
今から14年前、当ブログに「国産食品の出荷に詰められる段ボール箱が、多色刷りにグレードUP。長期不況の節約時代にむしろ、華美化してきてる」との疑問を投稿した。
そして2023年の今、すっかりカラフル(?)になった「にっぽんの箱づめ青果」のパッケージデザインについて "思うところ"を綴りたい。
てかw 単刀直入に言って、(日本産の青果箱は)ダサいプリント図柄が多いよね。図柄にすらなってない、単に品種と産地、せいぜい銘柄名を刷っただけのも目立つ。
出荷箱の用途(=詰める目的)が、梱包の主目的を除いたら余りに「事務的」一辺倒。内容がワカりゃいい、と名称を印字するだけ。ニュージーランド産のキウイ箱と比べたら、そっけない



コトは、段ボール箱だけぢゃないのだ。
まったく同じことが、出荷元ウェブサイトの装丁にも言えてる。まずは、みかん箱=三ケ日みかんさん


まあ「地味」だよね💧
下にスクロールしてっても、文字情報中心に「長所の説明、能書き」に誘導するばっかで、クソまじめ。オモしろ味、エンタメ要素にゃホド遠い。これに対して、キウイ箱=ゼスプリさんのサイトは……


まあ「弾けてる」💚 新鮮そうな躍動。美味しそうだし、食べれば栄養が付きそう。
まさに、出荷用の段ボール箱は出荷元組織の体(たい)を表す鏡❕ なのだな。もっと極論を言えば、にっぽん社会の体すら映し出してると言える。つまり、どういうことか。
ゼスプリのキウイは世界に輸出されてて、そこのターゲット消費者(多くは未成年や子育て世帯の青年層)に自作フルーツの素晴らしさをアピールしなきゃなんない。若者は忙しくて文字情報なんぞチンタラ読んじゃくれないから、ネットゲームばりに「色味と動き、オモしろ味」で興味を引く。訴求力はエンタメ度で決まる。
三ケ日みかんは一部がアジア市場向けに出荷されるが、多くは国内消費用だ。国内の箱売りのターゲット層は(冬季に みかんが欠かせないが節約も重視する)年金受給者が主力。みんな日本語をちまちま読んでくれるヒマ人なので、とにかく「詳しい能書き」を挙げつらっては、「こんなに安心、こんなに栄養価が豊富」と長生きしたい老人に訴える。
あまりにも、安易。内向き過ぎるのだ日本の(伝統的な)フルーツ栽培者は。
たらふく年金もらえて悠々なのは今の時代限り。そんな年寄り層の購買ニーズに頼りきってちゃ💧「確実に❕ 未来が無い」ことすら、ワカらんのか❔❔

少しは考えよ。特定の、限りある、間違いなく確実に狭まってくだけの貧小マーケットの固定客層を、やたら漢字の多い、小難しい宣伝文ばっか振りかざして奪い合ってる場合か❔❔ その先は奈落(ならく)だぞ

ちなみに、日本の果物ブランドを販売する組織の多くは協業組合。一方の海外は(中国なども含め)、純粋に宣伝と販売のプロ集団である企業体が担うのが一般的。商品を卸す生産者たちはオーナー株主に収まってる。この違いも、日本のフルーツ産業が「果敢に世界に打って出られない、増産だなんて必死になれない」弱腰体質の、その"財務環境的な"背景にはなってるだろう。
そんな日本の悲壮感とは無縁、若い生産者世帯の活力が みなぎってる🔥フルーツ箱ぉ❕、と言えば 農産大国チリ産のダークチェリー箱




ばかりか、買い付けてる中国側の青果事情筋も「この



ただま、このマンダリンオレンジの例に関して「日本の生産農家をディスる」ネタにするのも、あきらかに💧間違っている。
大量輸出までは出来ないでいる日本産フルーツも「丹精込めた美味しい優良等級品を高級ブランド化して"数量限定"輸出」、というビジネスモデルに関しちゃ、日本の果樹栽培業者の多くが会得してるからだ。その梱包箱は、さすがに日本とてキッチリ「美味しそうな=高級感あふれるカラー刷り



そう断った上で💧ナンなんだが、高級ブランドイメージで高利を稼ごう、なんて安直な企みは日本の生産農家だけが思いつくワケじゃない。むしろ、そんなのは(たとえばアジア圏なら)直感勝負に長ける韓国人あたりが容易に💧思いつくレベル


ぶっちゃけ、おあいにく様だが(ビジネス的に)持続可能な安全牌(パイ)にゃ成り得ない。
フルーツ輸出ビジネスの王道👑たるは、やはり前述したニュージーランドやチリの骨太な戦略を見習うべし。ちまちま"高級ブランド"運営だけに執着せず、毎年毎年の"安定"大量輸出を叶(かな)える「投下リソースに余裕ある増産環境」を整えねばなるない。たとえば人的リソースの視点では、血縁のこだわりを捨て去った、地域&行政ぐるみの「オープンな後継労働者の募集育成と定住支援」も大きなクリアすべき重要課題❕ なのは指摘すべくもない。
=了=
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