みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

パーフェクトデイズ

2024年04月13日 | 映画
先週の遊佐さんのライブ、Cafemioで大絶賛!されていて、これは観に行かねば!と言うことで見に行く。
とても良かった!

草木を愛で、本に親しみ、仕事に励み、古きを温め、情に篤く・・・。
多くを語らない主人公 平山(役所広司)の表情がいい。説得力がある。
一つの理想の生き方が描かれていた感じ。
「今度は今度、今は今」の台詞、
そしてラストの木漏れ日の光景、
改めて、一瞬、一瞬が一期一会・・・で、含蓄深い。
なんだか、とても影響を受けてしまう。
もう一度、観に行くかな???

https://www.perfectdays-movie.jp/
https://niewmedia.com/series/shibasaki/029392/2/

PERFECT DAYS - Official Trailer

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君たちはどう生きるか?

2023年08月18日 | 映画
あるラジオ番組(NHK R1の飛ぶ教室)で作家・高橋源一郎氏が(そして氏の息子さんも)、大絶賛されていたので、観てみることにする。

※以下、ネタバレ注意です!

見終わって、どうも、モヤモヤ感あり。
そんなに大傑作なのだろうか?
友情に篤く、勇気ある主人公(今回は、少女ではなく少年だったけれど)が未来を切り開くストーリーで、今までの宮崎駿監督作品との類型と言うか、背景と変数を少し変えた、変奏曲と言った感じ。
特に、ラピュタと近いものを感じがした。
主人公マヒトは、とても寡黙なので、共感しずらかったのかもしれない。

でも、楽しめたのは間違いない。
すごく短く感じたから。
ところどころ、文明批判的なところも顔を覗かせていて、同感だなと思いながら見る。
梨木果歩さんの大好きな話、家守奇譚の葡萄とも似ていた。
(ジブリ作品、全て共通な気が展開だけれども・・・。)

よく分からないと思った点、違和感のある点、
・主人公マヒトの自傷行為?
・マヒトの母親とナツ子さんは実の兄弟でいいのかな?
・精緻に描かれた絵と、わりと雑に描かれた絵が、混ざっているのが、なんだか違和感がある。わざとなんだろうけれど。

とにかく、マヒトが涙を流すほど感銘を受けた、「君たちはどう生きるか?」の原作を読まないことには、始まらないだろう。

それにしても、向こうの世界に行く冒険ストーリーは、古事記や宇治拾遺物語の昔から、ジブリ作品・村上春樹作品へと、延々と続く・・・。
どうしてこのパータンに、かくも人は魅了されるのか?
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ベイビー・ブローカー

2022年07月30日 | 映画
是枝監督の話題作、観てきた。
個人的には慣れない韓国映画で、韓国語の人名が、覚えにくくて、背景もよく分からず、これは、面白くないかも?と思いつつ、
途中から、とても引き込まれてしまう。いい映画だった。見ておいて良かった!

途中、旅の中の思いやりのあふれるシーンは、思わず落涙・・・、だった。
「人間の持っている尊い感情」が描かれていた。
カンヌ映画祭、男優賞のソン・ガンホ、いい味を出してた。
子供の直観力もすごい。思いやりのある素直な子供は、鎹(カスガイ)で、宝だなあ。

是枝裕和監督最新作『ベイビー・ブローカー』本予告 6月24日(金)日本公開【公式】


今までの是枝監督作品と同じように、家族と言うものの在り方を考えさせれる。
家族はもっと、緩やかでなものであっていいのでは?

技術の進歩で、生活は大きく変わった。寿命も延びた。
だけど、伝統的な婚姻と家族の制度は、古いまま。
とは言え、家族制度も時代の波には逆らえない。今は過渡期の時代・・・。
早く時代に適応した国や民族が、将来、繁栄するんだろう。
進化と適応に乗り遅れれば、生物も社会も、やがて滅びる。
夫婦別姓すら、まだまだ先の話と思われる日本の先行きは暗い?

少子化の根本の原因は、時代についていけていない、家族制度にある?
無理な制度のひずみが、少子化を強いている?
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峠 最後のサムライ

2022年07月23日 | 映画
ほとんど公演終了間際だと思われるけれど、配役に惹かれて、見に行ってしまう。
役所広司、仲代達矢を見ておきたくて。
コロナ禍になって以来、2年半、映画は自粛していたのに、ついに禁を破ってしまった!!

目当てのお二人は、さすがなのだけど、
若い役者さんたちが、今一つ、ピンと来ないかな・・・。

恥ずかしながら、河合継之助のことは、名前だけしか知らず・・・。
北越戦争については、全く未知だった。(新潟県によく行くのに・・・。)恥;
司馬遼太郎の原作を知っていれば、もっと楽しめたかも???

