現在】
駿台国際教育センターの授業につきましては、下記の通りとなります。
●帰国生大学受験本科は、降雪に伴う影響により、すべての授業、質問教室をお休みとします。
●SUNDAI GLOBAL CLUBは、降雪に伴う影響により、すべての授業を休講とします。
※交通機関の混乱のみならず、路面がかなりの悪路となっております。不要不急の外出は極力避けるようにしてください。
(Nas)
【13:00現在】
駿台国際教育センターの授業につきましては、下記の通りとなります。
●帰国生大学受験本科の授業は、降雪に伴う影響により、16:00で終了とします。(本日は17:00で閉館とします。)
●SUNDAI GLOBAL CLUB
降雪に伴う影響により、すべての授業を休講とします。(本日は17:00で閉館とします。)
(Nas)
2/11に書き込みましたシドニー講演会の開催時間を変更いたしました。
ご迷惑をおかけいたしますが、宜しくお願いいたします。
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シドニー ※時間帯を午前から午後に変更しています。
3/29(土) 14:00~16:00 Mantra Chatswood Hotel
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オセアニア講演会のお申込みはこちらのフォームをご利用ください。
(Nas)
2月8日に手塚治虫原作の映画「ブッダ2」が公開されました。映画は3部構成で第1部は2011年の5月に公開されています。
「ブッダ(仏陀)」とは元来、「仏の悟りに至った人」をさす言葉で人の名前ではありません。ブッダは仏教の開祖、釈尊(シャカの尊称)1人だけである、という説と釈尊の他にもブッダは存在するという両説があります。
釈尊はブッダとなる前、悟りを開くために生死の境を行き来するような苦行を続けていました。
しかし、苦行のみでは悟りを開くことはできないと理解し、失意の淵に沈みます。この時、釈尊にミルク粥を施した少女がいます。少女の名前は「スジャータ」。釈尊はスジャータのミルク粥によって身体と気力を回復して悟りを開いたとされています。
聖人も人の手助けによって大をなしたということなのでしょう。
ちなみに、コーヒーホワイトの売り上げでシェア1位のスジャータめいらくグループの社名はこの少女の名に由来しています。
(yos)
つい先日、学生たちと、「帰国生の間では名前(正確には、「姓」と「名」)をどう呼んでいるか」ということを話題にしました。
親しい間柄なら「名」で呼び合うのは普通かもしれませんが、特に親しいわけでない場合、一般的には、「姓~さん」、と呼ぶところを、帰国生同士では、「名~ちゃん」、「名~!」、と、「名」で呼ぶ割合が強いように感じる、という話でした。
その原因として考えられるのは、海外においては、「名」+「姓」の順で名前が構成されることが多いからなのでしょう。「名」で呼び合うことが多い結果、「姓」の存在が忘れ去られることも珍しくありません。あんなに親しいのに、実は「姓」を知らないの!?、という例もしばしばです。
こんな話題が突然出てきたのは、今日2/13という日を目前にした勘が働いたからなのでしょうか。2/13は、あまり知られていませんが、「苗字制定記念日」なのです。
この記念日は、1875年(明治8年)に出された「平民苗字必称義務令」を記念するものです。
平民も皆、苗字(姓)を名乗らなければならないというものです。実は、それより前の1870年(明治3年)に「平民苗字許可令」があって、平民も苗字(姓)を名乗って良い、となったのですが、普及しないため義務となったようです。ちなみに、こちらが出された9/19は、「苗字の日」となっています。
ということで・・・、せっかく名前を覚えるなら、「姓」もしっかりと認識しておきましょう。
(Nas)