豊かさを求める 会長日誌

家づくりと言う事業を通じ、多くの人々の人間模様を綴ります。

過ぎ去って行く平成28年…函館市~北斗市

2016-12-31 14:45:50 | ファース本部

思い起こせば自分の小学校生活は6年間無遅刻無欠席で表彰された記憶があります。
その分、中学では半分ほどの出席数しかありませんでした。
自分の周辺の生活環境で生き方が大きく変わるのが現実です。
私は、この中学までの義務教育が学校生活の全てでした。

21歳、東京に出て独立し、試行錯誤しながらも充実した時期であったように思われます。
31歳で北海道の郷里に転居して、家づくりの研究開発に取り組み始めました。
それからは、時間の過ぎゆき速さを意識する暇もなく今日に至っているようです。

工務店経営と住宅の温熱性能の研究開発、全国工務店への啓蒙推進活動などと、自分の時間をとることは殆どありませんでした。
2020年には省エネ事務化となり、ZEH(ゼロエネハウス)が当たり前の時代となります。
今年は7件の特許出願を行いました。私達が為すべきことは次々と出てきます。

とにかく、このように一年間を生き抜き、年を越せる事に感謝をしなければなりません。
元気でいれば明日は必ずやってきます。
どうぞ皆さん方も揃って良い年を迎えてください。
写真は先般、機上から撮った富士山ですが、いつも私に勇気を与えてくれる日本一の山です。

この富士山と一緒に、一年間で出会った方々の笑顔が目に浮かびます。
関わっていただいた皆さんに心よりお礼と感謝し、今年最後の社長日誌と致します。

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何だかんだで1年が過ぎて行く……北斗市

2016-12-30 14:54:27 | ファース本部

家中の全てを同じ温度の家づくりを行なう。
それも省エネで輻射熱暖房で。
写真は先日撮った大沼のゲストハウスのコントロールパネルです。
これは天井裏に設置されたエアコンでの暖房空間です。
それには断熱材、ガラス、換気扇、空気清浄、調湿などの機能を高め研究開発を行っています。
このファースの家は、いま全国各地に建築されている。
今日は、風邪気味で妻からの外出禁止令が。
ゆっくりと休養しています。
明日からまた研究開発の時間を過ごす事になりそうです。
何だかんだで1年が過ぎて行くのですね。


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頑張ってはいけない時もある…北斗市

2016-12-29 15:20:18 | ファース本部

「頑張ります!!」
威勢の良い「頑張ります!」は、聞いていて此方も元気が湧いてくるものです。
しかし、頑張ってはいけない時もあるのです。
肩の力を抜けるときは絶対に必要です。

私は、自分自身に頑張って生きていると云う意識がまったくありません。
だから私は、「頑張ります」と云った事もありません。
私は、良い家づくりに必要な部材や技術を開発するために常に意識しています。
いつの間にか、それが私のライフスタイルになっているようです。

興味があるから見聞きする。
見聞きして閃いたことを具現化しようとしますが、その多くが上手く行きません。
何度も繰り返してチャレンジすることは頑張っているからではありません。
それは私にとって極めて自然なことなのだからです。

映画、テレビドラマ、本は多く読みます。
録画したNHK「自然紀行」は好きな番組のひとつです。
観光地でない海外などに行くのも異なる視線から観察できるからです。

今日は月刊コラムの原稿を執筆しながら、実験中のデータ分析をしておりました。
写真は樹脂サッシより、断熱性能の高いアルミ断熱サッシの実験中のモノです。

私は、決して頑張ってはいないのです。
これは、自分の自然体のライフスタイルだからです。

だけど人並みに肩は凝り、目も霞みますが、それも自然の成り行きなのでしょう。
だから今日も頑張ってはいません…

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景気の気は気持ちの気から…北斗市

2016-12-28 15:49:14 | ファース本部

景気動向などとの言葉をマスコミなどでは時々耳に致します。
「景気」を辞書で調べると「売買取引などの経済活動状況」、「経済活動が活気を帯びている」好景気とは「景気が上向く」「景気が回復する」「景気のいい店」など使い方があり、つまりお金の周り方に活気があり、威勢の良い事の意味です。