偉人を扱った映画は、自分、苦手かもしれない。
いい脇役や好敵手がいないと、ただの偉人伝になってしまいがちで、面白い映画に仕立てるのは難しい?
今一つ、感情移入もできず、すっきりしない感じもあったけれど、とてもいい歴史の勉強になった。

形こそ深山(みやま)がくれの朽木(くちき)なり
心は花になさばならん
(兼芸法師)

「なさばならん」がいい。
この心意気で、人生の後半生に臨みたいところ・・・。
そして、常在戦場!

映画『峠 最後のサムライ』60秒予告 2022年6月17日(金) 全国公開!
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プライドと偏見(Pride & Prejudice)

2022年06月24日 | 映画
普段、ラブロマンスの映画は、どちらかと言うと避けるのだけど、これは、いい映画だった!
2005年の映画なので、DVDでだけど。17年遅れで鑑賞。笑

随所に英国の美しい風景が現れて、美しい絵画が動いているよう。
心落ち着く田園風景。瑞々しい自然。なんて、いい雰囲気なんだろう!
この映画に出てきた場面をいつか訪ねてみたいと、心から思う。

登場人物も、皆、生き生きと描かれてる。
キーラ・ナイトレイ、はじめ、あまり好みではないと思っていたけれど、素敵な女優さんだった。
あと、どうでもいいけれど、リディアの行く末が心配・・・。

映像特典の監督による解説も興味深くて、結局、2回まわり見ることになってしまった・・・。笑
偶然のもたらす光と影。
本当に、こだわりを持って作られているのが分かる。

ピアノ的には、なんといっても、ダリオ・マリアネッリによる音楽が、素晴らしいこと。
ささやかに流れてくるピアノの音が、なんだか慎ましく、気品があって、好き。
個人的には、ダーシーの妹、ジョージアナが弾いていた曲が、愛らしくて、すっかり気に入ってしまった。
古典派とロマン派の境の頃の未知の大作曲が書いたような、魅惑の曲だった・・・。これは弾いてみなければ!
早速、プリント楽譜で入手済(笑)
「ピアノ・レッスン」以来の出会いかもしれない。
当時、良家の娘は必ずピアノを弾くことを求められていたことも、すごく良く分かる。

もともとの小説の題名「高慢と偏見」が禍して、手に取るのが遅れてしまったのは、反省点。
つくづく偏見は良くない!笑
教訓。やがて、似てる誰かを愛せる。誠実は人の心を動かす。
ジェイン・オースティンの作品、いろいろあたってみよう!

Pride & Prejudice (2005) Official Trailer






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2022/7/10 追記 映画関連の備忘
ダービシャー国立公園
シャーウッドの森
チャッツワース・ハウス
ケドレストン・ホール
アントニオ・カノーヴァ
デヴォンシャー公爵夫人
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海よりもまだ深く

2022年01月05日 | 映画
是枝裕和監督の「海よりもまだ深く」をDVDで観た。
好きな映画だった。是枝作品に外れなし。
樹木希林、小林聡美のキャストがいい。
すっかり、真木よう子のファンになってしまった。
名台詞が散りばめられていて、響いてくる。
「幸せってのはね・・・何かを諦めないと手に出来ないもんなのよ」
「なれたかどうかは問題じゃないんだよ。大切なのは、そういう気持ちを持って生きてるかどうかってことなんだよ。」
「時代にせいにしちゃったのよ。自分のダメなところをね」
「花も実もつかないんだけどね。なんかの役には立ってんのよ」
家族のありようを考えさせられる。
良い・悪いは、1つの定規では測れない。
自分に足りないものはなにか?考えさせられる。

今年も、ぼちぼちDVDを観ていこう。

映画『海よりもまだ深く』予告編
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短編映画祭

2021年10月31日 | 映画
1月ほど前、NHK R1高橋源一郎の飛ぶ教室で紹介されていた短編映画祭、
ネット配信で楽しめたので、頑張って、視聴!

https://www.shortshorts.org/2021autumn/ja/

いろんなアート系の催しで、映像作品は目にすることが多く、興味深くて、
本当は10月の早めに見て、記事にしたいと思っていたけれど、
個人的にショパンコンクール祭り勃発!で、月末の土壇場に慌てて視聴することに・・・。笑

25作品ほど、まとまって観てみて、どれも良くできていて、深く記憶に刻まれる。
(Discover Beautyとバーティカル・・・、は時間切れで見られなかったけど)

2時間近い時間は、なかなか工面しにくいけど、数分~20分だと、気楽に観られるので、確かに時代の流れに合ってる。
俳句、短歌、短編小説があるのだから、同じように短編映画があってもいいのに、
今まで、その存在に気づかにいた。なんと迂闊な奴!

満島ひかりさんも、要チェック。
毎年恒例のイベントになりそう!
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トイレット

2020年11月27日 | 映画
コロナ禍ですっかり映画館から遠のいてしまったので、時々DVDで、見逃していた映画を観るようになったのだった。
それで、ようやく、荻上直子監督作品のトイレット!
「かもめ食堂」~「めがね」と気に入っていたのに、我ながら観るの遅すぎ!

