みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

東京見物、その2(国立近代美術館)

2007年11月30日 | 絵・写真・美術館
25日(日)の夕方は国立近代美術館へ。この辺
静かで雰囲気のいい美術館だ。
この日はフェルメールが別の美術館に来てたおかげだったのかな?とても空いてた。明治以後の日本の画壇を代表する画家の作品がいくつもあって、内容も充実してる。これで400円の入館料はお得だなぁ。

山下新太郎 「窓際」
南薫造「少女」
この2作は角に並べて掛けられていて、どちらも後姿の女性の佇まいが、いい感じでございます。

藤田嗣治「自画像」
ハイカラな画風だけど、輪郭線はとても繊細に、独特の乳白色の肌の表現、ついつい見入ってしまう。
でも、こういう男の人は、苦手なんだよな・・・。

岡本太郎「燃える人」
つくづく無茶苦茶、爆発ですね・・・。危険だなぁ。

北脇昇「 クォ・ヴァディス」
ん~、一人、なんとなく疲れた様子の兵士、大きな巻貝、「道しるべ」、そして蟻んこのような兵士の行列、ついつい惹きこまれてしまう。
その他大勢集団についていけない、はぐれた感が、共感を呼ぶ?

榎倉康二の写真の数々
へえ~、面白いなぁ、真似してやろう!と思ったりしながら鑑賞。I am copycat.

山口蓬春「榻上の花(とうじょうのはな)」
部屋に飾るならこれかなぁ。アジサイの花一枚、一枚の淡く移ろいゆく感じがいい。
そういえば、小学生のころ、ビリジアンと白の絵の具を混ぜた色が、むやみやたらに好きだったんだっけ・・・。

東山魁夷「秋翳」
画伯、正直で、まっすぐ、おっとり、おとなしい性格だったのではないかな?

などと、のんびりしていたら、帰りの東京駅の新幹線のホームは帰宅ラッシュの大混雑。節約で自由席にしたのが祟って、こだま号になってしまった・・・。

次回、東京行きの時は、皇居一周ジョギング(一周5Km)を敢行しよ。
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レオン・フライシャー~シューベルトのソナタ

2007年11月29日 | ピアノ
音楽でも、俳句でも、何気ないところで、不意打ち的に、出会うパターンが好き。

朝、ここを、聴きながら、てくてく駅まで歩いていたら、いきなりピアノの曲が流れてきて、ああ、とっても素敵だなあ!

思慮深く、配慮が行き届いていて、慎ましやかだけど、それでいて、内に秘めた情熱、揺れ動く心・・・。曲の持つ美しさが、見事に引き出されてる。いい演奏。

シューベルトのソナタ。多分最後のソナタだ。まだ未知の素敵な音楽がいろいろあるということ、愉快だなあ。

ピアニストは、レオン・フライシャー。左手のピアニストから、両手のピアニストへ奇跡の復活を遂げたのだそうだ。ん~、衝動買い。


トゥー・ハンズ
フライシャー(レオン),ボルティモア交響楽団,コミッシオーナ(セルジウ),バッハ,スカルラッティ,ショパン,ドビュッシー,シューベルト,ラヴェル
コロムビアミュージックエンタテインメント

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ベーゼンドルファーとヤマハが一緒に

2007年11月28日 | ピアノ
ピアノ趣味人としては、本日付日経夕刊で、やっぱり目についたのは、ヤマハがベーゼンドルファーを25億円で買収の記事。

えっ、ピアノ御三家の一角ベーゼンドルファーがたったの25億円?年間の生産台数は300台に落ち込んでいると記事にもある。ヨーロッパの老舗ピアノメーカーが、台頭著しい中国企業に買収されているわけで、ベーゼンドルファーもとても厳しい状況だったんだろうな。ベーゼンドルファーが中国に行ってしまうよりは、ヤマハと一緒になってくれるのは、日本人としては嬉しいでしょう。

ヤマハはその昔、ベヒシュタインを手本にしてピアノを作り始めたと聞く。そして、そのヤマハがベーゼンと一緒に。楽器の世界も、血を分け、血を交えて・・・、なんだか生き物と同じだなぁ。よき父と母を得て、素晴らしいピアノが生まれてくるんだろうか?ピアノの歴史も動いてる。

それにしても、ベーゼンのピアノ、たいへんな希少価値だなぁ。一度、弾いてみたいぞ。

このへんにも記事ありました。

(写真)つわぶきの花
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首都はつとめて。

2007年11月26日 | 
この週末、用事があって東京へ。
せっかく東京に出て、ただ帰ってくるのは勿体無いので、合間に、少し東京観光。

25日(日)早朝
基本的に静かな所が好きなんだと思う。
静か好きには朝が限る。
ということで、たまたまホテルが原宿付近だったので、明治神宮と代々木公園をぐるっと散歩。このへん


東京でも朝陽とともに


明治神宮でもスーパー足長おじさん。懲りない奴。
足長おじさんの素質、あるんだろうか?


