すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

愛すべきわがまま者たち~番外編~

2012-09-01 19:03:58 | ひとりごと
 劇団の仲間は個性的な面々が多いが、類は何とやらで、プライベートな友人たちも結構面白い。
 先月末、彼が初めて家に来た日、駅で見送りをして汽車が出たのと同時に、反対側の汽車から降りてきた同級生とばったり再会した。
 みずほちゃんとは、高校から大学まで一緒だった友人だが、最近ではほとんどメールのやりとりも忙しくてしていなかった。彼女の家はその駅周辺ではない。だから、この駅を使う事は普段絶対ない。そして出張などなら自家用車で行くはずである。つまり、県外などに出かけて、特急が止まるという理由以外使わないのである。
 そんな彼女が年に1回だけ、県外の友人と遊んだ帰りに、偶然会うなんて凄い事だ。しかも私も、駅に用事など普段ないのだからお互いに
 「・・・・?????」
である。
 迎えが来ていたので詳しくは話せなかったが、とりあえず彼を送りに来たのだとだけ伝えた。
 その彼女と今日、時間を作って食事をした。まだ何も決まってないのに、彼女は大きな花束を抱えてやってきた。ちょっと、こっぱずかしかった。でも、ありがとう。
 彼女と会った3時間の間、正味私の「報告」は15分くらい。後は、彼女の最近までの結婚の苦労話(・・・って、婚約した私にまず話すかな(笑))、ハマッテいる韓国ドラマのストーリーと、観た映画の話だった。うんうん、みずほちゃんワールド全開だ。
 私が彼女に彼の話をする中で
 「お母さんに嘘だけはつきたくなかった。」
という話をした。つまり、行き先と会う人だけは嘘をつかない。Aさんに会うと嘘ついて会ったり、高松に行くといって大阪にいくようなことだけはしなかった。そのかわり、彼の時はぼんやりと「だれか」は伏せた。
 その話に彼女は苦笑いしながら
 「ご~めんね~。」
と言った。何故なら、過去独身時代、彼女は常に私を出汁にしていたからだ。
 彼女の名誉のために言っておくが、嘘をついて「男」と会っていたのではない。彼女はそれほど器用な子ではない。彼女のお母様が「大時代的」なほど厳しい方であったために、映画を観るのにも嘘が必要だったのだ。だから、県外に遊びに行くなんてとんでもなかった。そんなわけで、よく私の家に行くと言っては、友人たちと大阪に遊びに行っていたのだ。
 その彼女が、ある日いつものように私のアパートに電話してきた。
 「明日大阪に行くの。帰りに泊めて。」
ところが、その日は劇団の皆と神戸に出かけて、戻りは遅い予定だった。伝えると
 「え~。今更ホテル取れない~。」
とべそをかくので、
 「ポストに鍵入れとくから、勝手に入っておいて。」
と言った。
 するとそう言ってから
 「友達も一緒だから。」
という。って、その「友達」は面識がない。うちはホテルか・・・。
 「もっと前に言えよ・・・。」
 みずほちゃんだけなら、へちゃらでも、初めての友達には失礼なので、遅い時間から掃除した。そして、翌日遅くに戻ると、すでに布団を敷いて二人並んだ女の子が
 「おか~えり~。」
とお土産のシュークリームを勧めてくれた。
 そんな縁で、みずほちゃんの連れて来た女の子とも、それ以来友達である。まあ、懐かしい話である。
 みずほちゃんのくれたお花は、半分父のお墓にも持って行った。残りは花瓶に。



 共通の友人に「お知らせ」してくれるらしいが、今日の話でさて、どう伝わるのかな??

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コメント (5)
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