「太陽にほえろ!」当直室 仮設日誌 PART2

6年半ご愛顧いただいた『太陽にほえろ!当直室』(since2002年5月)復活ブログ、引っ越しました。(2014年7月)

本日の太陽放送 2017.7.19(再放送除く)

2017-07-19 05:59:56 | 放送予定
#34について、太陽ではなかったら裕次郎さんと大映出身で東映作品を中心に活躍なさっていた江波さんの競演は実現できなかったでしょうし、江波さんにはピッタリの役だったと思います。
他の役者さんだったら、ボスに対しては情熱をいつまでも燃やしている、今は氷の女という役柄は出来なかったでしょうし、逆に他の人は考えられないです。
ボスにとって加代子は、関係性の中身は違いますが存在的にはシャーロック・ホームズとアイリーン・アドラーのような「唯一の女性」という
所があって、ボスが生涯独身を貫く根拠として非常に重要な存在・・・というのをあら~いすじを書いていて改めて思った次第です。
というか、加代子に後のスコッチの面影を感じるんですよね・・・。

さて、本日のTVQマカロニ編は、

第35話 48.03.16 愛するものの叫び(マカロニ)小泉一十三 武田一彦 松田優作

ある日マカロニは、七曲署の前で入ろうかどうしようか迷っている細面でモデルのような女性と出会った。
マカロニが疑われながらも刑事ということを示して声をかけても、女性はそのまま立ち去ってしまったが、どうしても気になったマカロニは彼女を尾行した。
彼女は住まいであるアパートに入っていって、マカロニは居所と名前を確認した後で署に引き返そうとした矢先、彼女の悲鳴が轟き、マカロニは彼女の部屋へ駆けつけた。彼女=弓子は部屋の中でおびえてかたまっており、事情を訊いたところ、何者かが急に部屋へ侵入し即座に紐で首を絞めようとしたという。犯人は紐を投げ捨て窓から逃走したということだった。
マカロニは弓子に更なる事情を聴取するため、一係部屋で話を聞いた。
弓子は独身で一人暮らしでタイピストとして働いており、両親を幼い頃に亡くしている。事件の発端は弓子のもとへ男から「殺してやる」という電話が何度も入ったことで、七曲署へ相談しようと考えたが、警察と関わり合いになるのがやっぱり嫌で自宅に戻ったところ今回の被害に遭ったという。
一係では、マカロニを弓子のボディーガードに付け、ゴリさんたちが弓子の周辺を捜査した。
以前住んでいたアパートの大家は、弓子は綺麗なので何度か男性に彼女のことを聞かれたことがあるというが、弓子の男性関係は全く知らなかった。隣人の佐代子もそれは同様だった。
一方マカロニと弓子は行動を共にしていたが、その後をつける影に二人とも気付かなかった。
弓子の職場に客が訪れた。マカロニが定時連絡をしている短い時間の中で、弓子と客は屋上に上がり、揉みあいになって弓子が悲鳴を上げ、マカロニが駆けつけた矢先に客が転落死した。
転落死したのは、弓子の以前住んでいたアパートの隣人であった佐代子だった。
佐代子は弓子に二人っきりで話したいというので屋上で話をしようとした途端、自分の彼氏が弓子が引っ越した途端に自分のもとへ来なくなったことから「男を返せ」と詰め寄ってきて、知らないというと逆上して殺してやると掴みかかったのだという。
弓子によると、佐代子の「男」から一度だけ言い寄られたことがあるが、それだけだという。
弓子は佐代子を「殺して」しまったことで錯乱してしまい、鎮静剤を投与され眠った・・・。
佐代子のことを調べると、男を捜す為に会社まで辞めていた。
ボスは弓子を脅迫したり襲ったのはその男=木村であることが有力になったこと、弓子がまた襲われる恐れがあるため、マカロニを向いのアパートに住み込みで張り込ませ、弓子との連絡体制も整えた。
それから、マカロニと弓子は食事や行動を共にするようになり、まるで恋人同士のような雰囲気になっていくが、そんなある日、弓子の異常を察知したマカロニが弓子の部屋で気絶させられる。
気が付いたときには部屋で弓子と木村が倒れており、木村は死亡していた。木村が持参した毒入り鮭缶で無理心中するつもりだったらしく、弓子に無理やり口に入れ、自分も食べたようだ。
その木村は銀行員で病気を理由として休暇をとって、弓子に付きまとっていたようだ。以前から引っ越しした弓子を捜していたようだ。ただ、山さんは鑑識の結果から鮭の消化状態が弓子の方が1時間遅く食べている状態だったことに不信感を覚え、弓子を含め突っ込んだ捜査をボスはマカロニ以外に指示、その結果、いままでの「状況」を覆すような事実が次々と判明した・・・・・・。

番組も当初企画を重視した初動状態から、発展状態のあった時期で、様々なチャレンジをしています。殿下を主役に押し上げ、殿下の妹のオーディションを行ったり、ボスの「永遠の恋人」を登場させたり。
今回はショーケンさん主導と思われる企画ですが、それまで有りそうでなかったマカロニの悲恋が描かれます。

この作品は現在、表向きには2つの見どころがあります。

*ショーケンさんの最初の奥さん(このころは無論未婚、ほぼ演技は素人のモデルの方)との非常に濃い競演
*優作さんの迫力あるテスト出演

しかし、本当の見どころは・・・
マカロニの燃え上がるような悲恋劇(とは言いつつも太陽なのでほどほどですが)、小泉氏の確かに素人ながら迫真の演技。
クライマックスの「衝撃のテーマ」バックの逮捕劇を観ていると、年々泣ける確率が高くなってきます。
それにマカロニは一係の中で非常に暖かい目で見られていることも解るので、これも泣けてくる。
デイヴ平尾氏が唄う「僕達の夜明け」が作品とマッチした名作です。

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