明治神宮にて、振り返ると、鳥居の向こうはロココ絵画のよう。


緑と黄のグラデーション、じっと見ていると童話の世界にいるように錯覚。


代々木公園のかえでも色づいてた。やっぱり秋はこれに限る。


代々木公園の鴨たち。鴨も一人が好きなのと群れるのが好きなのとがいる。


人気のない代々木公園の噴水。まぁ、定番の風景でしょうけど、田舎者にはものめずらしいのです。


多分、バラの仲間と思われるのだけど・・・。
朝陽を浴びて、ピンクに黄色が溶けるようすが、とてもきれいで、うっとりである。咲き残ってくれていたことに感謝!

などなど。ということで、深まり行く秋と共に、静かに東京を楽しむには、早朝がお勧めと思われます。
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旅籠屋さんのランチは素晴らしい

2007年11月21日 | 食べる
遂に出会ってしまったのだ。理想のランチに。
旅籠屋(はたごや)(なごやみせ)さん。
特に、うなぎが食べたい、ラーメンが食べたいなどの特別な欲求がない限り、このお店に足が向くことに。

旅籠屋さんのランチ、ビュッフェ形式ですね。
・日替わりランチ・・・750円
・日替わりパスタランチ・・・800円
他に、フライやハンバーグなどのランチもあるが、だいたいどちらかを選択する。この手頃な値段で野菜料理とデザートのビュッフェがつく。早い話、食べ放題だ。ビュッフェはだいたい野菜料理10品目、デザート5品目ぐらい。

ちなみに、ある日のメニュー
~野菜料理ビュッフェ~



・??スープ(キャベツと何なんだっけ・・・)
・トマトスライス、サニーレタス
・白身魚の南蛮漬け+オニオン(自分は生オニオンは食べない)
・もやしのペペロンチーノ
・大根と???のサラダ
・ちぢみ
・オクラと山芋のサラダ
・タマモサラダ(たらこ+ポテト)
・豆腐と海藻のサラダ

~メイン(日替わりランチ)~

・ローストチキン
・ごはん(もちろん、おかわり自由。デザート食べたいからしないけど・・・)

~デザート~

・ベリー&ヨーグルト
・桃の???
・コーヒーゼリー
・メロンのプリン

デザートは、日々違う。今川焼きもあったし、ミニシュークリームは定番。ケーキがついたこともあったっけ。ココナッツのパンナコッタもよく頂く。ランチの場合、食後にデザートが少しでもあると、充実感がぜんぜん違ってくるのだけど、まさに充実。申し分なしである。

キャパもけっこうあるから、よく列になるのだけど、10分待てば、席につける。個室が多くて、お一人様も問題なし。落ち着いた雰囲気で、お昼時間、フルに食に専念できる。店員さんの応対もとてもいい。(常連になってるからかかも?)味付けも、ランチとしては、十分満足できる水準。あと、嬉しいことにスタンプが貯まると15回に1回、無料となるので、日替わりランチは実質700円程度。この値段で、この満足感、まさに向かうところ敵無し。

一日に30種ぐらいの食材を食べるべし、と家庭科の教科書に出ていた気がするけれど、旅籠屋さんなら、ランチだけで、30種達成なのだ。実に素晴らしい。野菜中心だから、相当満腹にしても、消化がよいのがよく分かる。油物が多いコンビニ弁当などと比べると、身体への優しさが、全然違うなぁ。

名古屋駅からも近いので、名古屋にお立ち寄りの際は、かなりお勧めです。ユニモール地下街を5分ほど、堀内ビルの地下食堂街、入ってすぐです。ただし、このランチは平日のみとのことでした。

この先、人気が出過ぎてしまわないことを祈るのみ。新規開拓はなかなか進まないけど、仕方ないや・・・。

(2008/6/27追記)
残念ながらバイキングはなくなりました。続編をご覧下さい!
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晩秋の御在所岳

2007年11月18日 | 
このところ山づいていて、やっぱり山に行きたいなぁ!と言うことで、御在所岳へ。この辺。

今まで、ロープウェーが架かり山頂が公園になっていることで、登行意欲減退だったのだけど、やっぱり登山趣味人@名古屋としては、御在所に行ってないと、もぐりの登山愛好家みたいなので、行ってみることにする。

今回は、中道(なかみち)→裏道のルートを辿って、てくてく歩いた。
山頂付近の天候が大荒れ(みぞれ混じりの強風がゴーゴー吹き荒れてる。寒い!)登山客が多い!(パーティに挟まれると、写真がゆっくり撮りずらいです・・・。)
のは、ちょっと残念。

紅葉は、登山口から中腹部くらいまで。でも、お日様が引っ込みがちだったからか、鮮やかな五色の錦という感じではない・・・。上の方は、葉も落ちて、いつでも冬本番という感じ。

中道は、花崗岩の岩々コースで、奇岩のオブジェがなかなか面白く、裏道から望む藤内壁(とうないへき)東海地方の岩登りのメッカ!も眺めることができて、
なかなか良い山行だった。


朝陽と共に歩き出す


穏やかな紅葉、奥は入道ガ岳?


