○キロの家
キロ「その設計図通りに作って下さいね」
キロの祖父の病気の特効役作りが始まった。
何でも必要な機材が一つ足りないということで、
ライタ達はそれを作る役目を任されていた。
……擦った揉んだの後……
特効薬は、ほぼ完成した。
キロ「……あとは、私が、失敗せずに、魔力をこの薬に注ぎ込めば、
この薬は完成します」
キロは、薬と小さな水晶球を前に、呪文を唱え始めた。
ある瞬間、キロは気合いを込めて魔力を薬に込めた。
薬は完成した。
キロ「やったぁ!」
バルシア「早速おじいちゃんに飲ませてあげないと」
キロ「はいっ!」
キロは奥の部屋で祖父と話をしている。
キロ「……おじいちゃん、やっとおじいちゃんの病気が完全に治るよ。
………嘘じゃないったら。本当に治るんだから。この特効薬でね」
キロは祖父に薬を飲ませる。
しばらくして祖父は穏やかな寝息を立て始めたようだ。
キロ「これで大丈夫です。今度おじいちゃんが起きたら、おじいちゃ
んの病気は完全に治っています」
ライタ「……良かったなあ。ほんとに」
バルシア「ねえ? 本当に良かった」
ボイスカ「キロさんとやら、おじいさんは病気になってからどれくら
い経つんじゃ?」
キロ「大体、十年くらいです」
ボイスカ「その間、ずっと一人で看病してきたのか?」
バルシア「お父さんやお母さんは?」
キロ「私が幼い頃にアイグラント帝国の奴らに連れて行かれました」
ライタ「それは酷いな……」
キロ「ゴウリの実がおじいちゃんの病気の薬になると知ってから、ア
イグラントの警備ロボットが現れるまでは比較的安定していまし
た」
バルシア「またアイグラントか……どうしようもない奴らだね」
キロ「ゴウリの実を百個集めればおじいちゃんの病気の特効薬が出来
ると知って、警備ロボットの目を盗んで百個貯めようとしたんで
すけど、その日その日の薬を集めるので精一杯で……。特効薬を
作ることが出来たのも、全て皆さんがこの村に来てくれておかげ
です。本当にありがとうございました」
ライタ「……ほら、御神託破ってこの村に来たのもまんざら無駄じゃ
なかったでしょう?」
ボイスカ「まあ……そうじゃな」
ライタ「あっ……それで思い出した! キロ、この村って、『太陽の
降る村』って呼ばれてるんだろう?」
キロ「ええ、そう呼ばれていますけど」
ライタ「どういう事なんだ?」
キロ「話で話すより、実際に見てもらった方が早いと思います。それ
は、夕方にならないと現れないので、今から寝ましょう。一晩中
歩いて戦って、さらに薬を作る手伝いまでされて、皆さん疲れて
いると思いますから」
ボイスカ「そうじゃな。少し疲れた」
ライタ「キロちゃん、どういう事なんだ? 本当に太陽が降るのか?
俺さっぱり分からないんだけど」
キロ「……全ては夕方に……ということで。風がちゃんと吹くといい
んですけどね」
ライタ「風? どういう関係があるんだ? 教えてくれよ! キロち
ゃん!」
キロ「いいから寝てください。ちゃんと夕方に起こしますから。話は
それからにしましょう」
ライタ「……ちぇっ……分かったよ……そんなにどうしても教えてく
れないなら仕方ない。夕方まで待てばいいんだろ」
キロ「はい。ゆっくり休んでください」
みんな、寝に入った。
○夕方・キロの家
キロ「皆さん、起きてください! そろそろ時間ですよ!」
ライタ「……えぇ? ……まだ寝足りないよ……」
キロ「『太陽が降る』の見過ごしちゃいますよ」
急に飛び起きるライタ。
ライタ「えっ? ほら、バルシアさん、師匠、起きてください!」
ボイスカ「……なんじゃ、騒々しい……」
バルシア「もう起きてるわよ。そんな大きな声出さなくても」
ライタ「じゃあ行きましょう! 『太陽が降る』のを見に!」
ボイスカ「支度くらいゆっくりさせてくれ……」
バルシア「私はもう行けるわ。……ほら、年寄りは支度に時間がかか
るから」
ボイスカ「なんじゃと! 失礼な! もう行けるぞ! 出発じゃ!」
キロ「じゃあ、案内しますね」
昨日、ときぷらの仲間と芝居観に行くつもりだった途中で、ウチの彼女と偶然遭遇してびっくり。
じゃあ当日券でいいから、その芝居一緒に観に行こうということになり。
でも、ときぷらの仲間待たせちゃったり、いろいろ迷惑かけてしまいました。
偶然過ぎて舞い上がったんですが、いろいろ考えて行動しなくちゃならんなあ、と反省。
彼女もむらっちに迷惑かけたみたいって、謝ってって伝えて欲しいと言ってたけど。
彼女には全く責任ないし。
ほんじゃあこのへんで。
