夢見るタンポポおばさん

富士山麓の風景、花の写真。エッセイ。

ふるさとは

2015-09-27 20:59:38 | 日記・エッセイ・コラム

                               

                                 ふるさとの山々

                 墨絵のような世界ですね…

                  愛鷹山(あしたかやま)の裾野に雲が湧き出ています。

 

後方に見えるのが、伊豆半島

 

    

       昔ながらの稲架(はさ)

 

長閑な田園風景が広がっています。

 

 

  ふるさとは   

遠くにありて思ふもの

そして悲しく歌ふもの

    以下略

    室生 犀星  抒情小曲集より

 

両親も早くに亡くなっていますので、代も変わり、私を待っていてくれる人はもういません。

家屋敷は引き継がれていますが、知らない人の住む家屋敷と同じようなものです。

若くして亡くなった幼なじみの84才になるお母さんと話をしました。

26才の娘を亡くした長生きの母親と、13才で父親、37才で母親を亡くした還暦過ぎの私。

待っていてくれる人のいない私と、待っていても帰って来ない娘。

『近くにいるのが良い』と言っていました。

黄金色の稲穂

 

 

          ふるさとにて

      今日は私のふるさとのお墓参りに連れて行ってもらいました。

     連休中は渋滞が酷くて体力的に無理なので、延期しました。

 

      私は田んぼの風景が好きです。

     田起こし、田植え、夏の水田、冬の田んぼ。

    みんな好きですが、

     特に好きなのは、 わずか半月程の稲刈り前後の風景。

黄金色の稲穂が頭を垂れているのを見るのがとても好きなのです。

田んぼの中に、父や母や、懐かしい人々がいるような懐かしい世界。

幸せだった幼い日にタイムスリップ出来る魔法の空間。

幼い日、父親の作った稲架(はさ)で、逆上がりの練習をして、

田んぼの中に落ちたこと。

祖母や母親とイナゴを捕まえて、佃煮にしたこと。

畦でみんなで食べたお昼ご飯。

懐かしく思い出します。