一方では出会う人が不況だと嘆く声も聞こえてきます。
不況を嘆く人がいる中で飛行機やホテルはどこもいっぱいになっている現実もあります。
日本人は600兆円以上もの預貯金があり、その多くが65歳以上の高齢者だと言います。

先般は、7000万円もの預貯金があるとされる85歳のお爺さんが、寒くて崩れそうな家に住んでおり、その爺さんに話を聞く機会がありました。
「お金があるなら家を温かくしませんか?」と訊ねたら「家のリフォームより、金が無ければ老後が心配だ」との答えが返ってきました。85歳で老後の心配とはね。

彼は、お金を持っているから、私達のような人も寄って来て、貧乏な年寄りには誰も近づかず、哀れな死に方をすると思い込んでいるようでした。
いわゆる社会的な不安要素が深く根付いているようです。
信頼される社会保障が担保されれば、高齢者も預貯金などせずにお金を使うのでしょう。

600兆円、国家予算の7年分もの金を市場に回すと確実に好景気となります。
この預貯金の他に国債などと市場に回らない資産もあります。
この停滞資産を市場に回す政策を実践すると景気は一気に改善されることでしょう。
これは一過性でなく、お金が回ると税収も増えて社会保障も充実します。

不況は常に人の不安な気持ちの中に存在するもののようです。
不況風に曝されると通勤サラリーマンの背広までもヨレヨレに見えるものです。
基本的に日本人は金持ちなのです。
覇気、ヤル気、希望を持って活動すると不況風は、完全に吹き飛ばす事も出来そうです。

さて、今日は弊社福地建装ファース本部の仕事納めで、これから社員忘年会に出席します。
スタッフには、不安を取り除き、覇気を与える会に致します。

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省エネ基準と義務化・ZEHについて…函館市~北斗市

2016-12-27 18:12:23 | ファース本部

私達は、お施主様を純粋に「暖かい家に住んで頂きたい」の思いから様々な断熱方法の開発に取り組んできました。
昭和55年に告示された省エネ基準には、見聞きしたことのない数字ばかりが書いてあり、そうする事で何処まで暖かくなるのかなど、判断出来なかったのです。
当時は「省エネ基準」より「暖かさ基準」との云い方が解り易かったのかも知れません。

2020年からは、私達が30年前から実践してきたその省エネ基準が義務化となります。
そもそも義務化になるから断熱性能を向上させるとの発想は間違っています。
住む人に快適な暖かさを提供し、それによって病気になる確率が低くなり、医療費負担の軽減に貢献し、ついでに省エネとなり、地球温暖化防止にも寄与するのです。

行政指導での省エネ基準、省エネ義務化には、先ず住む人の幸せづくりの信念が先決です。
地球環境やエネルギー事情を大局的には、省エネ義務化やZEH(ゼロ・エネ・ハウス)が必須となるのでしょう。それは、先ず住む人を幸せに出来る前提がなければなりません。

補助金狙いの家づくりでは一過性に終わってしまいます。
省エネ基準や省エネ義務化だからとする家づくりは、出来る家に魂が宿らないのでしょう。
ZEHに関しては温暖地では簡単にその基準はクリアーできます。
私達のファースの家標準仕様に太陽光発電を付けると、ほぼそのままZEHとなります。

北海道は、外気温が低いためZEH仕様にするため、太陽発電パネルの数が膨大となります。
一応、「ニアリーZEH」と云う、本州よりハードルを低くした仕様があります。
それでも外気温や降雪などで施主には、対価に見合わない負担を強いる事もあります。

私達施工業者は、あくまでも住み手側の立場で、より良い家づくりを提案する事を優先されるべきでしょう。
私達は「ゼロ・スマ・ファース」(画像)と云う独自仕様も用意しています。

