硝子戸の外へ。

優しい世界になるようにと、のんびり書き綴っています。

「となりのトトロ その後 五月物語。」 31

2014-01-23 10:06:02 | 日記
メイの言うとおり母の配慮がなければ、私とメイの現在の関係は無かったかもしれない。

あれは5年前の1月の終わり頃。メイを出産した後に結核にかかり療養生活を強いられた母ではあったが、病状が沈静化して以来、父が他界した五年前に体調を崩した以外は病気らしい病気にかかることなく83歳を迎えていた。しかし高齢者となった母は、身の回りの事もおぼつかなくなってきた事を自覚し、その事を友達に相談すると、ディサービスという所に通っている聞くと、母は直ぐに介護認定を受ける手続き進めて、週2回、デイサービスを利用する事となった。最初はどうなる事かと思ったけれど、母なりに日々を楽しんでいるようであった。
しかし、その年の冬に風邪をこじらせ、病院受診すると肺炎を併発している事が分かり入院することになった。微熱が続いていて食が細くはなったが、それでも受け答えはしっかりできていて、比較的穏やかだったから、すぐに退院できるだろうと思い、そりの合わなくなった妹にわざわざ連絡しようとは思わなかった。

しかし、母は入院二日目に私にこう言った。

「二人に話があるからメイに連絡して今日中に病院に来るように伝えて。」

私は余り気が進まなかったが、母の頼みという事もあり、しぶしぶ何年振りかにメイに連絡した。

「もしもし、メイ・・・。私だけれど。」

「なに。」

「その言い方はなによ。」

「言い方なんて、どうでもいいわ。用件なら早く言ってよ。」

「母さんが入院したのよ。それで、私達に話しておきたい事があるから病院に来てって言ってるの。」

「えっ! 母さんが入院!! どうしてよ! 姉さんがついていながら! 」

「しょうがないじゃない!! 風邪をこじらして肺炎起こしたんだから。それでも、私が病院に連れて行ったんだからあなたに責められる筋合いはないわ!! 」

「なんでそんないいかたするのよ! ホント、気分が悪くなるわ! 」

こういうやりとりになる事は分かっていた。だから避けたかった。でも、今は向き合うしかなかった。