ゴンドラの巨大鉄塔の高さは、日本一だそうだ!?


光を受けると、皆、輝きだす。
大きく育つといいね。


勝手に、ポセイドンカエデと名付けてみた。


御在所岳の名物、おばれ石。巨大だあ!


鎌ガ岳、ピラミダルな山容を誇る鈴鹿山脈の貴公子。


地蔵岩。げんこつ印!


地蔵岩。角度が変わると、不思議なオブジェ。なぜに地蔵岩?


赤い水筒とは20年来の付き合いだ。
するすると行ったり来たりのゴンドラたち、でした。


寒くて、凍えそう・・・。


藤内壁方面。中道はあの稜線伝いのルート。こんなに切れ落ちてたんだ・・・。知らぬが仏。


ポセイドンカエデ三兄弟。


ポセイドンカエデ群舞。


裏道、日が差すといいかんじ。


北谷渓谷


鈴鹿スカイラインが見えたら、山旅おしまい。


今回、朝5時に出て、15時に帰宅。
高速代節約で、江南から蟹江までは下道を走ったが、現地まで1時間半ちょっとだった。(帰りは2時間)
歩行は6時間ほど。
そういえば、天気が心配で、山頂に行くの止めたのだった・・・。

これからも、一ヶ月に1回くらいは、山に行きたいなぁ。
・山登り向けの筋肉を落としたくない。
・一日数時間歩き続けることで、血液の余分な脂肪分を燃やしてくれそうだし。
・何はともあれ、山の空気でリフレッシュ、気分転換!

●コースタイム
北谷橋の駐車場7:00→中道登山口7:45→9:50ロープウェー山上駅
国見峠10:20→藤内小屋(昼食休憩)11:40~12:10→ 北谷橋の駐車場12:40
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ピアノ会やりますか・・・。

2007年11月17日 | ピアノ
今日は気持ちのいい秋の日でしたね。
前日の職場の飲み会が座敷だったせいか、腰の調子が今ひとつ。山に行けないのが恨めしい・・・。

さて、本題。
ピアノの練習会を計画しています。予定の秋を通り越して、冬になってしまいますが・・・。今のところ、会の要旨、こんな感じです。

・日時:12/15(土) 11:00~
・会場:愛知県大口町のほほえみプラザ4F
・ピアノ:スタインウェイのフルコンD-274
・タイムスケジュール:
  11:00~ ランチ
  12:00~17:00 弾き合い会
  17:00~ 夕食 or コーヒータイム?
・会費:会場費2500円を人数割りの予定
・その他
※途中、部分参加OKです。
※交通が不便ですが、名鉄犬山線の江南駅(名古屋から急行で20分ちょっと。片道440円。1時間に4本)への出迎えは可能です。
※会は、いつものとおり、カラオケ式で、曲を弾き合う形になると思います。2,3曲ぐらいは、披露して頂ける曲があると嬉しいです。 
※前回、5月のときは、8名×4~5曲、披露しあいました。ハイペースでしたね・・・。今回は、はじめにリハーサルタイムを取りますか?
※形式ばった発表会ではないので、練習中のものでも、途中で 止まっても、大丈夫です。
※最小決行人数。1名。

(写真)山芋の葉ものんびりと日向ぼこ
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秋の句

2007年11月12日 | 俳句・短歌
相変わらず、いい俳句収集熱、健在。最近のNHK俳句番組より。
どれも有名な句なんだろうけど、初学者の自分は、どれも、へえ~、いい句だなぁと感心することしきりなのだった。
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
わがいのち菊にむかひてしづかなる
(水原秋桜子)

天高し雲行く方(かた)に我も行く
(高浜虚子)

露の世は露の世ながらさりながら
(一茶)

よろこべばしきりに落つる木の実かな
(富安風生)

墨の香の溶けゆく雨や嵯峨の秋
(吹風)(すいふう)(=山形由美さん)
*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*
秋桜子の句。菊の花と対峙して、心静まる様子がよいなぁ。余分なもののない、すっきりした佇まいの美しさ。
野に菊の咲く季節になった。家の周りにも、其処かしこ、いろんな種類の菊が目を楽しませてくれる。
菊後の花=雪、という言葉もあるようで、菊の花は、花リレーの取りになるんですね。
競馬の菊花賞のネーミングも、なるほど、頷ける。
(薀蓄話の好きなおっさんにはなりたくないけれど、結局は薀蓄ではないか・・・。)

