元町高架下にある「ポポー二ャ」という、激安の古着屋の店の屋根とシャッターに絵を描いて欲しいと頼まれて、描いた絵。
テーマは「宇宙人の子供」というイメージ。ヒロク二さんとわたしは「宇宙人の子供!!」とふたりして声をあげて叫んだ。場所柄、サイケな感じか、サブカルチャーの感じと思っていたので。とはいえ、ヒロク二さんは「宇宙人とかはっきりしないものの方がやりやすい」と言った。そういえば随分前、「父母恩儒教(仏教でいう親孝行の話)」のテーマで絵を頼まれた時は、困りに困って断ってしまったことがある。「それだけは、描かれへん」ときっぱり断った。横にいたわたしは、「自由に生き、俗にいう親不孝の見本みたいな人に、このテーマか・・・」と凄いなぁと傍観してました。しかし、宇宙人の子供は誰も知らない、ワカラナイ。自由な発想がもてるので仕事をさせて頂きました。あの不思議なお菓子「センレイ製菓」の角のお店です。
注:ヒロク二さんは確かに親の期待を裏切り、裏切り生きてきた人だけど、親のいいなりにならなかっただけで、親を不幸にしてはいません。なんだかんだと言っても「お袋」です。自分のこと少し責めているのだと思います。
描き始めの姿。店が閉まってからなので8時以降の時間に描いています。
メモを見ながら、使うモチーフを選んでいく。暗いので懐中電灯持参。照らすのはわたしの役目。
店の屋根の絵とシャッターの絵とバランスを見ながら描きすすめる。
店の屋根に描かれた茶色の形。ワラビかと思った。
シャッターの白色がくすんでいたので、白の地塗りをしているところ。
アルファベットの「n」のような形が繰り返しでてくる。
ヒロク二さんとわたしは、ゴム草履をはいて、ズタ袋に絵具の道具を入れてきたない格好で10日ぐらい通いました。夜の高架下は人通りがほとんどなく薄暗がりだ。ゴキブリが高架の下で移動していて、夜こっそりと絵を描くわたし達の仲間のような気がしました。終電の電車も思い出です。