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窓の結露と対策法…函館市~北斗市

2016-12-26 17:43:39 | ファース本部

私は、無料住宅相談をインターネット活用で行っています。
毎日多くの方々から相談が寄せられます。
今日は、四国の方から窓の結露の相談がありました。

施工したビルダーは、「価格は高いが断熱性能の良いサッシなので結露などは起きませんよ」と太鼓判を押された家の窓だそうです。
ところが数日前には、居間の窓ガラスとサッシ枠に流れるような結露で驚いたとの事です。

結論から云って「結露の生じない家はありません」と先ずは断言しておきます。
暖房時において行政指導の温湿度は、室温20℃、湿度50%と云われております。
北海道では家の断熱気密をしっかりと行い、常に24℃前後と高めするのが通例です。

ともあれ20℃、50%の時の露点温度(結露の生じる温度)は、9.3℃です。
つまり9.3℃以下の部位には結露が必ず生じます。
この室温20℃の部屋に洗濯物などを干すと一気に湿度が80%くらいまで上がります。
その時の露点温度は16.4℃ですから室温20℃から僅か3.6℃低い部分に結露が出来ます。

外気温が低くなれば、どのような高額で高性能ガラスとサッシ枠を取り付けても、室内で湿気をたくさん放出した際には写真のような結露が確実に生じてしまうのです。
高性能サッシを取り付けた場合は、室温でサッシ温度をあげるようにすべきなのです。
カーテンなどは、湿気を通し、室温を遮るため、窓の結露を助長させてしまいます。

窓の結露は室内環境で自然と消えますが、その結露水が壁の中に染み込む事もあります。
特に内壁を通り抜け、グラスウールの外側部分に結露することが最も厄介な内部結露です。
このような内部結露は、想像しただけでも事後処理の難しさを誰もが理解できます。

私達のファース工法は、室内で湿気を出しても断熱材のスキン層で湿気を遮り、その湿気を調湿材に吸着させ、調湿作用に活用する方法を講じています。

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快適な暖房空間の四大要素…函館市~北斗市

2016-12-25 12:18:33 | ファース本部

暖房機の周辺だけが暖かい家は、真の暖かい家とは云えません。
家が暖かいとは、家中の何処へ行っても暖かいから「暖かい家」なのです。
だからと云って家中の何処にでも暖房機を設置していたのでは、家が暖かいのでなく、暖房機が暖かいのです。

快適暖房の四大要素で暖房快適度数が決まると云われます。
1・湿度が20℃から25℃。
2・湿度が40%から60%。
3・空気の動きが毎秒12センチ程度。
4・輻射熱量が限りなく100%に近い事。

この四大要素の1と2の気温と湿度は誰でも分かります。
3の空気の動きとは、空気が1秒間に15センチ程度の動いているという事です。
外部温の影響で窓が冷やされコールドドラフトと云われる現象が起きます。

冷えた空気が重くなって下に下がり、床面の空気を反対側から押し上げる作用です。
全く断熱性能のない家ではコールドドラフトの速度が60センチを超えて足元が冷たく不快になります。
全く空気の動かない部屋も決して快適ではないのです。

4の輻射熱とは、床面、壁面、天井面から放射する熱で、室温とすべてが同温になった時が100%と云うことになります。これは優れた断熱と気密性能が必要です。
暖房のクオリティを高めることは、住む人のカラダを健康に保持ためにも極めて有効だと云われます。
省エネ住宅は、そのまま健康住宅とも断言できそうです。

ファースの家は、この四大要素をとことん突き詰めた温熱性能を有しております。
今日は函館市内にこのファースの家の地鎮祭を行って参りました。(写真)
ファースの家が出来上がると、真冬でもエアコン暖房なのに薄着で過ごせます。
全国各地の最寄りのFAS加盟工務店でご体感してください。

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「芸術とは何か」…東京都内~羽田空港~函館空港~北斗市

2016-12-24 16:06:54 | ファース本部

インターネットで「芸術とは何か?」と検索すると実に様々な理屈が語られています。
まとめますと「芸術とは社会的な価値を創造すること」との結論に至ります。
すると、その「社会的価値とは何か」も調べる事が必要となってしまいます。

