「それと、寛太兄ちゃんたら、煙草を吸ってたのよ。びっくりしちゃった。」
「?」
「だって、最後に会ったのが小学生の頃だったでしょ。だから、おもわず煙草を吸うんですねって言っちゃったのよ。」
「もう、なにいってるのよ。恥ずかしいじゃない。寛太さんは私と同い年なのよ。」
「それは分かってるけど、ついね。」
「メイったら。」
「でも、それで面白い事が聴けたのよ。」
「面白い事? 」
「うん。」
「なに? 」
「聞きたい? 」
「なによ。また意地悪? 」
そう言って頬を軽く膨らませる。いつも毅然としてる姉が時頼幼く見える瞬間だ。私は勿体ぶりながら話を続けた。
「それがね・・・。煙草を吸うきっかけが・・・。姉さんと失恋だったんだって! 」
「えええっ!! 」
思った通りだ。顔を紅潮させ狼狽する姉に思わず笑った。
「あなっ、あなたねぇ。なんでそんなこと聞いたのよ! ちょっと、どういうことなのよ!それ!! 」
「聴いたんじゃないもの。寛太兄ちゃんが話してくれたのよ。私が悪いんじゃないわ。」
そう反論すると、姉は落ち着きを取り戻し「ああっ。ちょっと興奮しちゃったわ。ごめんね。」と謝ってきた。私は寛太兄ちゃんから聞いた話を姉に話すと、
「そんな事もあったわ。」と、言った。でも、どうして駄目だったのかとても気になったから、
「姉さん。どうして寛太兄ちゃんじゃあ駄目だったの? そこが良く分からないんだけど。」
と、聞くと、姉はお茶を飲み、「そうねぇ~」と、言ってしばらく考えてから、
「まだ、若かったしね。知りたい事もやりたい事も沢山あって、そっちの気持ちの方が大きかったからかなぁ。」
と、当時の気持ちを話してくれたけれど、腑に落ちなかったから、
「でも、寛太兄ちゃんは、待っててくれるって言ってくれてたんでしょ。」
と、問い詰めると姉の表情が少し厳しくなった。これは触れてはいけない事だったのかなって思ったけれど、聞いた後ではどうしようもなく自然に任せるしかなった。しばらく応接間には柱時計の振子の音だけが聞こえていた。そして、姉はまた少しずつ話しだした。
「?」
「だって、最後に会ったのが小学生の頃だったでしょ。だから、おもわず煙草を吸うんですねって言っちゃったのよ。」
「もう、なにいってるのよ。恥ずかしいじゃない。寛太さんは私と同い年なのよ。」
「それは分かってるけど、ついね。」
「メイったら。」
「でも、それで面白い事が聴けたのよ。」
「面白い事? 」
「うん。」
「なに? 」
「聞きたい? 」
「なによ。また意地悪? 」
そう言って頬を軽く膨らませる。いつも毅然としてる姉が時頼幼く見える瞬間だ。私は勿体ぶりながら話を続けた。
「それがね・・・。煙草を吸うきっかけが・・・。姉さんと失恋だったんだって! 」
「えええっ!! 」
思った通りだ。顔を紅潮させ狼狽する姉に思わず笑った。
「あなっ、あなたねぇ。なんでそんなこと聞いたのよ! ちょっと、どういうことなのよ!それ!! 」
「聴いたんじゃないもの。寛太兄ちゃんが話してくれたのよ。私が悪いんじゃないわ。」
そう反論すると、姉は落ち着きを取り戻し「ああっ。ちょっと興奮しちゃったわ。ごめんね。」と謝ってきた。私は寛太兄ちゃんから聞いた話を姉に話すと、
「そんな事もあったわ。」と、言った。でも、どうして駄目だったのかとても気になったから、
「姉さん。どうして寛太兄ちゃんじゃあ駄目だったの? そこが良く分からないんだけど。」
と、聞くと、姉はお茶を飲み、「そうねぇ~」と、言ってしばらく考えてから、
「まだ、若かったしね。知りたい事もやりたい事も沢山あって、そっちの気持ちの方が大きかったからかなぁ。」
と、当時の気持ちを話してくれたけれど、腑に落ちなかったから、
「でも、寛太兄ちゃんは、待っててくれるって言ってくれてたんでしょ。」
と、問い詰めると姉の表情が少し厳しくなった。これは触れてはいけない事だったのかなって思ったけれど、聞いた後ではどうしようもなく自然に任せるしかなった。しばらく応接間には柱時計の振子の音だけが聞こえていた。そして、姉はまた少しずつ話しだした。