虚子の句。大きくて、潔くて、素晴らしい。

一茶の句。一茶が50を過ぎて授かった長女を亡くした時の句か・・・。「さりながら」=「だが、しかし」。露のようにはかない命だけど・・・。
太閤秀吉の辞世の歌「露と落ち~」よりも、こちらの方が印象に残る。

富安風生の句。なんだか、ほっとする。あったかい。ほのぼのとしたのがいいなぁ。そして、どんぐりころころだ。

山形由美さんの句。墨の香とは、風流だなぁ。秋の嵯峨も訪ねてみたい。吹風とは、フルーティストらしい俳号ですね。
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●レッスン リベルタンゴ2回目♪

2007年11月10日 | ピアノレッスン
今日はレッスン。
空模様もすっきりせず、午前中、半日ドッグでバリウムを飲んだため、お腹模様も、すっきりしない中、レッスンでした。

・モーツァルト(吉松隆編曲)「アヴェ・ヴェルム・コルプス」
左手小指の怪我が回復したので、本来の指使いに変更して、もっていった。抜かしてた音も復活。
不器用なので、新しい指使いで記憶を塗り替えるのは、けっこう骨が折れた。
先生談、まぁ、いいんじゃないのということで、ひとまず終了としよう。
久しぶりに録音してみました。(相変わらず危険なので、勇気のある方は、覚悟を持ってお聞き下さい♪

アヴェ・ヴェルム・コルプスはアヴェ・マリア系の中でも、とりわけお気に入りの曲なので、弾き続けて、できれば、暗譜までもっていきたいなぁ。

・ピアソラ(山本京子編曲)「リベルタンゴ」
2回目。こけながら、最後まで通した。毎日15~30分くらい練習しただろうか。ショパンなどに比べると格段と覚えやすくて、7~8割は暗譜してきてる。
いつものとおり、埋没した旋律を出すことやら、音ミスなどを注意され、進歩がないなぁ・・・。
グリッサンドの下降は親指でやるのが普通だそうだ。
つまらずに弾けるように、テンポを上げてもミスらないように、弾き込んでいきます。

今年は年明けから手の怪我に泣かされ続けたのだけど、ここにきて、ようやく治り、ふつうに弾けるようになってきた。
これで、チェルニーも再開できるなぁ。リベルタンゴの次の曲の譜読みも始めたいなぁ。過去曲も復活したいなぁ。
と我ながら欲張りな奴だなぁと思う。
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ブラフマンの埋葬

2007年11月09日 | 
忘れられない一冊になるなぁ。
愛らしい小動物の「ブラフマン」君、愛すべき彼との出会いから別れまでのお話。彼の正体が、ワンちゃんなのか何なのか謎ですが・・・

多分、どこか異国の国なのだろう、芸術家たちの集う「創作者の家」を舞台にして、ブラフマンとの出会い、交流、そして、唐突に訪れる終わり。かつて、この上なく自分になついてくれた愛犬のことが、偲ばれて、目頭が熱くなるなぁ。この頃、どうも涙もろくて困る・・・。

静かさを湛えた詩的な表現、瑞々しい自然描写が美しい。愛らしい「ブラフマン」を見守る主人公の温かい眼差しも、とてもいい。我が身にもかつて訪れたことのあるような微笑ましいエピソード、けっこう頷ける。好きになるということは、よく見ることであり、よく見てしまうこと、よく見ざるを得ないことなんだなぁ。

本作品、一人称「僕」で書かれていることもあると思うのだけど、村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」の「世界の終わり」と、雰囲気が恐ろしく似ているのだ。なんだか「世界の終わり」を舞台にした話のようにも思えてくる。「世界の終わり~」がとても気に入っている & かつて愛犬を持った経験あり の方には、強くお勧めできます。(確かに、著者の小川洋子さん、村上春樹氏から、大きく影響受けてるという記事、ありました。)

それにしても、「ブラフマン」とは恐れ多い名前を冠したものだと思う。「ブラフマン」はサンスクリット語で「謎」? インド哲学では「宇宙の根本原理」なのである。
ちっぽけで愛らしい「ブラフマン」のもたらす、喜びも悲しみも、結局は、表裏一体のもので、温かく(=太陽)、静か(=宇宙)な空間に溶け込んで、一つになってゆくもの。そんなメッセージが込められているのかな?

少し前に出会った「ボロン」の印象が強くて、図書館でついつい手にとった「ブラフマン」であるのだけど、ん~、インドは深いと思う。

あふれる涙を拭って、さぁ旅を続けよう。(ボロン「鎮守の森」より」)


ブラフマンの埋葬 (講談社文庫 お 80-2)
小川 洋子
講談社

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