芸術の社会的価値で、お腹はいっぱいにならないでしょう。
私は、芸術(アート)とは人間のカラダを内側から温める感性の栄養剤だと思っています。
芸術(感性の栄養)を欠乏する人の多くは、背中が丸まって生気を発しておりません。
そもそも本当の芸術で金持ちになれる確率などは宝籤の当たり券と同じだとも云われます。

昨日は東京都内の四谷三丁目で長男が経営する「総合藝術喫茶・茶会記」の忘年イベントに参加してきました。写真は、その会場で披露された演舞で高名な書家の先生が、巨大な紙に描いた文字の上で舞っている光景です。まさに見る人を圧倒させる演舞です。

芸術とは「人は何故生きているか」の哲学的な一面を想沸させる動機付けにもなりそうです。
私のような企業経営者は、芸術と縁遠いところにいなければなりません。
会社は社会貢献しつつ、企業利益を上げることが求められます。

自分の会社が利潤をあげることは、ライバル企業の利潤を減らしていることになります。
新しい製品開発を行えば、従前の商品を製造販売していた人の生活を脅かすことに。
事業リノベーションは、多くの利害関係に伴う摩擦を生じさせてします。
「感性の栄養」アートには、いたずらに摩擦を引き起こす事もないように思われます。

長男は、日本で最初に全国各地の気象情報を入力した熱計算ソフトを作成した腕利きのSEなのですが、既得権益、人間性の無機質化などに気付き、茶会記を始めたのでしょう。
茶会記(さかいき)に参集する人々の殆どは、誰もの瞳が柔らかく輝いておりました。

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天皇誕生日と40年の歳月…市川市~東京都内

2016-12-23 15:53:11 | ファース本部

私達は、否応なしに年齢を重ねて参ります。
齢とともに身体にも衰えが生じてくるのは自然の摂理なのでしょう。
私達の身体と同じように建造物や樹木などは、経年劣化するものまた同じです。

しかし年月を経た建造部には、それ相応の風格や風合いを伴うものです。
欧米なのでは、古い建造物ほど付加価値が高まる文化があり、我国も大いに学ぶべきです。
人は、年齢を重ねて経験を積みますが、その積んだ経験を過剰発信して嫌悪されます。

変わりゆく時代には、高齢者の経験を活かせる場合と邪魔な事が半々にあると云われます。
人の慎ましさ、謙虚さ、優しさは、他人から自然に畏敬の念でとらえられます。
経験者のアドバイスを必要とする機会にこそ、経験から得た情報を開示すべきです。

今日は、「天皇誕生日」祝日。陛下のご健康を祝するとともに国民への優しさにも敬意を。
その祝日のプライベートタイムを、40年前のトビ職時代に住まいしていた家の大家さんで、千葉県市川市の山本良次さまご一家を訪問してきました。

写真は、私の隣が奥様の恵美子さん、ご子息奥様の説子(せつこ)さん、ご主人の良次さん、そして現在の家長、山本敏弘さんです。山本家は農業経営者です。
中山競馬場の近くで法華経寺の北側にありますが当時は、大家さん山本家の大きな庭でトビ職の仲間達が集合し、現場出発の起点でもありました。

この市川を後にして北海道上磯町(現北斗市)に福地建装の本拠地を移してからは、早40年近い歳月が流れました。ファース工法の起源となった場所でもあります。
この山本家とは、千葉県と北海道と離れていても家族付き合いは、当時と変わりません。

何故にこんなに長い付き合いが出来るのかを思考してみると、それは相互に慈しみ合っているからだと思われます。
国民の多くが天皇陛下に畏敬の念を持てるのは、それ以上に陛下は国民に対する慈しみの念を大きくしているからだと思えます。

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アルミ断熱サッシと大学との共同研究…北斗市~函館空港~羽田空港~東京都内