最初、邦画のはずなのに、ずっと字幕で、あれっ?間違えてレンタルした?と訝しい感じで???だったけど、
次第に引き込まれて、これは、いい話だった!
枠に嵌らず、もっと好きに、自由にやっていんだよ!と気持ちが楽になる感じ。
もちろん他者への思いやりがあればだけど。

足踏みミシン、プラモデル、エアギター・・・、なんだか唐突感のある道具たちが、妙にマッチする感じも
荻上監督の手腕なんだろうか???

米国から見た日本がこうなら、日本から見ている世界も、恐らくこんなふうなんだなあと、気付きも多かった。
所詮、何事もフェイク??? 肝心なのは真心。

ピアノ的には、ワルトシュタインが、効果的にいい感じに使われていて(原曲も、アレンジも)
予告編にもあるリスト/ため息も、なんだか弾いてみたい!と思う。そのぐらいいい。Cool!
ストーリーとピアノ曲の取り合わせもいいと思う。

それに、英語も、シンプルで分かりやすい感じ。
これは、遂に学習の成果現る!!!と思ったけれど、よく考えたら、これはシチュエーション的に分かり易くて当然だった。(笑)

映画『トイレット』予告編


どうでもいいけれど、たまたま、ここに出てくるTOTOとほぼ同じモデルに、リフォーム予定で、
10年間と比べて、あまり進化していない?と思ったりもする。
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ホフマニアダ(ホフマンの物語)

2019年06月30日 | 映画
ドイツ幻想文学の巨匠、E.T.A.ホフマン。
くるみ割り人形、コッペリア、ホフマン物語・・・、クラシック音楽好きとしては、気になる作家だし、
「黄金の壺」は、ちょうど昨年読んだところだったので、観てみる。

音楽の才能もあり、モーツァルトを愛するあまり、名前をアマデウスにしてまったホフマン・・・、
青柳いづみこさんの本でも取り上げられていたっけ。

とても映像が綺麗。
黄金の壺の幻想的が、映像になると、なるほど、こうなるんだなと、興味深い。
夢の国アトランティスの様子も、ゼルペンティーナ(蛇)の魅力的な姿も、いい感じ。
醜い登場人物が多いのには参ったけれど。

本編の前に放映された「マイリトルゴート」(見里朝希監督)(フェルト人形アニメーション)もインパクトあり。
こっちの方が、正直、怖かった・・・。

https://hoffmaniada.net/


『ホフマニアダ ホフマンの物語』日本版予告編


黄金の壺 (岩波文庫)
神品 芳夫
岩波書店


音楽と文学の対位法 (中公文庫)
青柳 いづみこ
中央公論新社


@シネマテーク@名古屋今池
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カルメン

2019年03月10日 | 映画
この日は、再び、METライブビューイングでオペラを鑑賞。
とても良かった!
さすがにオペラの中のオペラだった。

観る前、ストーリー的には、なんだかなあ・・・かな?とも思っていたけれど、
(魔性の女カルメンに魅入られたドン・ホセが翻弄され破滅する・・・、ある意味情けない男の話なので・・・。)
ちゃんと見てみて、認識を改めた。
ホセ役のテノール(ロベルト・アラーニャ)か、純直な感じで、かなり好きなタイプだったからかもしれない。
(METのホセとして有名なんですね・・・。)
音楽も、名曲のオンパレードで、特に4幕、心躍る「闘牛士の歌」の大合唱は壮観。壮観過ぎて、目頭が熱くなる。
カルメンの歌うジプシーの音楽は、どうして、こう人の心をかきむしるんだろう・・・。

カルメンは、男性のオペラ入門には最適かもしれない。
(女性からだと、そうならないかもしれない。ファム・ファタル型の女性は日本では少数派?)

感情移入しにくい上流階級の話ではなくて、庶民の話なのもいい。
幕間の前奏曲に印象的に踊られたバレエにも魅力された。
意外と子役たちが活躍してて、作品に厚みが出る感じ。
回転式の舞台が、移ろっていく運命を連想させられた。
赤い稲妻の舞台幕も印象的だった。

個人的には、エスカミーリョ役アレクサナー.ヴィノグラドフのバスが、いっとうお気に入りだった。
彼がインタビューで語っていた「待て」も印象的。
(バスの歌手になりたいわけではないが、深みのある魅力が備わるには、時間がかかるのだ。待たねばならない!)

あと、これほどの名曲揃いのオペラが、初演では不評だったのも興味深い。
当時の人たちのメロデイーに関する感性は、現代と違うんだろうか?

https://www.shochiku.co.jp/met/news/1847/







指揮:ルイ・ラングレ
カルメン:クレモンティーヌ・マルゲーヌ
ドン・ホセ:オベルト・アラーニャ
ミカエラ・アレクサンドラ・クルジャック
エスカミーリョ:アレクサンダー・ヴィノグラドフ
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