"The cat is out of the bag." とは「秘密が漏れた」という諺で、シンガポールや現地タイでは飛来した2月5日当日の内に日本の沖縄からオスプレイがタイにやって来た事を速報で伝えていました。またアメリカ海兵隊第三海兵遠征軍公式flikrでも少し遅れて2月8日に公式UPされています。
Ospreys arrive in Thailand | III Marine Expeditionary Force/MCI Pacific
海兵隊はコブラゴールド演習への参加に付いて、佐世保の強襲揚陸艦ボノム・リシャールに普天間基地のCH-46D、CH-53E、UH-1Y、AH-1Wなど各種ヘリコプターを搭載して向かいましたが、MV-22オスプレイは自力飛行移動で向かいました。詳細はまだ報じられていませんが、普天間基地からMC-130空中給油機と一緒に飛んでフィリピンを中継点にしてタイまで移動したものと思われます。中継無しでも移動は可能です。
沖縄からタイまで飛ぶ場合、フィリピンを中継すると全航程は約3500km、東シナ海からバシー海峡を通過し南シナ海を一気に横断して直接飛んだ場合は約3000kmあります。ヘリコプターでは困難な自力飛行での長距離移動を問題無く行えるオスプレイは、沖縄県の普天間基地に配備されて以降、韓国のオサン基地、グアムのアンダーセン基地、フィリピンのアントニオ・バウティスタ基地、タイのコラート基地に展開しました。周辺地域で予定されながらまだ飛んでいないのは、日本各地での低空飛行訓練と富士演習場での訓練になります。なおフィリピンでは既に先月の訓練で夜間低空飛行訓練を行っています。
Ospreys conduct low-altitude training in Philippines | III Marine Expeditionary Force/MCI Pacific
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旧型CH46ヘリなら輸送船で目的地に運ぶような遠距離(タイ)でも、オスプレイなら自力で飛行できるということを証明したわけだから、「オスプレイの沖縄配備」が、尖閣奪取を目論む中国に与える「抑止力」の効果は計り知れないほど大きい。
それにグアムやフィリピンそしてタイなど県外どころか国外で訓練を実施ようとしているなら県民にとっては朗報のはずだが、オスプレイに関する朗報は決して報道しないのが発狂新聞。 これこそが発狂といわれる所以である。
以前は「オスプレイの安全性の担保」をオウムのように繰り返し、「島ぐるみオスプレイ阻止」運動の先頭に立っていた佐喜真宜野湾市長が最近トーンダウンした理由は、発狂新聞の見出しに判断力を失い、「安全」と「安心」の違いを混同していたことに気がついたから、と推察する。
ふだん何気なく「安全」と「安心」という言葉を並べて使っているが、そもそも両者にはどのような違いがあるのだろうか。
ビートタケシのの実兄で、明治大学理工学部教授、北野大氏はこのように両者の違いを説明する。
「安全とは自然科学で証明される客観的事実、安心とは自ら理解・納得したという主観的事実です」と。
「科学技術に基づく安全があって初めて、安心できる状況が形づくられる。さらに安心は、コミュニケーションに基づく信頼と言い換えられます。安全と安心を結びつけるものがリスクコミュニケーションになります」(北野教授)
では「オスプレイの科学技術に基づく安全」とは何か。
そう、本来なら「安全」について正しいコミュニケーションの仲立ちをすべき新聞が、デタラメな記事を発信し、読者を不安に陥れている現状では、いつまでたっても「不安の払拭」が出来ないのである。
最新の科学技術の結果であるオスプレイの安全性を、素人に科学的に説明するのは極めて困難である。
したがって、国の専門家集団が検証した安全性の結果を、国が安全宣言する以外に説明の手立てがない。
その点、オスプレイは日米両政府が「科学的技術に基づく安全」を宣言している。
ただ沖縄2紙を筆頭に「オスプレイは危険な欠陥機」というデマゴギーを撒き散らした結果、情弱な県民の中には「不安感の払拭」が出来ていないというのが現状である。
新型危機を導入する場合、安全とリスク、そしてコストの「バランス」を探ることが重要である。
ただし、いくら国が安全宣言をしても自動車や旅客機に100%の安全がないのと同じように、オスプレイにも100%の安全性はない。
■安全と安心・・・この似て非なるもの
まず科学的に「安全」を確保して、そのことで「安心」するのが普通のケースだが、オスプレイの場合、沖縄2紙がデマを撒き散らし不安をあおっているという得意なケースである。
リスクという言葉の語源は、「自ら利益を求めて挑む危険」というラテン語にあるという。
リスクの根底には、それらを「どの程度許容するか」が含まれるが、それは社会の在り方によって変わってくる。
「たとえば日本も戦後貧しいころは、腹を満たすだけで精いっぱいだった。それがだんだん、よりおいしいもの、より健康にいいものを、と変わってきているでしょう。安全・安心を求めるというのは、日本が成熟した社会になったからこそなんですよ」(北野教授)
食塩だって「食べ過ぎれば死ぬ」。 オスプレイはともかく、民間飛行機もリスクと利便性をハカリに掛けるべきだ。
なるほど、戦後約70年間一度の戦争も経験せず、に米安保による平和を享受した人々は、オスプレイの「抑止力」には目を閉ざして、ペットボトル一個の落下事故で、まるで戦争でも勃発したようにようにすっかり平和ボケしてしまっている。
たとえば、仕事に必要なのに「事故が怖いから」と自動車や飛行機に乗らないでは現代社会では生きていけない。
国防・安全保障を語る上で、新型機器の便宜性を無視し、リスクのみを誇大に喧伝したのが一連の「島ぐるみオスプレイ阻止」運動の実態ということが出来る。
何度でも言うが神ならぬ身の人間が作った機器に故障のないものはない。
自然の引力に逆らって空中を飛行する飛行機に100%の安全はない。
【追記】
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著者:又吉康隆