江戸の退屈御家人

世の中のいろいろ面白いことを野次馬根性で・・・・

映画  謝罪の王様 を見る。

2013年10月10日 21時05分02秒 | Weblog
渋谷で いまはやりの「謝罪の王様」という映画を見た。1800円をシニアだと1000円也。おれもいよいよ老人の仲間入りか。

この映画は、脚本が あの アマちゃんの宮藤官九郎。彼の爆笑エンターテインメントだって。

官九郎の名前は知っている。何しろこの半年間、面白いものだから、毎日八時から 「アマちゃん」 を見ていたから。おかげで生活のペースが狂ったよ。

 監督 水田伸生、主演 安部サダオ というが吾輩は知らないが他に「舞妓Haaan」とか「なくもんか」チーム等実に多数の人間が映画作りには関係するのだと、今回やっと分かった。映画なんて数人の裏方と俳優数人の中小企業と思っていたので、大企業的人材の配置とバックを見て、目からうろこの感じ。

現在、土下座で謝るという文化というか社会的弊害とかが言われており、先日NHKのクローズアップ現代でも放映していた。

NHKがここでとらえる視点と、爆笑エンターテインメントとして商業映画とは、若干スタンスが違う。

この映画は人間の善意の面を強調しているが、そのためのコンサル「東京謝罪センター」をたちあげて、その所長=安部サダオと、ちょっと訳ありの美人女子大卒生=浅田真央ちゃんが助手で2人して、一生懸命「お詫び」問題を解決するうちに、面白おかしく脚本家自身の過去の芸能界の色々の経験をちりばめて、どたばた喜劇を描いている。

 七つほどのケーススタデイをオムニバス風に、面白おかしく、弁護士を立てた本格的訴訟に行く前に、土下座による誠意誠実を表現することにより、紛争解決し、涙に笑いありのハッピイエンドを書いている。「誠意とは言い分を聞くこと」という決め台詞は まあそうだろうが。

 架空のアマン国?を作り、そこの王族と日本の文化摩擦事件を大きく扱っている。
ブータンに似せた国の皇太子がお忍びで浅草を歩いているとき、偶然日本の映画撮影隊に通行人として手伝わされ、その絵が本国で放映。これが皇族の肖像権侵害、酒類飲酒禁止、肉類摂取禁止等などで懲役90年となるところから、架空国に謝りに行く。その際、日本的な最強の謝りを表現すべく「土下座」をする。
 しかし土下座が現地では最大の侮辱表現であるとか。

 そこから、異文化摩擦と文科大臣の日本的行跡をおかしく描き、、文科大臣、外務大臣、総理大臣まで謝罪に行くが、常に、土下座の持つ意味が正反対で、誤解が増昂して修復不能となる。

 最後は世界の子供共通ののおふざけ言葉、「腋毛ふさふさ自由の女神」というキャッチフレーズと踊りが先方国への最高の謝罪の表現と理解され解決した。
 
 しかしこのようなおふざけ言葉と踊りは、日本では噴飯もの。日本側では、こんなのやっていいのかという、土下座謝罪文化のアンチテーゼ性を示している映画のエンターテインメントの世界のようだ。

だが、日本の現実の土下座問題は、もう少し、陰湿ないじめ的品性劣等的嫌がらせの面が多いような気がしたがね。

 エンタメ爆笑映画だからまあそういう程度だろうが、宮藤官九郎くんには、もうちょっとパンチがほしかったね。





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