アメリカの冒険家ハリー・スティール(チャールトン・ヘストン)は野望を抱いてペルーに来た。観光ガイドは仮の姿で、インカ王国に伝わる日輪をかたどった秘宝を探し出すことが本当の目的なのだ。だが、そこに、謎の美女や宝探しのライバルが現れて…。
1954年にパラマウントが製作した、物欲の権化となって異郷をさまよう主人公が、一獲千金を狙う、宝探しの冒険映画で、後の『インディ・ジョーズ』シリーズにつながるものがある。
また、50年代半ばに盛んに作られた、アメリカ国外にランナウェイ(逃げ出し)して製作された「ランナウェイ方式」映画の一本であり、ペルーのマチュ・ピチュで初めてロケーション撮影をした映画でもある。
監督のジェリー・ホッパーは、ヘストンがバッファロー・ビル・コディを演じた西部劇『ミズーリ大平原』(53)でもコンビを組んだ。もともと編集で鳴らした人だけに、本作も、ユーモアを交えながら、歯切れのいいテンポで見せる。
ルーマニアから亡命してきた謎の美女というめちゃくちゃな設定で、フランス出身のニコール・モーレイがヘストンと絡む。あまり知らない女優だが、なかなか色っぽくて良し。
ヘストンの多彩なキャリアの中で、南米アマゾン川上流の開拓地を舞台に人喰いアリの大群と農園主の戦いを描いた『黒い絨毯』(54)とこの映画、そして米西部開拓史の端緒となった「ルイス&クラーク探検隊」のルイジアナ探索を描いた『遥かなる地平線』(55)を併せて、「パラマウント、ヘストン探検・冒険三部作」と勝手に呼ぶことにした。
パンフレット(56・新世界芸能社(洋画ウィークリー))の主な内容は
チャールトン・ヘストン、ニコール・モーリー、トマス・ミッチェル、ロバート・ヤング/製作ゴシップ/監督ジェリー・ホッパー/解説/ストーリー/インカ王国とその文化(西侃一郎)/五つの声の歌手イマ・スマック/チャールトン・ヘストン出演映画