すずりんの日記

動物好き&読書好き集まれ~!

たまには職場でこんな話

2005年03月10日 | ちょっとしたこと
昨日、仕事の後、ある同僚と少し話をした。

「最近、勝鞍、無いっすよねぇ」
という、同僚の一言をきっかけに、牧場のこと、仕事のこと、業界のことを話した。
彼は、乗り役なのだが、うちの牧場で毎日何頭かの調教をしてても、自分がどれだけの技術を持っているのか、はたして、今後、他の牧場に行ったりしたときに、自分がどこまで通用するかわからないし、不安だ、と言った。
これだけあちこちで競馬場廃止が言われてもいるし、うちの牧場にただ考えなしに居たって、居る人間みんなが役をもらって高給取りになれるかもわからない。だから辞めろ、っていう訳じゃないけど、
「自分は今後どうしていきたいのか、考えてる?」
って聞いたら、
「そんなこと、考えたこと無いっす。」

年齢的には、私のほうが、「今後のこと、考えてるの?」って突っ込まれてもおかしくないんだろうけど。
やるならやるで、牧場がどうなろうが、自分だけはどんなに苦しくてもこの業界で生き延びてやる!っていうくらいのギラギラしたとこって、若い人には無いよなぁ。
そこまでの覚悟が無いなら無いで、他の仕事で生きる道も考えてたほうがいいと思う。

以前、仕事絡みで、新潟の調教師さんと連絡を取り合うことがあって、その調教師さんの娘さんから手紙をいただいたことを、ふっと思い出した。
ちょうど、新潟競馬場の廃止が決まって、関係者のみなさんが、今後の行き先とかの話し合いを、自治体と行なってたときだ。
ご本人の承諾は無いですが、ちょっと紹介させていただきます。

「自分の気持ちの中では、競馬が在って当たり前、馬がいることも当たり前と、まるで空気のように、いつも在るもの、と考えていたのだと思います。
しかし、突然の県競馬廃止で、今まで自分のまわりに当たり前のように存在していたものの大切さ、それを守って行くということの難しさ、それが簡単に消えて無くなってしまうものだということを目の当たりに体験致しました。とても悲しく、悔しいことです。(中略)これから廃止路線をたどろうとしている全国の地方競馬場のことや、競馬廃止により多大な影響をうける馬産地のことを、1人でも多くの方々に知ってもらい、今一度、考え直すための良いきっかけになってもらえれば、と願っております。」

この手紙をいただいたときには、数年後、こんなに地方競馬廃止が進むとは、まだまだ思っていなかったなぁ、としみじみ思うだけでなく、いろいろ考える今日この頃です・・・
コメント
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