『THE BIG ISSUE JAPAN ビッグイシュー日本 279号』に、ジョニー・デップ主演の『ブラック・スキャンダル』のレビュー記事掲載中。
舞台は1970~80年代のボストン。実話を基に、アイルランド移民街で育ったギャングのバルジャー(デップ)、その弟で上院議員になったビリー(ベネディクト・カンバーバッチ)、彼らの幼なじみのFBI捜査官コノリー(ジョエル・エドガートン)による、三つ巴の相関関係が描かれる。根底にはアイルランドとイタリアの移民同士の対立構造がある。またも特殊メークを施して役に成り切ったデップの姿が見もの。
街で販売員の方を見掛けましたら、ぜひお買い上げください。
↓ビッグイシュー日本のホームページは 今回の表紙はもちろんジョニー・デップ。
http://www.bigissue.jp/
TV fan Webに連載中の
『ほぼ週刊映画コラム』
今週は
見ながら幸せな気分になってくる
『パディントン』
詳細はこちら↓
http://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1032689
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センチメンタルな男の泣きどころ
1942年の夏、米ニュー・イングランドの島にバカンスにやってきた15歳の少年が、2人の親友を得、年上の女性に憧れる様子をリリカルに綴った一編。原題は「Summer of '42」です。
主人公ハーミーをゲーリー・グライムズ、彼が憧れるドロシーをジェニファー・オニールが魅力的に演じています。
年上の女性との初体験ものは数多く作られていますが、この映画のユニークな点は、42年当時17歳だったロバート・マリガン監督が、ハーミーを通して自身の少年時代を懐かしみながら、その奥に戦争の影を忍ばせている点です。
ラジオは戦況を伝え、ラスト近くではドロシーのもとに夫の戦死を告げる手紙が届きます。一見、能天気に見えるハーミーたちも心の奥では戦争に対する不安を抱いています。
この決して明るくはない青春像を、ミシェル・ルグラン作曲の甘美なメロディーと特殊なフィルターを使って撮影したブルース・サーティーズのカメラワークが救います。
ラストシーン、ドロシーからの別れの手紙を読むハーミー。そして、ルグランの音楽に乗せて成長したハーミーが語る
「42年の夏、僕たちは沿岸警備隊の詰所を4度も襲った。5本も映画を見た。9日も雨に降り込められた。ベンジーは時計を壊し、オシーはハモニカを捨てた。そして僕は15歳のハーミーを永遠に失ってしまった」というナレーションはマリガン監督が担当しています。
このセンチメンタルなナレーションは、男の泣きどころといったところでしょうか。