2016-12-22 19:33:59 | ファース本部

現在は「はこだて未来大学」との「雪の積もらない屋根」の降雪予測センサーの共同研究を行っております。
未来大学はまさに未来に向けた色々なIT技術の研究している大学です。
「雪の積もらない屋根」は、雪が降ってから電源を入れても遅いのです。
数時間前から熱を入れて屋根面を温めておき、雪が屋根に触れた瞬間に消える仕組みです。

未来大学では、そのような研究を行う先生達も多く存在しており、この「雪の積もらない屋根」を卒業論文テーマにする学生もおります。
私達のような民間研究では全く予想もできないような技術情報を持っておりました。
今年中に準備を行い、降雪時期には様々な実験を行えそうです。
「降雪地のファースの家には雪が積もらない」としたいものです。

一方、弊社ファース本部では、独自の研究と実験も同時に行っております。
写真は、北斗市本社の敷地内に作った実験ハウスに取り付けた断熱窓です。
樹脂サッシとアルミサッシでは、誰もが樹脂サッシの断熱性能が高いと思う事でしょう。
弊社が開発した断熱サッシは、外も中もアルミ製(左)です。ちなみに(右)は樹脂サッシです。

断熱サッシでは、アルミと樹脂の複合サッシがあります。
また最も断熱性能の高いとされる樹脂サッシ(中に補強金物が入っている)があります。
樹脂の1,000倍も熱を伝えるアルミと、同じアルミだけの断熱サッシをつくりました。
勿論、いろいろな細工を行っております。

樹脂サッシより断熱性能が10%以上も高く、今後の断熱サッシの在り方を変えるかも知れません。
このような事象メカニズムを、大学などの研究機関で解明して頂くことになりそうです。

今日は午後から移動して東京都内の建築組合の役員会の納会で講話を行ってきました。
参加者が大工経験者の60歳代、温熱関連の内容は理解できない様子なのでエアコン暖房の使用法に内容を切り替えました。温熱性能の話は難しくて面白くないのかもね……

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冬でも快適なエアコン暖房が出来るのは…北斗市

2016-12-21 18:00:40 | ファース本部

エアコンでの暖房は、不快で非効率だと云われ続けてきました。
外気温が下がり室温を上げるためにエアコン暖房稼働させると、例えば外気温0℃の時は、室外機の冷媒ガス温度は-10℃なるような特性を持たせています。

エアコンは外気に-10℃低い冷媒ガスを触れさせ、その10℃をエアコン室内機に汲み上げ、室温に10℃加温する装置です。従来のエアコンでは、外気温0℃で冷媒ガス-10℃だと、たちまち室外機のフィンが凍ってしまい、熱を汲み上げられなくなります。

これを、フィンが凍るのを事前察知して、冷媒ガスを瞬間的に熱する技術が出来ました。
フィンや冷媒ガスを熱するのは電気ヒーター、室温フィードバック等と、色々ありますが、エネルギー消費効率を上げるため、各メーカーが競争しています。

室温5℃の部屋でのエアコンは、その吸い込んだ5℃に10℃加温し、吹き出し温度が15℃。家に断熱性能が乏しい場合は、家の隅々から熱が逃げてしまうため、この吹き出し温の15℃を上昇させることが難くなります。
この時は、極めて悪いエネルギー消費効率となり、膨大な電気量を消費しています。

断熱住宅では、室温5℃を吸い、15℃で吹き出すと事で、速やかに室温は吹き出し温度の15℃に近くなるため、それを吸い込むことで25℃放出の暖房温度となります。
エアコン暖房は、頭上を温風が撫ぜ回す不快なイメージがあります。
これは断熱性能の伴わない家でのエアコン暖房の事なのです。

ファースの家のような断熱性能の高い家では、エアコン温風で床面、壁面、天井面を温め、その温まった面からは輻射熱で放散されてきます。
この輻射熱の量が多いほど暖房の快適度数が高くなります。
写真はファース本部のゲストハウスで7mの吹き抜けでも上下温度差が3℃です。