ではまた~
キロ「その設計図通りに作って下さいね」
キロの祖父の病気の特効役作りが始まった。
何でも必要な機材が一つ足りないということで、
ライタ達はそれを作る役目を任されていた。
……擦った揉んだの後……
特効薬は、ほぼ完成した。
キロ「……あとは、私が、失敗せずに、魔力をこの薬に注ぎ込めば、
この薬は完成します」
キロは、薬と小さな水晶球を前に、呪文を唱え始めた。
ある瞬間、キロは気合いを込めて魔力を薬に込めた。
薬は完成した。
キロ「やったぁ!」
バルシア「早速おじいちゃんに飲ませてあげないと」
キロ「はいっ!」
キロは奥の部屋で祖父と話をしている。
キロ「……おじいちゃん、やっとおじいちゃんの病気が完全に治るよ。
………嘘じゃないったら。本当に治るんだから。この特効薬でね」
キロは祖父に薬を飲ませる。
しばらくして祖父は穏やかな寝息を立て始めたようだ。
キロ「これで大丈夫です。今度おじいちゃんが起きたら、おじいちゃ
んの病気は完全に治っています」
ライタ「……良かったなあ。ほんとに」
バルシア「ねえ? 本当に良かった」
ボイスカ「キロさんとやら、おじいさんは病気になってからどれくら
い経つんじゃ?」
キロ「大体、十年くらいです」
ボイスカ「その間、ずっと一人で看病してきたのか?」
バルシア「お父さんやお母さんは?」
キロ「私が幼い頃にアイグラント帝国の奴らに連れて行かれました」
ライタ「それは酷いな……」
キロ「ゴウリの実がおじいちゃんの病気の薬になると知ってから、ア
イグラントの警備ロボットが現れるまでは比較的安定していまし
た」
バルシア「またアイグラントか……どうしようもない奴らだね」
キロ「ゴウリの実を百個集めればおじいちゃんの病気の特効薬が出来
ると知って、警備ロボットの目を盗んで百個貯めようとしたんで
すけど、その日その日の薬を集めるので精一杯で……。特効薬を
作ることが出来たのも、全て皆さんがこの村に来てくれておかげ
です。本当にありがとうございました」
ライタ「……ほら、御神託破ってこの村に来たのもまんざら無駄じゃ
なかったでしょう?」
ボイスカ「まあ……そうじゃな」
ライタ「あっ……それで思い出した! キロ、この村って、『太陽の
降る村』って呼ばれてるんだろう?」
キロ「ええ、そう呼ばれていますけど」
ライタ「どういう事なんだ?」
キロ「話で話すより、実際に見てもらった方が早いと思います。それ
は、夕方にならないと現れないので、今から寝ましょう。一晩中
歩いて戦って、さらに薬を作る手伝いまでされて、皆さん疲れて
いると思いますから」
ボイスカ「そうじゃな。少し疲れた」
ライタ「キロちゃん、どういう事なんだ? 本当に太陽が降るのか?
俺さっぱり分からないんだけど」
キロ「……全ては夕方に……ということで。風がちゃんと吹くといい
んですけどね」
ライタ「風? どういう関係があるんだ? 教えてくれよ! キロち
ゃん!」
キロ「いいから寝てください。ちゃんと夕方に起こしますから。話は
それからにしましょう」
ライタ「……ちぇっ……分かったよ……そんなにどうしても教えてく
れないなら仕方ない。夕方まで待てばいいんだろ」
キロ「はい。ゆっくり休んでください」
みんな、寝に入った。
○夕方・キロの家
キロ「皆さん、起きてください! そろそろ時間ですよ!」
ライタ「……えぇ? ……まだ寝足りないよ……」
キロ「『太陽が降る』の見過ごしちゃいますよ」
急に飛び起きるライタ。
ライタ「えっ? ほら、バルシアさん、師匠、起きてください!」
ボイスカ「……なんじゃ、騒々しい……」
バルシア「もう起きてるわよ。そんな大きな声出さなくても」
ライタ「じゃあ行きましょう! 『太陽が降る』のを見に!」
ボイスカ「支度くらいゆっくりさせてくれ……」
バルシア「私はもう行けるわ。……ほら、年寄りは支度に時間がかか
るから」
ボイスカ「なんじゃと! 失礼な! もう行けるぞ! 出発じゃ!」
キロ「じゃあ、案内しますね」
昨日、ときぷらの仲間と芝居観に行くつもりだった途中で、ウチの彼女と偶然遭遇してびっくり。
じゃあ当日券でいいから、その芝居一緒に観に行こうということになり。
でも、ときぷらの仲間待たせちゃったり、いろいろ迷惑かけてしまいました。
偶然過ぎて舞い上がったんですが、いろいろ考えて行動しなくちゃならんなあ、と反省。
彼女もむらっちに迷惑かけたみたいって、謝ってって伝えて欲しいと言ってたけど。
彼女には全く責任ないし。
ほんじゃあこのへんで。
ではまた~