おっちーの鉛筆カミカミ

演劇モノづくり大好きおっちーのブログです
いろいろ活動してます
そのうち、みなさんにお目にかかれたらうれしいです

SUKYSH CLOUD~太陽の降る村~ その3

2011年05月15日 09時28分46秒 | SUKYSH CLOUD
○ファーネスの村への道のり・日没間際

バルシア「……思ったより道のりは遠いわねー」
ライタ「セノンの村の人たち、歩いて半日もかからないって言ってた
   のに」
ボイスカ「このままだと野宿の覚悟もしなけりゃならんだろうな」
ライタ「……ちょっと待って下さい! あそこにポツンと明かりが見
   えませんかっ?」
バルシア「……あっ、ほんとだー! あなた目がいいわね。エンシェ
    ントドラゴンの私よりいいんじゃないの?」
ライタ「デヘヘ……そんなに誉めないで下さいよ。照れるじゃないで
   すか」
ボイスカ「……誰もそんなに誉めてないと思うが……?」
バルシア「日没までには着きたいですね。さあ、急ぎましょう!」
ライタ「おう!」

○ファーネスの村入り口・日没後

ライタ「着いたけど……夜になっちゃった……」
バルシア「……どうしましょう? 今から入れる宿屋なんてあるかし
    ら」
ボイスカ「大丈夫じゃろ。大きめの村らしいからの。入れてくれる宿
    屋の一軒や二軒、きっとあるじゃろう」

○ファーネスの村・内部

ライタ「月明かりでなんとか周りが見える程度ですね。こんなんで宿
   屋が見付かるかなー?」
ボイスカ「わしはランタンを持っとる。火を点けよう」
ライタ「なんだ便利なもの持ってるんじゃないですか」
ボイスカ「お前が持ってないことの方が問題じゃぞ。準備不足じゃの
    ー」
バルシア「私も持っています。点けましょう」

  そこに、視界の向こうから、少女が走ってくる。
  どうやら、何かに追われているようだ。
  少女はライタ達の横をすり抜けて、そのまま走り去ろうとする。
  少女が追われていたのは……数体のからくり人形……
  ……『ロボット』だった!
  ライタはそのロボットに向かい……

ライタ「何故女の子を追う! 彼女が一体何をしたんだ?」
ロボット達「………」
ライタ「答えないなら見逃す訳にはいかないぞ!」
ボイスカ「……ライタ、どうしてこ奴らが「悪」だと決めつけられる
    んじゃ?」
ライタ「師匠! ……だって、こいつらの身体に描いてあるのは『ア
   イガ紋章』じゃないですか!」
ボイスカ「……なるほど……本当じゃ。それなら迷わず嬢ちゃんの方
    に加勢するぞい」

  戦闘開始!
  元々このロボットは激しい戦闘に耐えるプログラミングが
  なされていない為、勝負は早々についた。
  戦闘終了後、少女はライタ達の側までやって来る。

少女「……危ないところを……どうも……ありがとう……ございまし
  た」
バルシア「あなたのお名前は?」
少女「……『キロ』です」
バルシア「キロちゃん、どうしてこんな事になったの?」
キロ「……話せば長くなるんです。皆さん、旅の御一行ですよね。狭
  いですけど、どうぞ、私の家においで下さい」
ライタ「えっ、いいの?」
キロ「……はい」
ライタ「(ボイスカに)宿を探す手間が省けましたね」
ボイスカ「しかしもっと面倒なことに首を突っ込んでしまったのかも
    知れんぞ」
キロ「私の家はこちらです。ついて来て下さい」


久々のオフを満喫しております~
今日は午後から、久々におっしょさんの太極拳に参加します。
稽古、あんまりキツくないといいなあ。

SUKYSH CLOUD~太陽の降る村~ その2

2011年05月15日 00時00分00秒 | SUKYSH CLOUD
ボイスカ「どうしたんじゃ、ライタ?」
バルシア「急に席を立って?」
ライタ「師匠、バルシアさん、これから北に向かいましょう!」
ボイスカ「なんじゃ薮から棒に」
バルシア「どうして? 何があったの? 落ち着いて話をして」
ライタ「……俺の、旅の目的に重要な事かも知れないんです」
バルシア「旅の目的? なーに、それ?」
ライタ「……今はまだ話せません。けれど重大な事なんです」
ボイスカ「例の秘密の目的ってやつか……。まだ内容は話せないの
    か?」
ライタ「はい……そこにたどり着くまでは」
ボイスカ「そこ……という事はライタはどこかに行きたいんじゃな?」
ライタ「……詮索はやめて下さい……」
ボイスカ「しかし、ルプーナの神殿で受けた啓示を覚えているか?」
ライタ「………。はい……『東へ行け!』です……」
ボイスカ「そうじゃ。今、北へルートを変えれば、啓示に逆らう事に
    はならんか?」
ライタ「……そうか……」

  一同、沈黙。

バルシア「……でも大丈夫ですよ。今、ライタ君が北に行きたいとい
    うのも、何かの運命かも知れないですし」
ボイスカ「……運命、か。都合のいい言葉じゃの」
バルシア「でも本当ですよ。ライタ君がこの酒場で噂話を聞いたのも、
    何か大きな力の導きかも知れませんよ」
ライタ「そう考えると、今から北の村へ行くのも、まんざら間違って
   いないように思えてくるな」
ボイスカ「……単純じゃのー」
バルシア「いいじゃありませんか。それもライタ君のいいところです
    よ」
ライタ「それじゃあ……これから北の村に向かうことに、誰も異存は
   ないってことで」
ボイスカ「……わしは少しあるがの」
バルシア「いいじゃありませんか。フィンドゥーマ神の導きを信じま
    しょう」

  三人はセノンの村で一夜を明かし、次の日の昼、
  北の村ーファーネスの村ーへと旅だった。