エアコン暖房の快適さは、家の断熱、気密性能と比例すると云えます。
明日からまた寒くなりましが、この寒い時期にこそ、エアコン暖房が標準装備でクオリティの高いファースの家の暖かさを、お近くのFAS加盟工務店が建てた家でご体感ください。

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強い男の流す涙…北斗市

2016-12-20 18:07:32 | ファース本部

今日は、大工さん達と作業場の改修工事や「雪の積もらない屋根」の点検作業で屋根の上で作業を行っておりました。
仮設足場を上がったり下りたりの作業なのですが、とび職時代を想いうかべます。

その昔、うっそうと広葉樹の繁る山深い林道の橋梁施工現場で私の仲間の若いトビ職が亡くなりました。
工期が迫り、突貫工事で大雨の中の作業でしたが、彼は、雨で緩んだ沢の土に足を滑らして深い谷底に滑落してしまいました。

親方の指示で、我々工事現場の全員が木板で作った台に彼を乗せ、手渡しで谷底から運び上げ、救急車の入れる道まで担ぎ出しました。
顔色をなくした彼に親方は、鬼のような形相で「死ぬなよ!」と叫んだのですが。
街から上がってくる救急車を待つ事もなく彼の息は絶えてしまったのです。

彼は私より3歳年上、とんでもない暴れ者で、何回も暴行事件を起こした事もありました。
一方でとても人情に厚く、ひとの面倒見の良い男でもあります。
15歳だった私は、飯場の炊事のオバサンの手伝いで、深い沢まで水汲みをするのですが、急な坂道を、バケツを天秤に担いで登る作業に、彼も付き合う事が何度もありました。

両親の顔の知らない彼は、15歳から親方に拾われて飯場暮らしとなっておりました。
粗暴な性格ですが仕事の時は、とても一生懸命で私とチーム組んでおりました。

息をしなくなった彼の頬に自分の顔の頬をあて、剛腕、豪快で寡黙な人で通っていた親方の顔は、雨の滴と一緒に滴り落ちる大粒の涙が。

足場の上に登り、現場で働くスタッフの無事を願いつつ、今は亡き親方。
強い男が流す涙を鮮明に思い浮かびます。
声を出すこともなく、強い男の流す涙には、強い心の絆を感じさせたものです。
30人の荒くれトビ職人を束ねる真の経営者の姿なのかも。

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研究開発の動機とは…函館市~北斗市

2016-12-19 15:43:30 | ファース本部

無いものを創り出す動機は、様々なケースがあると思われます。
お母さんが忙しく働く姿を見て、少しでもラクに家事の出来るように思考した家財道具。
現場で作業する大工さんの作業能率を上げるために考案した工事道具などもあります。

大手のメーカーの殆どには、研究開発部署があり、専門的な立場から市場調査、研究、開発などを行っております。企業保持や企業繁栄には研究開発が不可欠となるのでしょう。
私達地域工務店の多くは、大学や研究所、メーカー研究室で開発された技術を上手に活用することが多いかと思われます。

私達は、常にお施主様のエンドユーザーさん、工務店のサブユーザーさんと接しています。
そのような立場では、研究室での研究内容と視線が異なる場合があります。
研究の専門家と現場に立つ立場の人々の情報交換はとても重要となります。

今日は名古屋から三菱化学株式会社の岸本学さま(中)、東京からタキロン株式会社の磯永聖次さま(右)にご来社頂きました。
ファース本部は、高性能住宅のハード構築を行っておりますが、その殆どが、大手メーカーとの共同研究が必須となります。
お二方は、私達が現場で行っていることを徹底把握しようとの意気込みが伺えます。

両社は、日本を代表する大メーカーですが、どんなに大きな会社でもお一人お一人の人間で形成しております。
まずは人間同士の信頼構築から新しい技術を解きほぐしてゆくことになりそうです。

