県は31日、県内で10歳未満から90歳以上の男女439人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。1日当たりの報告数としては29日の392人を抜き、過去最多を大幅に更新した。直近1週間の人口10万人当たり新規陽性者数は130・17人となり、東京都(125・33人)を超え、7月3日以来の全国ワースト。都道府県別で過去最悪となった。全国平均は41・20人。本島中南部全域の若者世代を中心に、国内で過去に経験がないほど、人口に占める陽性者の割合が高い。(31面に関連)

 31日に確認した439人は、先週の同じ土曜日(24日)の99人から、4・4倍に急増。感染の急拡大が顕著になった25日以降、前週の同じ曜日と比べて最も大きい増加幅だった。1週間の新規陽性者は計2239人となり、県の疫学統計・解析委員会が推計した1週間(26日~8月1日)の最大値2千人を超えた。

 439人中、感染経路が追えたのは181人のみ。うち飲食の場での感染は20人で、7月の日別で最多となった。ほか家庭内93人、知人29人など。県の糸数公医療技監は「感染力の強いデルタ株が絡まり、接触を通し患者の数が倍々に増えている。この流れを断ち切らなければなかなか収束が見えず、家庭内と飲食による感染をいかに抑えるかだ」と述べた。

 また、県民に「どこで感染したか分からない人も増えている。特に屋内で人が集まる場所に足を踏み入れるときはマスクを着用していても注意が必要」と呼び掛けた。年代別最多は20代(144人)、次いで30代(86人)。ワクチン接種が進む70代以上は12人。

 感染急拡大で、療養者は2513人となった。うち3割の776人の療養先が決まっていない。自宅療養も940人に上っている。

 米軍関係は新たに2人の感染が報告された。

(写図説明)県内の新型コロナウイルス1日の感染者数の推移

(写図説明)県の新型コロナ判断指標と現状

(写図説明)7月の沖縄の感染者(人)