おっちーの鉛筆カミカミ

演劇モノづくり大好きおっちーのブログです
いろいろ活動してます
そのうち、みなさんにお目にかかれたらうれしいです

『案山子の思い出』

2007年07月31日 00時35分40秒 | 文章塾
「冷たいっ」
「どうした」
「ベンチに座ったのよ。まだ冬ね」
「そんなことより」
「いいえ、そういう訳で、私あんたとはお別れすることにしたから」
「なんで」
「あなたが浮気したからでしょう?だからあたしもしたの」
「どういう事だよ」
「男友達を家に泊まらせたわ。彼と一緒に学校に行くとこ」
「なんでそんな」
「酷いのはあなたよ。もう信じられない」
「信じろって」
「いいえ、あなたは浮気した、証拠はあるんだから」
「そんなの嘘だ」
「もう、あなたの言葉は信じない」
「…俺、泣きそうだよ」
「それも嘘でしょ」
「もういい。俺から別れる。お前とはもう会わない」
「上等よ。願ったり叶ったりだわ。さよなら」

 プーップーップーッ

「なんて。確かに男は家に泊めたけど、今私は独り。これどういう事?」

 プーップーッ…

「ウッ、ウッ、ウッ…もう嫌だ。嫌だぁ。なんでいつもこうなるんだよ?結局最後は独り。俺はミジンコだ。いくら夏は元気に泳ぎ回っても、冬は乗り越えられないで死んでしまう。俺はミジンコだ」

 コンコン、

「?」

 コンコンコン、

「どうしたの?なんで電話ボックスの中で泣いてるのよ?しっかり」
「ぁあ?」
「開けていい?」
「どうぞ勝手に」
「失礼します。変なの。なんで携帯使わないの?」
「俺持ってないもん」
「嘘でしょーっ?」
「携帯は持たない主義なんだ」
「不便な人だねー」
「うるさい」
「…」
「独りにしてくれ」
「ごめん、なんか話すね、えーっと…」
「…」
「今朝なに食べた?」
「何も食べてない」
「嘘っ、不健康」
「うるさい」
「もう涙止まった?」
「お前のせいで」
「良かった」
「どっちでもいい」
「だって泣いてたら空見れないじゃん」
「え?」
「今日晴れてるよ。見てみなよ」
「うるせー」
「ホラ出てきなって」
「あぅ」
「ね?」
「あっ、桜の花びら」
「もう春だよねー」
「暖冬だからだよ。桜は早すぎ」
「そうかな。でも嬉し」

「…」
「なに?」
「神様は案外俺を自由にしてくれたのかもな」
「えっ?」





 今更ですが、再発表。。。

 前半はともかくとして、後半は気に入っています。

 第14回文章塾投稿作品。お題は、「春」。

真夏の恐怖

2007年07月31日 00時15分21秒 | 文章塾
 第18回文章塾用投稿作品第1稿が完成しました。

 今回のお題は、「「夏」で思い浮かぶ文章。ただし恐怖を描くこと」

 であります。

 僕は子供の頃感じた恐怖を繋いで完成させました。

 なのでモデルは自分であります。


 でもまだ投稿はしません。

 寝かせて、推敲・推敲…します

 まだ時間はたっぷり


 ほんとは日曜に観てきた映画の話とかもしたいんだけれども、

 もう寝なきゃ!!

 観てきた映画はパイレーツオブカリビアン。
 IMIさんお勧め。
 のってみた。

 感想は明日以降。


 ではお休みなさーい…