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和室で知る日本人の在り方…北斗市

2016-12-18 13:07:53 | ファース本部

今日18日は、亡くなった母の月命日です。
檀家寺のお坊さんが母の仏前で読経を唱えて頂きました。
この時ばかりは畳の上に座布団を敷いて正座することが望ましいのでしょう。

畳の座敷に上がる際には、靴下(本来は足袋)を履くのが礼儀だそうです。
和室に裸足で入り込むのは失礼な行為だと云います。
畳の縁は踏まないようにする。座布団には勧められるまで座らない。

和服を着込んで和室を使う場合は、その作法くらいを身につける必要がありそうです。
この面倒な習慣作法による日本文化の根源には、人間力を高める効果があると云います。
洋式生活は、和室のような煩わしさはありません。
とても便利で合理的な生活が営めますが、その煩わしさを緩和した分が無機質となります。

暮らしの中に和風文化のあることは、日本人の私達に諸外国の方々が持ち得ない独自のマナーが身に付きます。日本人の行儀の良さは、この和の文化から来ているようです。
和服を着る機会は、とても少なくなり、生活習慣が合理的で事務的になった気もします。

日本の技術は正確で精度が優れているのも、和の文化を身に付けた影響とも思われます。
家づくりを思考する方は、少しでも家の一部に和風の空間や雰囲気を取り入れて頂きたいものです。畳、和障子などは、日本人の潜在した和心を引き出してくれそうです。

私は、少年時代に両足首に大怪我をしてから正座をすると激痛が走るのですが、毎朝、毎晩、自宅やホテルのベッドで数分を正座しています。
今朝はお坊さんの読経中を痛みに耐えながら正座でした。
和式で過ごすことは、日本人である事の意義を教えてくれそうです。
写真は体感宿泊の出来る天然温泉つきゲストハウスの「げっかそう」の和室です。

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日本独自の匠の技を…函館市~北斗市

2016-12-17 14:53:05 | ファース本部

年輪はその数で樹齢を見て取れます。
その年輪の間隔は、その年の気象状況をも読み取る事が出来ます。
丸い年輪の切り口の南面方は、その間隔が北面より広くなっています。
更に年輪の間隔からは、その樹から見た東西南北の状況を読み取る事も可能です。

樹木は、南面に向いていても、その方向に大きな日陰があれば、西か東から太陽の恵みを取る機能が、本能的に備わっているそうです。
年輪の中心を持つ角材を「芯持ち材」と言います。

芯の周りから引いた4面は全て「板目」と言う雲形状の模様となります。
年輪の芯から外れた部位から取った木材は、裏表が雲形の「板目」となり、左右両面が平行に並んだ「柾目」模様となります。

大工さんの匠の技とは、この年輪に目を読む事がとても大きな要素となります。
柾目と板目の模様など、部屋ごとに木の目の表し方も重要ですが、もっと大切な事は、その木材が仕口(木材の切り口)を組んだ時、強度の構造的な絡みがあるからなのです。

木造の家づくりは、土台、柱、梁、桁などと木材を上手に組み合わせて構造物に致します。
「ホゾ」と云う特殊な仕口で組み込み、釜継ぎ、追っかけ継ぎ手、などと様々な仕口の種類がありますが、その木の目を読んで確実に絡まり剛性を増す継ぎ手とします。(写真)

木材はどんなに乾燥させても長い期間で更に乾燥収縮を致します。
その収縮度合いが木の年輪、木の目などで大きく異なるからです。
このような日本独自の大工さんの匠の技は、プレカットと云われるコンピューターで図面があれば自動的に仕口カットされて供給される時代となりました。

鉋で滑らかに仕上げる方法と、チョンナと云われる、土を耕す鍬を小さくして刃の部分に丸みを付け、丸いへこみで仕上げるチョンナ仕上げは、ひと削りごとに大工さんの思いや感性、その時の体調なども浮き出ます。
人間の技の究極が手刻みの家づくりだったようです。
何とかこの伝統的な大工さんの匠の技を継承して行きたいものです。

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