魔法のパイプ・ヒートパイプ…函館～北斗市

熱を運ぶには、熱を運ぶためのエネルギーを費やす事があります。
エアコンで暖房して、その熱を送風機で運ぶと、送風機を稼働させるエネルギーがかかります。ヒートポンプで冷温水を作って搬送するには、送水ポンプを用いますが、このエネルギーもまたかなりの量になります。

外部から熱を汲み上げるエアコンなどの事を、ヒートポンプと云いますが、ヒートパイプとは、温熱をそのまま瞬時に移動させるパイプの事を云います。
パイプ内を真空して液体を入れておき、液体部分が熱に触れると蒸発して真空パイプの末端まで瞬時に移動します。

このヒートパイプ技術は公知の事実ですが、一般品と幅広く活用されていませんでした。
今日は函館市と函館工業専門高等学校が主催する「技術融合推進事業化検討会」と云うイベントに参加してきました。

写真は配布された資料ですが70名ほどの参加者が真剣に受講をしておりました。
来賓の函館市の西尾市長さんが、ヒートパイプの事を魔法のパイプと表現されました。
確かに熱い熱湯の熱が1.5mのパイプの先端まで僅かな時間で届き魔法のパイプのようです。

ヒートパイプ技術の汎用性を高めようと、パイプの中を状態変更して移動する作動液を研究しているアクセプターテクノ㈱さんと、地元北斗市に本社のある真空装置製造の㈱菅製作所さんの業者側と、工専の教授や市役所などの行政も加わっての共同研究です。

ファース本部としては、エアコン暖房で得た余った熱を活用して屋根融雪などに汎用できるものと更なる研究を行う予定です。熱搬送にエネルギーを用いる事のない技術ですが、このヒートパイプをステンレスで製造したのが菅製作所さんの素晴らしいわざです。
住宅関連の温熱装置には、屋根融雪の他にも多くの汎用性を感じます。

今日も木枯らしが吹き荒れる函館地域でした。

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