はい今晩は、鉛筆ですーぅ。
予告通り、今回から、今から10年前、僕が20歳のときに書いた戯曲、『ヒストリー・ダイアリー』を再発表します。
これは、僕が大学2年の夏の学園祭のときに、(スタジオではなく)教室で上演したときの台本です。
今読み返すと、内容薄いし、無駄が多いしで、最悪です(苦笑)。
でも少しだけ、光るところもあります。そこを読み取って頂ければと。
では少しの間、お付き合いください。「ヒストリー・ダイアリー」。
『ヒストリー・ダイアリー』
"HISTORY DIARY" 登場人物
臼井耕平 ~KOHEI USUI~
真芝由里 ~YURI MASHIBA~
及川真二 ~SHINJI OIKAWA~
結城まもり ~MAMORI YUKI~
SCINE.1 はじまりは、その日の夕方
時刻は夕方。臼井耕平・真芝由里の二人は、町の公園にたどり着く。
二人は、一日中歩き回って、疲れている。
由里は、疲れを見せまいと気丈に振る舞っている。
一方の耕平は、少しうんざりした様子。
由里はそこにあったベンチの表面を手で払い、ストンと座る。
耕平も遅れて、由里とは少し離れたところにあるベンチに、ややかったるそうに座る。
耕平「・・なあ、もうあきらめようよ」
由里「(強く)イヤ」
耕平「・・・。・・・あー腹へった~~ッ! ・・・(由里に)腹へった」
由里「もうちょっとガマンしてよ。次行ったとこで、多分見つかると思うから」
耕平「んなワケねーだろーっ? 今日、朝から賃貸よんで、一日中不動産まわって、それでも見つからなかったんだぜ?」
由里「・・・」
耕平「・・だから最初言ったろ? 月三万じゃ無理だって・・」
由里「無理じゃないもん。絶対どこかにあります」
耕平「無理だって! そんなのあったら、オレが真っ先に引っ越してるよ」
由里「・・・わかんないじゃない。次行ったら、そこにすごい掘り出し物があるかも知れないよ?」
耕平「だからっ・・・(言いかけて口をつぐむ)」
由里「・・・」
耕平「・・仕方ない・・か、・・・じゃあ・・さあ、・・もう一軒だけ、まわってみるか?」
由里「・・・ゥン、・・・」
耕平は、立ち上がろうと膝に手をかける。
由里「・・・もう一軒でいいよ。・・・それで、今日はあきらめる」
耕平「・・とーぜん(冷たい感じにはならないように)」
由里「・・・」
二人とも、ベンチをそれぞれに立つ。
耕平「・・でも、あんま期待しない方がいいと思うよ」
由里「・・・なんで?」
耕平「だから・・・掘り出し物なんて、そうそうある訳ないんだからさ」
由里「あぁ、・・だいじょぶだよ、きっと」
耕平「自分の住む部屋だろー? ・・ったく・・・ほんと、毎度、いい性格してると思うよ」
由里「・・・(笑いながら)耕平わるいね、いっつもこんなんばっかりで」
耕平「ほんとな、・・・まあいつかまとめて・・・」
ここで二人は退場。不動産屋めぐり、最後の一軒に向かう。
予告通り、今回から、今から10年前、僕が20歳のときに書いた戯曲、『ヒストリー・ダイアリー』を再発表します。
これは、僕が大学2年の夏の学園祭のときに、(スタジオではなく)教室で上演したときの台本です。
今読み返すと、内容薄いし、無駄が多いしで、最悪です(苦笑)。
でも少しだけ、光るところもあります。そこを読み取って頂ければと。
では少しの間、お付き合いください。「ヒストリー・ダイアリー」。
『ヒストリー・ダイアリー』
"HISTORY DIARY" 登場人物
臼井耕平 ~KOHEI USUI~
真芝由里 ~YURI MASHIBA~
及川真二 ~SHINJI OIKAWA~
結城まもり ~MAMORI YUKI~
SCINE.1 はじまりは、その日の夕方
時刻は夕方。臼井耕平・真芝由里の二人は、町の公園にたどり着く。
二人は、一日中歩き回って、疲れている。
由里は、疲れを見せまいと気丈に振る舞っている。
一方の耕平は、少しうんざりした様子。
由里はそこにあったベンチの表面を手で払い、ストンと座る。
耕平も遅れて、由里とは少し離れたところにあるベンチに、ややかったるそうに座る。
耕平「・・なあ、もうあきらめようよ」
由里「(強く)イヤ」
耕平「・・・。・・・あー腹へった~~ッ! ・・・(由里に)腹へった」
由里「もうちょっとガマンしてよ。次行ったとこで、多分見つかると思うから」
耕平「んなワケねーだろーっ? 今日、朝から賃貸よんで、一日中不動産まわって、それでも見つからなかったんだぜ?」
由里「・・・」
耕平「・・だから最初言ったろ? 月三万じゃ無理だって・・」
由里「無理じゃないもん。絶対どこかにあります」
耕平「無理だって! そんなのあったら、オレが真っ先に引っ越してるよ」
由里「・・・わかんないじゃない。次行ったら、そこにすごい掘り出し物があるかも知れないよ?」
耕平「だからっ・・・(言いかけて口をつぐむ)」
由里「・・・」
耕平「・・仕方ない・・か、・・・じゃあ・・さあ、・・もう一軒だけ、まわってみるか?」
由里「・・・ゥン、・・・」
耕平は、立ち上がろうと膝に手をかける。
由里「・・・もう一軒でいいよ。・・・それで、今日はあきらめる」
耕平「・・とーぜん(冷たい感じにはならないように)」
由里「・・・」
二人とも、ベンチをそれぞれに立つ。
耕平「・・でも、あんま期待しない方がいいと思うよ」
由里「・・・なんで?」
耕平「だから・・・掘り出し物なんて、そうそうある訳ないんだからさ」
由里「あぁ、・・だいじょぶだよ、きっと」
耕平「自分の住む部屋だろー? ・・ったく・・・ほんと、毎度、いい性格してると思うよ」
由里「・・・(笑いながら)耕平わるいね、いっつもこんなんばっかりで」
耕平「ほんとな、・・・まあいつかまとめて・・・」
ここで二人は退場。不動産屋めぐり、最後の一軒に向かう。